ふと見ると、
鈴がしっかりと、日向ぼっこしていた。
くっきりと、日向ぼっこ。
鈴のメインの食料は、
病院で買う尿ケアのカリカリだが、
それだけでは飽きるだろうからと、
別の物も少しづつ用意しているのだが、
サイエンスの猫缶が、
利用している通販サイトから消えてしまった。
我が家の在庫は、もう残り僅かだ。
モンプチピューレが、
店頭から無くなった時に、
通販で買い溜めした分が、もう残り僅かだ。
毛玉ケアのカニカマ風たいカマが、
お店の陳列棚に、販売中止の案内が出て、
手元にあるのは、もう残り僅かだ。
鈴の気に入らないものは、封を開ければ捨てるしか無く、
これなら食べてくれると、選ばれ残った品々。
必要なものがいつでも手に・・・入らない。
慣れた食べ物が無くなっていく。
変わらない日常が極上と思うニンゲン。
鈴の食べ物を変えなくては。
はぁ～～～～～・・・（溜息）。
朝、
行ってきます、と声かけた先の、
朝寝中の鈴の、
お手々の何とカワイイ事！！
ああ、このままこの手を見ていたい。
その手を両手に包み込んで、
その寝顔を見ていたい。
いや、
自分もベッドで寝続けたい！
会社行こ。
トボトボ・・・。
夜、
ニンゲンの布団の上に置いた、
毛布やらガウンやらが鈴の寝床である。
フフ、ガウンのお風呂に入っているよう。
毎晩、ニンゲン用兼鈴用の寝床を準備して、
敷いたガウンを手でポンポンと軽く叩き、
さぁおいで、と鈴を誘う。
鈴は少しの間、
ベッドの下から布団を眺め、
そして飛び乗り、
フミフミを始める。
フミフミ、終わりました。
寝ます。
けれど時折、おいでと呼んでも、
何？
な時がある。
この時の虚しさは何だろう。
1日の終わりに拒否られた、
この虚しさは・・・。
休日の午前、
光りに溶けていく鈴の窓辺のお昼寝。
午後、
本でも読みながら、
ベッドで鈴とお昼寝しようと寝室へ行くと、
ニンゲンが上掛けにしたいハーフ毛布に、
鈴が陣取ってた、
なんてことはよくある事で、
ニンゲンが傍に枕を置いたり、
昼寝準備をしていると、
鈴はイイ子だから退いてくれるのだけれど、
今日はしっかり毛布の中に入り込んでおった。
枕を置いて昼寝準備を始めても、
出てくる気配は無し。
お～い、出て来る気は無いか～い？
なんで？
はい、結構です。どうぞお休みになって。
今日は毛布は諦めてガウンを掛けて寝よう。
暖かくなって良かった。
・・・・・・。
枕の上にある本は、”逃れの森の魔女”
先日読んだ、書店を舞台にしたミステリ本に、
ちょいと出てきた本。
ヘンデルとグレーテルに出てくる魔女の、
お菓子の家以前からの物語で、
どうしてあっさり幼い子供に負けたのか、等と。
気になって図書館で検索したら、
あったので借りた。
哀しい哀しい魔女の物語であった。
あ、肉球が見える～、と思って撮った、
カーテンの向こうの鈴お嬢様なのだけど、
写真に撮ると、あまり見えてない・・・。
この背景に、この光具合の、これはイイ！
と思って撮った写真の殆どは、
あれ？こんなもん？？ てな出来で、
つくづく、人間の目ってスゴイな、と思う。
加えて、脳内フィルター。
このカーテンの隙間から見える、
ちょっとアンヌイな鈴がカワイイ！ て思うのも、
脳内フィルターの成せる技なのだろうか。
いや、カワイイでしょ。
鈴のこの真剣っぽい表情は、
フミフミの最中なのである。
フ
ミ
フ
ミ
いつも思うけど、フミフミの時って、
何でこんな恍惚とした表情するんだろ。
そしてこれも勿論カワイイなぁ。
