病室棟にホールがある。そこから大河が見えた。利根川である。筑波山も見えた。癒やされていた。そして川の流れのように我が過ぎてきた人生を思った。
無駄な時間ばかりすごしてきたなぁと慚愧の思いであった。生涯学習とは名ばかり。たしかに修士を二つ取らせていただいたが、おおきな変化はなかった。出ていったのは無駄なゼニばかり。あるいは自己満足。
これで終わりかと思うと無性に寂しかった。だから大河を見るのも筑波山を見るのも嫌になった。
それより病院内で働いている方々に目を見張った。まるで天使である。言葉が不明瞭の患者の言うことをちゃんとわかるのである。ナースもそうだし、介護士もそう。理学療法士もそう。時には腹のたつこともアルに違いない。ボキのようなワケのわからんジジイにもである。
こりゃ偉いところに来ちまったと感じた。生まれ変わらんとお釈迦様に申し訳ない。すこしのことに腹を立てたら元の木阿弥。
(_ _ )/ハンセイしかない。
生かされているんじゃよ。
オレの命じゃないんだよ。預かっている命だ。
大事に使わなくちゃなぁ。マジに。