1階の専用庭に通じる通路に、
猫がいる。
普段からよく見る野良ちゃんである。
この日は何故か、このままじーっと動かない。
その視線の先をたどってみると、
まっくろくろすけ？
いやいや、ただの黒猫だ。
それにしても、
こんな細い上に座ってるよ。
この金網の上を 野良ちゃん達が通るのはよく見かける。
スッスッスッと通るのだ。
さすが 猫、と思っていたのだけど、
そこでそのまま座るんだねぇ・・・。
寒くなると、掛けたり敷いたりするモノを
あれこれ出すことになる。
それらを使わないとき、畳んでおくと、
鈴がエラそうになる。
何枚の上に乗ってるんだよ。
しかし、下に何枚敷いていようと、
上に掛けてないと寒いだろう。
ほれ。
ますますエラそうになった鈴は、
そのまま毛づくろいを始める。
おいおい、ほんっとつくづく、エラそうだな。
エラそでも何でも、寒い冬を乗り切ってもらわねば。
ニンゲンが居ない時には、何にでも潜り込むなりして、
寒さを凌いでくれよ。
ベッドで過ごすようになった鈴である。
ガウンに包まって眠るのである。
その姿は、まるで天使か妖精である。
そして、いかに天使でも、ちょいと邪魔な時はある。
ニンゲンの就寝時である。
お布団をちゃんとセット出来ない。
何か？
布団を鈴の上に強制的に掛けてしまったら、
鈴は直ぐにここから去ってしまうのだろう。
仕方ないので、ニンゲンはこのまま端っこの方に入る。
ねぇ、お布団の中に潜りに来ない？
・・・・・・。 微動だにせず。
んで、そのまま寝るんかーい。
イイけどさ。
ニンゲンが端っこで遠慮がちに寝てても、
夜中にふと目を覚ました時、
経験上、鈴はそこには居ないのだ。
そんな時、
何の為にこうやって隅っこで、と思うのだ。
真夜中に。
虚しい。
いつでも新聞が一番ってか？
・・・・・・・・・。
いくつかの、
場所を経て、
時には、ナニユエに、
そこなの？ を経て、
ベッドに戻ってくれた鈴である。
やっと、やっと一緒に寝れる。
猫と暮らしてるのに、
猫と寝れないって、それはエア猫だ。
ご飯を用意して、トイレの掃除もして、
でも一緒に寝れないって、
何だか契約違反だ。
寒くなって、ガウンに包まりヌクヌクである。
ニンゲンと寝れば、さらにヌクヌクだぞー！
ところで、
まるで見向きもされなくなった、ハウスと寝袋。
これらも鈴に喜んでもらう為に買ったもの。
気持ち複雑・・・。
満月の日、福岡イルミナージュへ行って来た。
光るカワイイ動物達がいっぱい居た。
恐竜達も居た。
次なる寛ぎの場所は、窓辺の座布団と決めた鈴。
ニンゲンの休日の最大イベント・お昼寝の時も、
ベッドには来ず、その下の座布団である。
カーテンを少しめくって見下ろすと、
一人で寝てる。
クッスン。淋しいよぉ。
けれどある日、
う、ここは寒いかも。
と思ったのかどうか、
やっと戻ってきた。
そうだよな。座布団だけじゃ寒いよな。窓辺だし。
緑生い茂る天神アクロスは、
いつかは登頂したいと思っていたのだ。が、
ステップガーデン、
という名の階段を
屋上まで往復、
歩き続けた結果、
その日の就寝中、両足が攣った。
両足同時に攣るなんて初めてだ。
血液検査の数値は、悪い意味で上昇してるのに、
体力筋力は下降の一途のお年頃である。
でも、そういえばアクロス山は、
普段の夜は閉まってるんじゃなかったっけ？
登れてラッキー。
イルミはとても綺麗でござった。
大宰府にある、九州国立博物館へ、
終了近いポンペイ展へ行って来た。
福岡市内に暮らすようになって初めて、
前売りではなく、会場窓口で通常料金でチケット買った。
コロナ禍以後、日時指定だっけ？とか、
いつ会期途中で中止になるか、とかで、
もう行く予定たてるのが面倒くて・・・。
でも行って良かった。
モザイク画が、
素晴らしい。
鈴は、
ここも何だか違う。
と思ったのかどうか。
寝袋に別れを告げて、次へと向かう。
その先は、
窓辺の座布団。
今までだって、ここは勿論利用していた。
お天気の良い日に、お日様の日差しを浴びて。
それが夜もここになったのだ。
ハウスとか寝袋とかの方が暖かいだろうに。
ああ、不思議だ。
博物館へ行ったのは夕方から。
金、土は８時までやってるから。
故に、外に出た時は真っ暗。
お食事処のある小路も、自分の影だけが映る。
参道もこの通り。
観光地なのに閉まるのは早い。
お腹空いたんだけど。
トボトボ・・・。
