・今日はタイトルのようなことで、生徒会立ち会い演説会でありました。関係の先生方のご準備もなかなか大変でありましたでしょう。ご苦労様でありました。
・年々、生徒の演説もうまくなってきているとは思うのですが、これまたわたくしの体験に縛られていて、わたくしの母校のようにノー原稿で、候補者同士で議論を戦い・・・・という姿に憧憬をしてしまうのであります。
・なにしろその議論の当事者でありましたから。そうです、わたくし自身が生徒会長に立候補して落選してしまったからでありました。悲憤慷慨。なんでオレを落とすのだと息巻いておったものでありました。実におめでたい高校生でありました。愚生以外は大秀才ばかりでありましたから、わたくしごときモノの演説など耳に栓をしていたのでありましょう。
・今になってよくわかります。級友たちの忠告が。実にあたたかい配慮が級友たちにはあったわけであります。
・さらに級友たちは、妙な学問をやろうとしているわたくしに、あるとき今で言うロングホームルームの時間に、1時間講演をせよと迫ったのであります。
・いい恥さらしだからやめてくれよと申し上げたのですが、今更何を言うか、どうせ生徒会長選挙に落ちたのだからなんでもできるでは無いかとのたもうたのであります。
・ここまで来たら恥さらしでも、つるし柿でもなんでもいいからやってやろうじゃないかと言ったのが運のツキ。
・まるで太宰治の小説に出てくる柔道部のアンチャンのようではないかと抵抗したでのすが、それを言ってしまって逆にねじ込まれてしまったのでありました。
・将来の太宰治になるかもしれない我々にトヤマはぴったりの相手じゃというワケであります。楽しいモノであります。まるっきり、田舎の少年達のこっけいなうぬぼれと、ずっこけぶりがそこにはある。
・とうとう担任の先生からご許可をいただき、楽しい1時間を過ごしました。古代のインド思想についてしゃべったのですから、なんともなんとも自分の能力を自覚していない。どこの世界に17歳くらいで、そんなことを知ったかぶりをして他人にしゃべるでしょうか。
・とうとうそれ以来同じ事をずっとやってしまいました。知ったかぶりもここまで来ると、もう手がつけられないんでしょうねぇ。
・悔いはないですが。
・級友たちもそれぞれ充実した生き方をしております。今月同窓会が米沢であったのですが、県立銚子と関わってくださっている組織・機関の祝賀会があって行けませんでした。60歳になった、かつての「自称太宰治」たちと、会ってみたかったなぁと、今日の立ち会い演説会を見ていて、しみじみ思いました。
・また明日!