金魚cafe

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上流階級 富久丸百貨店外商部

2016-07-12 23:22:37 | 読んだ本
高殿円著 光文社

私のイメージする百貨店というのはよそいき(すでに死語ですね)の服を着てよ~~く吟味して選んで買う(一生モノを選ぶことが多いから)そして食堂階のレストランでお食事する。

小さいときはそんなイメージでした。

自分が仕事をするようになってお給料をいただいたら今度はこれを買うぞ~~という感じで買い物をしなくても見るだけでも楽しい気持ちになりました。

今ではほぼデバ地下と特設会場の催し物があるときしか足を運ばなくなりました。

なぜかなあ。

断捨離という言葉が流行りだしてから物を増やすということに躊躇したしまうようになったからかもしれません。

自分たちが足を運んで行くところなのに、反対に百貨店のほうから顧客のところに足を運ぶ外商、聞いたことはありますがピンと来ませんでした。

私たちは自分でフロアを歩いて自分の欲しいものを探す。

そして「これだ!」と思ったもの出会えた時は嬉しいです。^^

外商を利用していらっしゃる方々は好みのものを百貨店側がチョイスして運び選んでもらう。

ゆりかごから墓場までできるかぎり顧客の要望に応える。

なんともうらやましい話です。

そのためには外商のカードを作るためには年間とんでもない値段のお買い物をしなくちゃいけないのですが、それがステータスなのですから。

その選ばれた方々の売り上げが百貨店を支えているのだと知った時はへぇ~~とびっくりいたしました。

私たちがデバ地下でちょっと奮発してスイーツや有名店のお惣菜をちょこっと買ったぐらいでは儲かってはいなかったのか~~と。

百貨店の裏事情が詳しくわかって面白かったのと上流と呼ばれる顧客の方々が個性が豊かで許されるような可愛らしいわがままからとんでもない無茶を言うなあという方までバラエティーに富んでいてやり取りが面白かったです。

そのわがままをなんとかする外商の方々の奮闘。

「できません」とは絶対に言えないこの職業、他の仕事でも絶対成功しそうだけどなあ。

毎日、毎日胃がキリキリ痛くなりそうなりながら顧客を回る。

お客様の喜ぶ顔がみたい、この仕事が好きでないと続けられないと思いました。

普通に道を歩いていても出会うことがないであろう百貨店の外商部の方を見てみたいです。





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