窓辺にトドが転がっている。
こんな姿を見てると、気持ちが和んでくる。
スーパーの棚から、
トイレットペーパーが無くなったけれど、
空の棚を見る買い物客には、
怒りや焦りは感じられないし、
大丈夫。きっとすぐ元に戻るさ～。
夜、そろそろ寝ようと、
ベッドの、鈴の隣に入り込もうとして気付いた。
鈴のほっぺの毛が一房抜けそうだ。
軽く引っ張ってみる。
・・・取れない。
ニンゲン、
出来たかさぶたは、ホジホジと取りたいタイプである。
この毛も、ペリリと剥げ取れそうな根元のような気がする。
でも、撫でるのは良いが、
それ以外で顔を触られるのは嫌がる鈴である。
ウズウズした気持ちのまま就寝。
翌朝、その一房は無かった。
ク～～～、残念。
レースカーテンの向こう。
鈴は日向ぼっこ・・・ではなく、
窓を開けてるので、日光浴になるのか？
２月なのに、と思う反面、
先代が亡くなった年の２月も、
暖かかったことを思い出す。
ああ、寝ちゃったよ。
寝冷え、しないといいけど・・・。
鈴の大大大好きな湯たんぽ入りハウス。
暖冬のせいだろうか、
最近は見向きもしないのである。
今のお気に入りは、
茶色ガウン。
下に敷いてる元々お気に入りだったガウンではなく、
上に掛けてる方のガウンに心変わりである。
あったか～。
そう、このガウン、
かなりな大判で、ふさふさ素材が超あったかい。
去年、鈴が羽毛布団にゲロをして、
大変な思いをしたので、
今年は布団を出していない。
かわりにこのガウンを着て寝ようかと
思っていたのだが、
すっかり鈴に取られてしまったのだ。
やらぬよ。
結果、寝る時は、
毛布の上に膝掛け２枚と、
鈴に見捨てられた茶色ガウンを足元に。
暖冬で良かった、と思うニンゲンである。
鈴は、マタタビの木の皮を
カシカシと齧り取る、もしくは舐め取るので、
マタタビ氏は、こんな寒そうな風情になる。
優しいニンゲンは、
そろそろ新しいのを買ってやろうと思う。
ほれ。
今度のはでっかいぞぉ～。
さぞかし齧りごたえがあるだろう。
そして齧りやすいだろう。
さぁ！ 思いっきり齧ってくれたまえ。
猫ぉ～
パンチパンチ
パーンチッ！
え、そんなぁ。
アナタの好きなマタタビなんだよ。
ほれ。
ムッ。
こいつぅ～。
あっち行けあっち行け、
あっち行けーっ！
そうですか、
そうなんですか。
（２本入りだったんですけど・・・。）
ハァハァ。やった。
２月８日（土）、
大宰府にある、九州国立博物館へ行った。
フランス絵画の清華 を見る為に。
九国は、金曜と土曜は夜８時まで開催されるので、
昼間より人は少ないだろうと、
夕方に大宰府入りをする。
けれど、夜になると参道のお店は閉まって淋しいので、
お腹は空いていないけど、先に何か食べておく。
博物館傍のレストランで、奮発のデザートプレート。
食べたら、胃が活発になったのか、
逆に空腹になった感がしたけれど、
今更食事をするのは恥ずかしいし時間もない。
我慢我慢。
ロココのきらびやかな絵画に心躍らせて、
外に出ると、
とっぷりと夜。
駅までの道、
ほんっとに店、開いてないんだわ。
分かっちゃいるけど、淋しいぞ。
先代猫は、
ニンゲンが帰ると必ず出迎えがあった。
必ず、である。
鈴は、・・・・・・・・無い。
出迎える日もあるが、
最近は無い。全く、無い。
押入れの毛布に寄り添っているか。
あれ、おかえり。
ベッドの上のガウンに潜り込んでいるか。
お～い、帰ったぞ～。
福岡は最も遅い初雪観測を
１１１年ぶりに記録更新をしたそうな。
そして未だに雪は降らず。
でも冬だ。
暖冬でも寒いのは寒い。
あれ、おかえり。
お出迎えなど良いから、
自分なりに温かくしてておくれね。
いつからずーっとずーっと雨続きだったんだっけ？
２月になって、やっと乾いた地面を見たような・・・。
空はまだ曇ってるけど、
やっと晴れたねー。
鈴、久しぶりのベランダである。
１月は、梅雨のようだった。
ある夜、
アナログ的に家計簿をつけていると、
（だからテーブルの上は乱雑）
鈴が膝に乗って来た。
今夜はやけに冷えるわ～。
まだベッドに布団は敷かれてないし、
ここで我慢しましょ。
ハッ、そうだった。
ワタシには湯たんぽハウスがあるんだった。
こんなお膝なんかに用はないわ。
さよなら～。
・・・・・・、オープン セサミ。
自分でチャッチャと入れよ。
などとは、ニンゲン決して言わず、
はい、どうぞ、お鈴様。
の展開になるわけだが、
時折、鈴は直ぐには入らず、何故かここで暫く固まる。
んで、
ニンゲンが、やーめたっ とばかりに、
膝掛けカーテンを支える手を外すと、
鈴は尚もこのまま固まっているのだ。
ここで固まる意味は何なんだ？
何でさっさと入らないんだ？？
分からん！
