うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

私だけの十字架

2015年10月19日 | 昔のラジオ、テレビ

ご存じ(かどうか)「特捜最前線」のテーマとして使われた曲である。

といいながら、僕は特捜最前線をそれほどよく見た記憶がない。大滝秀治さんと、音楽がなぜか印象に残っている。

この音楽-刑事ものドラマなのに、なぜか妙にしんみりとした曲調・・。

なにより、「十字架」という言葉が引っかかる。

話者はあの人に対し何か取り返しのつかない悔いのようなものを感じているのだろうか?

よくわからないですね。

ただね・・、昔の刑事ドラマにはこういうしんみりした感じが似合うものがよくあったような気がしますよね。

こういう曲は、都会の音楽なのだと思う。田舎には似合わない。牛が草を食んでいるような牧草地や、軒先に干し柿がぶら下がっている農家の縁側に、似合わないでしょう・。

表参道とか道玄坂あたりの、ほこりっぽい歩道をコートの襟立ててあるいたりとか、三愛のネオンを見ながら有楽町に向かって歩くと、向こうに国電が走っていたりとか、知っているんだか、頭で作り上げたんだかわからない、懐かしい都会風景を思い起こしたりしてしまう。

「特捜最前線」は70年代後半からバブル直前くらいの放映だそうだ。あの頃は日本がいちばんきらきらしていた時代だと思うが、まだすこし大人の世界が残っていたのかも知れないな。そうした大人の香りは、社会や経済が落ち着いてくると急速に姿を消してしまったような気がする。まあ、世代が変わったということなのでしょうね。あと、社会が上り調子な分、すこししんみりできるだけの、ゆとりもあったのかも知れない。

僕はちょっとだけ昔を知っているから、ときおりこんな曲を聴いて、忘れていたものを思い出したくなる。

 

藍川由美さんの代表的なCD(を録音したMD)。20年ほど前のリリースだが、この「私だけの十字架」はじめ、誰もが知っている(かな?)有名なテレビドラマや映画のテーマ曲が収録されている。

話がとぶようだけど、「人間交差点」も、日本経済の成熟期からバブル最盛期にかけて書かれているんですね。あの頃の日本・・。日本人、やっぱり変わったよね。

 

 

 

コメント (2)
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