金魚cafe

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銀行総務特命

2013-11-29 22:00:50 | 読んだ本
池井戸潤著 講談社

あの倍返しだ~が流行って以来図書館で池井戸さんの本のスペースがいつも空っぽ。

前はいくらでも借りられたのに...。

いや「空飛ぶタイヤ」「鉄の骨」とドラマ化されていってから貸し出しが多くなり予約しても何か月待ちとなっていました。

やっと1冊借りられたのがこの本です。

短編8本。

帝都銀行総務部企画課特命グループ、銀行内の不祥事を担当する。

特命係指宿修平。

顧客の情報流出、銀行内部の暴露本を出版されるのを防ぐ、行員によるストーカー行為など表沙汰になるまえに防ぐのが使命です。

そんな内部のあら捜しをする部署ですので内部からも敵意を持たれ彼自身もピンチに陥るときもあります。

そういう銀行内部でなぜ彼が必要とされるような事件がおこるのかというのがこの本の中である事件で関係した刑事が漏らした言葉に表れているなあと思いました。

「法律上での問題はなくても、人として許されない行動ってのはあると思うんです。そういう事をして気づかないのは特に銀行さんみたいなエリートに多いんじゃないですか。」というのと自分は刑事だからと断って「根っからの善人を悪事に追い立てたほうが百倍悪いと思います。」これが銀行の体質なのでしょうか。

たしかに半沢直樹でもそれっぽいところあったような気がいたします。

指宿修平という人は銀行に属していますが、それが銀行にマイナスになることであっても真実を明らかにしたいという骨っぽいところのある人物です。

こういう人は上からは煙たがられ、おそれられますが、出世コースには乗れないでしょうね。

これもドラマ化したら面白そうな作品です。


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