あかとんぼ

赤とんぼが見つめる空は　冷たくも透き通り
ほっと枝の先で羽を休める
日々変わる夕暮れの色を重ね　その体を赤く染めて

何もない空

何もない空がゆったりと風を送り
どこまでも見渡せる透き通った街を作り出す
深まっていく秋と　タンスの中に長袖を探しながら

丸い光

海の上にぽっかりと開いた丸い光
沈んでいく太陽は　秋の風に揺れて
まぶしく光指す海は　ただゆったりと波打ちながら

風に揺れる

風に揺れるすすきは　秋の香りをかみしめる
かさかさと乾いた音が　乾いた風に混じり
目の前を通り過ぎていく季節　知らぬうちに冬がやってくるようで

あかり

柔らかな光を雨の中に写し
冷たく変わる街を眺める
日々変わりゆく秋の空　明日の天気を思いながら

たちのぼる

立ち上る光は空を貫いて
終わり行く今日は　優しい風に吹かれ
息をのむほどに　過ぎていく時間を惜しみながら

雨の降る下で

明るい空から降る雨の下で　花は咲いています
ころころと変わる天気の中
今日は赤とんぼを見られないのでしょうか

空の羊

空に浮かぶ羊たちはゆっくりと流れていきました
暖かな風と　秋の香りに包まれて
変わりゆく街の色を見つけに行ったんだと思います

実

いつの間にかあの花がこんな実をつけていました
あの夏の暑い盛り　重く湿った風に吹かれながら
今にも降り出しそうな雨と　乾いた季節の中で見つけました

参照：2005年08月14日

空の青さに

空の青さに照らされて緑
秋晴れの空に舞う赤とんぼは　風に混じる暑さも気にせず
ゆっくりと動いていく雲に　ほっと胸をなで下ろし