よそ様のブログのコメントに愚痴のような長文を書いてしまいました。家とか別荘とかに対する体験(失敗)から思うところを書き込みんだのです。すると、そのブロ友さんから
『記事にされたら如何でしょう?』
と思いがけない展開。
おだてに弱い私ですから、追い風に乗っちゃうことにしました(^^ゞ
私の父は家を建てる工務店を経営してました。昭和40年代は景気も良く、自宅の建て直しやゴルフ会員権を何ヶ所か買ったり、順風満帆でした。私が高校生の頃でしょうか?父が伊豆に別荘地を買うことになりました。父は富士山の見えるところに憧れていたそうで、そんな希望から紹介してもらったようです。
伊豆の赤沢というところです(ちゃんと
サイトも存在してますね)。伊豆の東海岸です。首都圏からは近いです。温泉もありますしね。でも富士山は見えません。富士山が見えるのは沼津周辺あたりまで、伊豆では西海岸でも殆ど見えないのです。申し訳ないですが初めから選択ミスです(-_-;)
確かに伊豆の東海岸はリゾート感はあります。でも伊豆は岐阜市からはまことに遠いです。私が大学生の頃、やっとできた東名高速道路を通って、別荘の管理会社のホテルへ泊まりに行きました。別荘地は買ったものの建物は建ててないのでそうなります。
伊豆へ行ったときの写真
しかも行くのに一日がかりですから、おいそれとは行けません。それからも銀行の店内旅行や自転車の峠漁りなどで何度か伊豆には行ってますが、とにかく遠いという印象しかありません。もちろんその別荘地には一度も行っておりません。
私が婚活をしていた頃、別宅(新居)を建てる話が出て、紹介された土地は岐阜市の同じ校下で実家から2.5km程度離れた場所でした。そこで新居を建て、私たち夫婦は父が亡くなった翌年まで15年間住みました。
別宅と新築中の別宅(後ろに見える山は斎藤道三が布陣した鶴山)
その間、伊豆では群発地震が起きたり、バブルが崩壊したりで買った値段より相場がかなり落ちていました。それでも管理費や固定資産税は払い続けていたようですし、買った時に記念に植えてくれた木が大きくなりすぎ、お隣さんに越境してしまったとかで伐採費用を請求されたり、踏んだり蹴ったりみたいでした。
私の子供が生まれてから父母と一緒に何度も旅行をしております。蓼科辺りの鉱泉宿に一泊したときのこと、宿に貼ってあったポスターは白馬の別荘地?のものでした。それを見て父はなんと・・・
「白馬もいいなあ!」
と宣ったのです。
ビックリしました。スキーをやる私が言うならともかく、
「雪が積もったら運転しない人が買う所じゃないよ。それに白馬は伊豆と同じくらい遠いよ。」
と諦めてもらいました。
大昔、雪道運転中に一回転してしまったことがある父は、それ以来雪が積もると運転はしないのだそうです(^_^;) 買ってから20年以上別荘を建ててない伊豆のことも引き合いに出して戒めました。
そんなことがあってから、だいぶ経って父は亡くなりました。最後まで伊豆に別荘は建てませんでした。
父が亡くなったあと、私たち親子5人は実家に、実家に居た母と祖母は別宅(新居)に引越ししました。実家は別宅の倍くらいありますから現実的な対応です。小中学校への距離は雲泥の差(実家の方が遥かに近い)でしたし。そのころには別宅の方が周りにスーパーなども増えて便利になってましたしね。
別宅(新居)を建ててから10年後にバブル崩壊があり、買った当初より3倍くらい値上がりしていた地価は瞬く間に下がっていきました。でも母たちが住んでいるので処分することは全く考えていませんでした。
そして5年後、母と祖母は別々の施設に入居。別宅は空き家になってしまいました。それでも3人いる子供たちの誰かが住むかもしれないと思い、休みのたびに別宅に行き、庭仕事をしながら窓の開け閉めをして家に空気を通し、現状維持に努めてきました。
伊豆の別荘地は横浜に住んでいた弟がいつか利用するかもしれないと思っていました。でも弟は自分でリゾートクラブに入ったり、リゾートマンションを買ったり売ったりはしても、伊豆に住む気はなかったようです。施設に入った母もそんな伊豆を持て余し、弟に頼んで売却を依頼しました。何年かして売れることになりました。漏れ聞くところではタダの隣みたいな値段のようでした。10年前くらいでしたかねえ。
かくいう私ものところでも子供たちがみな他県に住まうようになったため、別宅を売ろうという結論を出しました。空き家になって15年が経っていました。別宅の玄関外の天井にも穴が開いてしまい、お世辞にもいい物件とは言えなくなっていました。そこで5年前、不動産屋さんに依頼しました。家付きで買ってもらうのがベストでしたが、場合によっては更地も可という条件でした。
1年後に引き合いがありました。天井が高いとか良い木材を使っているとか家自体を気に入ってもらったので、願ったりかなったりでした。ところが測量をしてみると家屋とフェンスが両隣に若干はみ出している事実が発覚しました。フェンス側は隣地が畑で低いので、土留めなどが膨張した結果だろうとは思います。しかし家屋については建築屋さんの父らしからぬ失態です。敷地ぎりぎりに建てた結果でしょう。それが原因で売却話はお流れになりました。
一応売却するのに更地にすることも選択枝にしました。それからまた1年、家付きでという有難いお話がありました。家屋のはみ出しについては、隣家と建て直すときは改善する代わりに現状は追認という念書を交わし、フェンス側は売買後、買主が改善するということで決着しました。
売れた値段は家付きで、元の土地代の2/3でした。おおかたそういう相場なので致し方なかったです。
私は旅行は大好きでしたが、学生時代に自転車キャンプを味わってしまったことと、計画的な休暇が取りづらい銀行勤めだったため、営業店勤務のころは別荘なんて夢のまた夢。家族連れ(たまに父母同伴)で1泊2泊程度の旅行をするのが精一杯でした。
40代に本部勤めになり、休暇も計画的に取れるようになった頃、父が逝っちゃいました。でも、その遺産でキャンピングカーを購入し、自転車趣味も復活して、学生時代のように宿泊施設に制限されずに行動するスタイルが確立できました。私はこんな不動産ライフを経験してまいりました。
結論として、よほど気に入った場所でも別荘は敷居が高いです。そして管理するのはもっと大変。勤め人では絶対無理です。移住先に別荘を考えるのならともかく、懐と時間に余裕のある人でないと別荘なんて絶対に選択してはいけません。色んな所に行きたいならキャンピングカーの方が適しています。
いまコロナ過でキャンピングカーが人気だそうです。お宿を背負って動く『でんでん虫』です。かつてのパソコン通信ニフティのフォーラムにも『でんでんむし野営隊』という会議室がありました。
私の経験ではお子様たちが親についてきてくれるのは小学生まで。中学になると忙しくなって付き合ってくれません。そうなると奥さんも子供の世話と称して付いてきてくれなくなり、男ひとりで出かけることになります。私はそれで自転車を復活できましたが、ファミリー志向の方はローンを組んででも子供さんが小さいうちに満喫すべきです。
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