青空

空は秋晴れ　風は荒々しさを忘れる
潮の香り　街の空気
静かな時間が過ぎていく　ゆるやかな時間

秋刀魚

「秋」の文字をその名の中に
炭火はじっくり　熾きの炭で
煙が出ないように七輪の端に　じっくりじっくり時間をかけて

辛夷の実

完熟した辛夷の実　オレンジ色が鮮やかだ
美味しいのだろうかと　思わず一粒
ぶわっと　まるで強い花の香りが口の中に広がる
なるほど食べられなくも　いやなんか舌がピリピリするな

撮影：三重県紀北町　辛夷の実

君はどこから来たんだい？

ねぇ　君はどこから来たんだい？
ふと見つけた　クルマのダッシュボードの上
旅をするためのやわらかな翼　そっと外へ放してあげた

嵐

通り過ぎていった嵐は　風を残していった
時々吹く荒々しい風　そして秋の匂い
聞こえてくる季節の足音　それと夕飯の香り

見つけたぜ！

コンビニのガラスに見覚えのある形
これはデカイ　ヤママユガだ
小躍りしながらカメラを構える　なのにカメムシが余計だ

撮影：三重県紀北町　ヤママユガ

ボタンが押せない

緑色のボタンに　緑色のキリギリス
やっぱり隠れてるのかな　人の目には丸見えだけど
虫たちの行動は予測がつかなくて面白いね

撮影：三重県紀北町　ヤブキリ

ぷるとっぷ

俺たちはどこにでも居るぜ
今度缶を開けるときには　思い出してくれ
みんな顔が違うんだ　集めてみても面白いかもな

まんまる太陽

太陽が目の前にある　空の色は黒ずんでいく
やわらかな光は　オレンジ色
手を伸ばしても届かない　けれども明日にはまたのぼる

地に咲く花

ふと道端に黄色い花を見つけた
見上げてみるも　それらしき花は咲いていない
不思議に思いしゃがみ込む　なるほどキノコだ！
まるで誰にも見つからないように　空に向かって手を伸ばしてた