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改革者の悲劇

2011-01-28 09:11:12 | Weblog
おはようございます。

 悲惨だった天才、韓非子。しかし、韓非子だけではありません。史記の作者、司馬遷も悲劇の人。さらに、中国の歴史書、紀伝体の十八史略など天才の悲劇のオンパレードです。この本は中国の歴史書のご他聞に漏れず、勝者の言い分です。しかし、あながち嘘とは思えません。割り引いても、哀れな天才と無慈悲な成功者の対比が面白さの秘密です。高校生に一番読んで欲しい本です。

 中国の天才だけが悲劇の主人公だったわけではありません。日本にも悲劇の天才はたくさんいます。まず、日本人が好きな義経。現代風に易しく編集した平家物語でも、英雄、義経の凄さを感じられます。頼朝の家臣たち、重臣たちの提案を否定し、常識に逆らった戦術を採用し、平家を滅亡させました。彼も頼朝重臣たちから疎まれ、諫言され、反逆者として無念の死。義経がヒーローだった源平最終決戦、壇ノ浦の戦で幼子の天皇も無理心中。悲惨な戦いでした。この祟りを恐れた勝者がまとめた鎮魂歌が平家物語だと私は信じています。このため、琵琶法師が弾き語りをしたのでしょう。

 一方、源氏物語は合戦ではなく、恋の鞘当。女性の口説き方や男の理不尽さ、女性の悲劇のオンパレード。キムタクがやればピッタリな主人公、光源氏。女性作家の現代訳の本もあり、高校生も気楽に読めます。漫画でも読めます。しかし、作者、紫式部が語りたかったのは恋の手ほどきではないと私は考えています。歴史研究者にも、源氏物語は政敵を嵌め、祟りを恐れた藤原氏が書かせた本だという人が居ます。私も源氏物語は暗殺された人のための鎮魂歌だと思っています。

 日本では、英雄が嵌められ、非業の死を遂げると神様になります。例が義経伝説や菅原神社です。奈良の法隆寺を建立した聖徳太子のお名前はとても不思議です。聖徳太子はお隠れになった後の名です。即ち、時の権力者が贈った名です。当時の権力者は藤原氏。生前の天皇様は陛下とか天皇様です。今生天皇とも言ったかも。明治や大正のように、天皇様や太子様は平凡な名前、明るさや平和を祈念している時代の名称でしょう。聖徳太子は生前、厩戸皇子。聖徳の文字は聖人、徳の人を表現している特別なお名前です。

 外来文化の仏教を中心におき、旧態依然の体制を打倒したい皇子様がひとり、または複数居て、改革派を貶めた時の権力者、逆賊がいて、祟りを恐れ贈った名前が聖徳だったのでしょう。何時の時代も権力者や権威者は凡人、節操の無い人です。改革者は敗者になりがちです。天皇のお名前にも、恐ろしい秘密が潜んでいると私は考えています。

今日はここまでにします。
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