夜の

夜の自動販売機は明々として
通り過ぎる車が　雨を踏みつける音
ぽたぽたとフロントガラスに張り付くしずく　響く小さなエンジン音とともに

夜へ

午後五時をすぎても　まだ明るいままになってきた
ほんの一月前ならもう夜だったのに
季節は誰も知らないうちに変わっていく
冬はにやりと笑って次の雪を考えているようだ

えくすとらすてーじ

アルミホイーーール！

あっちとこっち

鯛の鯛　あっち向きとこっち向きで一対
探すつもりはないんだけど　いつの間にか見つけてしまう
大切な人と二人で見つければ　きっとハート型だって作れるさ

メガネメガネ

メガネをかけ始めてもうそろそろ2年
初めて掛けた時は　世界はこんなにスッキリしてたのかと驚いた
もうメガネのない生活には戻れないと知った

しずく

蛇口に残った水の一滴
落ちるわけでもなく　ただゆらゆらと揺れている
冷たい外流しの風と七輪　炭は赤々として肉の焼ける匂いとともに

夜の道

車の少ない夜の道
いつの間にか冷え込んで　車のエアコンが静かに音を立てる
信号は青く変わり　何事もなかったように車はまた進み始めた

通り過ぎた夕焼け

朝から降り続いていた雨は　昼過ぎに風を残して去っていった
嵐のような風は　荒れ狂い森を揺らた
いつの間にか空に光　ホッとしてたら
せっかくのいい夕焼けを取り逃しちゃった

ふわふわ

暖かそうなふわふわの毛皮
パタパタと飛んで　キョロキョロとあたりを見渡す
鳥の目は何を探しているんだろうね

撮影：三重県紀北町　ジョウビタキ（トリミング）

ストーブ

いつからか石油ストーブから　ファンヒータへと変わっていた
電気の力で動き　安全ですぐに温まる
ただ石油ストーブのにおいと　そこに置いた鍋のにおいはまだ忘れられない