きいろい花

小さな小さなきいろい花
しゃがみ込んでよく見なければわからない　そんな花
普段は気にもとめない花も　見つけるとそれは興味深く

あの音が聞こえる

またあの音が聞こえ始めた　冬の足音
鐘の音とともに　またあの季節がやってくる
冷え込む空に　ゆらりゆらりと明かりが灯り

げこげこ

この池がゲコゲコ鳴いていたのはいつの頃か
片隅に広がるガマの森
今日の風は冷たくて　少しだけ冬を感じて

アメジストセージ

いつもこの花には蝶や蛾が集まってくる
昨日のホウジャクもその一つ
小さな蜂の仲間やカマキリなんかも遊びに来ます

撮影：アカタテハ

すずめが

まさかこんな一瞬が切り取れるとは思わなかった
光の強さとタイミングが織りなす不思議
あわただしく動くホウジャクを　カメラの中に押し込んで

撮影：スズメガ科ホシホウジャク

今日が終わる

夕暮れを見て今日が終わる
それならば夜はいつになるのだろう
今日と明日を分かつ時間　そしてまた夜が始まる

はなふぶき

これと言った紅葉はなく　遠くに見える紅葉のかけら
散り始めてまばらな葉に　風の形が見える
花を散らすような風に　秋が少しずつ深まって

ほわほわ

ほわほわとした綿毛のような小さな実
知らぬうちに季節が変わるも　いつも自然に教えられる
暦よりも正確に　次の次の季節へ実りの準備

撮影：びわの木

一番星

一番星に見守られ　街が夜へと変わる
澄んだ風に　さらさらと揺れるススキ
振り返るそこに　ぽわっと大きなお月様

空が広い

今日は空が広い　雲も自由に飛び回る
波打つ海が　軟らかな音を立てる
聞こえていた冬の気配は　音もなく消えるように