肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『サンキュー・スモーキング』、観ました。

2007-09-18 19:45:04 | 映画(さ行)





監督: ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート.マリア・ベロ.キャメロン・ブライト.ケイト・ホームズ

 『サンキュー・スモーキング』、観ました。
タバコ研究アカデミー所属のPRマン、ニック・ネイラーの使命は、得意の話術で
タバコ業界へのバッシングをかわすこと。その巧みな論理のすり替えテクニックから
「情報操作の王」と異名をとる彼の評判はすこぶる悪いが、一人息子のジョーイだけは
そんな父親を尊敬していた。反タバコ法案を掲げる上院議員をやり込め、ハリウッドをも
巻き込むあの手この手の戦略を展開するが、思わぬ落とし穴が待っていた…。
 生まれてこのかた今日まで39年間、オイラは煙草を吸ったことがない。その間、
スティーヴ・マックィーンに憧れ、チャールズ・ブロンソンにも心酔したが(笑)、銀幕の
彼らがどんなにシブく煙草を燻らせようとも、やっぱり煙草には手が伸びなかった。
まぁ、そんな煙草を吸わないオイラをして、この映画に興味を持った訳だが、観れば
当初予想したものとはちと趣が違う。シニカルな笑いをもって闇雲に“煙草批判”を
繰り広げるのではなく、むしろ、ここでの煙草は“大きなテーマを描く上での手段”に
過ぎない。つまり、こうだ。煙草の危険性をどうこう言う前に、辺りをよく見まわして
ごらん!!、世の中には煙草以外にも“見えない危険”がいっぱい溢れてる。アルコールや
銃の脅威はその最たるものとして、それ以外にも、トランクいっぱいに詰め込まれた
ワイロの札束や、白いブラウスの胸元をチラチラさせ、いざ秘密を聞き出そうと
近付いてくる美人ルポライターの罠‥‥(笑)。だけど、考えてみると、それは
一方的に相手が悪く、自分の方に全く非がないかといえば、そうじゃない。最終的に、
その決断をした…、あるいは、その誘惑に負けてしまった自分自身に“責任の
すべて”が圧し掛かってくるのだ。マヨネーズを食べたら太るのは周知の事実だし、
チョコを食べれば虫歯になるのも当たり前。だったら、煙草を吸えば肺がんになる
恐れだって…。自分を演出する手段や一時(いっとき)の安らぎと引き換えにして、
煙草を吸うのは自由だろう。だけど、仮にそれで健康を害したとしても、それは
“自己責任”でしかない。映画終盤、煙草業界に身を置くエコノミストの主人公は、
一見、傍聴会で苦し紛れの弁明と、自分に都合の良い解釈を並べているだけのように
思えるが、果たして本当にそうなのか。彼が息子の前で言いたかったことはひとつ、
「(男なら)自分のした事、言った事に責任を持て」と。むしろ、煙草パッケージに
ドクロマークを、と息巻くフィニスター上院議員こそ、“悪徳政治家の、単なる政治
パフォーマンス”にしか見えないのは、近ごろ日本における政治不信のせい??(笑)、
いや、そんな事よりも、改めて言いたいことは、オイラが煙草を吸わないのは
誰に言われたからでもない。自分のため、家族のため、娘のため、1分だって
1秒だって長生きしたい…、ただそれだけなんだ。



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