嵐過ぎ去ったあと

昼までの強い雨と風はいつの間にか過ぎ去っていた
涼しい秋の風だけが残り　雲は足早に去っていく
嵐が過ぎ去ったあと　人々はぼんやりと空を眺める

むしゃむしゃ

”ちょっと！　いま食事中なんだから撮らないでよ！”
そういって　むしゃむしゃと猫じゃらしにしがみつくバッタ
つかの間の晴れ間　雨の隙間で

雨上がりの空

雨を知っているから　雨上がりの空に見とれてしまう
晴れの日を知っているから　雨に気分が沈む
今日の雨を乗り越えた先に　きっとまた明日がやってくる

月明かり秋の夜

薄雲を通して　月の光が差し込んでいる
歩くのに明かりなんていらない　見つめた手のひら
みんな寝静まったあと　ひとりじめの景色

名は体を表す

よく”名は体を表す”なんていうけれど　まさにそれだ
この場合”タイ”ではなく”シラウオ”なんだけどね
世界は知らないことで溢れてます

撮影：三重県紀北町　シラウオタケ

ひさしぶり

随分と久しぶりじゃないか　いつぶりだろうね
鹿にみんな食われちゃって　もう会えないかと思ってた
どこにでも根性のあるやつは居るんだな

仰ぎ見る

仰ぎ見た天井はいつもと変わることなく
代わり映えのしない生活は　もう飽きた
そういったところで何も変えられない自分がいる

水面を見つめる

水面を見つめる一羽のサギ
ずっとそのまま　何か探しているんだろうか
きっと考え事でもしているのかもしれない

クワガタ

なんだまだ居たのかい？
早く寝る場所探さなきゃ冬は越せないぜ
まだ暖かいからかな　虫達はまだまだ元気だ

おやすみなさい

おやすみなさい　また明日咲くからね
そう言って花を閉じるハイビスカス
夜は少しずつ　秋の香りへと変わる