【1980年・日本】DVDで鑑賞(★★★★★)
小松左京の同名小説を映像化。
細菌兵器により、僅かな人間を残して死滅してしまった人類の姿を描くヒューマンドラマ。
1983年12月。英国原子力潜水艦ネレイド号が東京湾を進行していく。クルーたちは船外の空気を採取し、ビデオを搭載した小型観測器を打ち上げる。ネレイド号に乗り合わせていた地震予知学者の吉住周三(草刈正雄)は、死体で溢れかえった東京の無惨な姿を目の当たりにする。
1982年2月、東ドイツ。細菌学者のクラウゼ教授(ケン・ボーグ)は、新種のウイルスMM-88を陸軍細菌研究所から持ち出し、知り合いの細菌学者へ届けるようスパイに依頼する。そのMM-88は-10℃以上になると活動を開始し、ポリオとインフルエンダに取り付いて強力な毒性を発揮する細菌兵器だった。スパイはセスナ機でMM-88を運搬するが、事故でセスナ機は墜落してしまう。それ以来、奇妙な疫病が世界中で流行り始めた。ソ連では羊が集団で死亡し、イタリアでは乳幼児が次々と意識不明になっていった。この病気は"イタリアかぜ"と名付けられた。南極にある日本越冬隊の基地にも、この"イタリアかぜ"が世界で猛威を奮っているニュースが飛び込んでくる。この時点で中部アフリカは全滅。この基地に在住する隊員たち…吉住、中西隊長(夏木勲)、辰野保夫(渡瀬恒彦)、山内博士(千葉真一)、真沢隆司(森田健作)、松尾明正(永島敏行)は、通信が取れなくなった日本のことを心配していた。その頃の日本はワクチンを求める群衆が病院に殺到し、戒厳令が発令されるまでになっていた。死者は3000万人を越え、吉住のフィアンセだった浅見則子(多岐川裕美)がと詰める病院でも、医師たちが殺到する患者を不眠不休で診察し、戦場のような有様を見せていた。
1982年秋。南極大陸にいる863人の人間を残して、人類は死滅する…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/a7/38228039e65a4dccda73eddd25b90c53.jpg)
実は今原作を読んでいる途中なんですが、もう怖くて怖くて。
そして面白くて面白くて。
映画は中学生の頃に観て、おいおい泣いた記憶があるんですよね。
怖くて泣いたんです。
恐ろしくて泣いたんです。
まだ原作は途中なんだけど、たまらなく映画を観直したくなって鑑賞しました。
復活の日 予告編
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/0a/67d5116fb821defe67c067cfc3796b6e.jpg)
いや~、何、この面白さは。
今観ても素晴らしすぎるの一言。
しかも監督は深作欣二だったのね。
これを観ちゃうと、この間公開されていた「感染列島」が如何に学芸会レベルだったか…。
何、あれでパンデミックなんて言ってるの?
原作はまだ途中だけど、MM-88が特定できず(原作では"チベットかぜ"という設定)、対応もままならないままに人類が滅んで行く様を丁寧に描いている。
映画ではその辺を割とさらっと流してはいるんだけど、それでも「感染列島」の数百倍は危機感を感じる事ができる描き方をしているのだ。
30年前の作品なのに、すごいなぁ。
各国の越冬基地にいたことで生き残った人々は、南極連邦政府を作り、この地で生きて行く決意を固めるが、地震予知学者の吉住はアメリカの東海岸で大規模な地震があることを発見する。
その地震自体は南極に何の被害ももたらさないが、核爆発並の地震が起こるとアメリカの自動防衛システム=ARSが作動し、ソ連へ核ミサイルを発射。
ミサイルが発射されれば、ソ連の報復システムも作動し、そのうちの一つが南極の米軍基地に降ることが判明する。
地震が起きる前にARSを解除しなければならない。
そこでホワイトハウスに詳しいカーター少佐(ボー・スペンソン)と吉住は、南極に残った人類を守るために、殺人ウイルスに満ちあふれたワシントンに向かう…。
もう台詞のひとつひとつがたまらんですな。
荒野をさすらう吉住が立ち寄った教会。
『あなたは何をしているんですか?』
朽ちて倒れたキリスト像に向かって、吐く吉住の想い。
くぅ~、たまらん!
この作品を今リメイクしても、イケメンばっかり起用するつまんない映画になっちゃうんだろうなぁ。
監督・脚本は深作欣二。
小松左京の同名小説を映像化。
細菌兵器により、僅かな人間を残して死滅してしまった人類の姿を描くヒューマンドラマ。
1983年12月。英国原子力潜水艦ネレイド号が東京湾を進行していく。クルーたちは船外の空気を採取し、ビデオを搭載した小型観測器を打ち上げる。ネレイド号に乗り合わせていた地震予知学者の吉住周三(草刈正雄)は、死体で溢れかえった東京の無惨な姿を目の当たりにする。
1982年2月、東ドイツ。細菌学者のクラウゼ教授(ケン・ボーグ)は、新種のウイルスMM-88を陸軍細菌研究所から持ち出し、知り合いの細菌学者へ届けるようスパイに依頼する。そのMM-88は-10℃以上になると活動を開始し、ポリオとインフルエンダに取り付いて強力な毒性を発揮する細菌兵器だった。スパイはセスナ機でMM-88を運搬するが、事故でセスナ機は墜落してしまう。それ以来、奇妙な疫病が世界中で流行り始めた。ソ連では羊が集団で死亡し、イタリアでは乳幼児が次々と意識不明になっていった。この病気は"イタリアかぜ"と名付けられた。南極にある日本越冬隊の基地にも、この"イタリアかぜ"が世界で猛威を奮っているニュースが飛び込んでくる。この時点で中部アフリカは全滅。この基地に在住する隊員たち…吉住、中西隊長(夏木勲)、辰野保夫(渡瀬恒彦)、山内博士(千葉真一)、真沢隆司(森田健作)、松尾明正(永島敏行)は、通信が取れなくなった日本のことを心配していた。その頃の日本はワクチンを求める群衆が病院に殺到し、戒厳令が発令されるまでになっていた。死者は3000万人を越え、吉住のフィアンセだった浅見則子(多岐川裕美)がと詰める病院でも、医師たちが殺到する患者を不眠不休で診察し、戦場のような有様を見せていた。
1982年秋。南極大陸にいる863人の人間を残して、人類は死滅する…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/a7/38228039e65a4dccda73eddd25b90c53.jpg)
実は今原作を読んでいる途中なんですが、もう怖くて怖くて。
そして面白くて面白くて。
映画は中学生の頃に観て、おいおい泣いた記憶があるんですよね。
怖くて泣いたんです。
恐ろしくて泣いたんです。
まだ原作は途中なんだけど、たまらなく映画を観直したくなって鑑賞しました。
復活の日 予告編
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/0a/67d5116fb821defe67c067cfc3796b6e.jpg)
いや~、何、この面白さは。
今観ても素晴らしすぎるの一言。
しかも監督は深作欣二だったのね。
これを観ちゃうと、この間公開されていた「感染列島」が如何に学芸会レベルだったか…。
何、あれでパンデミックなんて言ってるの?
原作はまだ途中だけど、MM-88が特定できず(原作では"チベットかぜ"という設定)、対応もままならないままに人類が滅んで行く様を丁寧に描いている。
映画ではその辺を割とさらっと流してはいるんだけど、それでも「感染列島」の数百倍は危機感を感じる事ができる描き方をしているのだ。
30年前の作品なのに、すごいなぁ。
各国の越冬基地にいたことで生き残った人々は、南極連邦政府を作り、この地で生きて行く決意を固めるが、地震予知学者の吉住はアメリカの東海岸で大規模な地震があることを発見する。
その地震自体は南極に何の被害ももたらさないが、核爆発並の地震が起こるとアメリカの自動防衛システム=ARSが作動し、ソ連へ核ミサイルを発射。
ミサイルが発射されれば、ソ連の報復システムも作動し、そのうちの一つが南極の米軍基地に降ることが判明する。
地震が起きる前にARSを解除しなければならない。
そこでホワイトハウスに詳しいカーター少佐(ボー・スペンソン)と吉住は、南極に残った人類を守るために、殺人ウイルスに満ちあふれたワシントンに向かう…。
もう台詞のひとつひとつがたまらんですな。
荒野をさすらう吉住が立ち寄った教会。
『あなたは何をしているんですか?』
朽ちて倒れたキリスト像に向かって、吐く吉住の想い。
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監督・脚本は深作欣二。
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この頃の角川映画は、ほんと傑作ばかりだったね。
「野生の証明」「人間の証明」「戦国自衛隊」「汚れた英雄」…などなど。
今は本当に内容の無い薄い大作が多いからねぇ。
SF好きな漫画家は結構パロってましたし…チャック・コナーズですか、この写真。そんな人も出てたんですねえ。覚えてない…
でもこの頃の角川映画の強引な売り方、映画の内容うんぬんよりも、あんまり宣伝がしつこいんでけっこう眉をひそめてた記憶の方が強いです。
公開どころかまだ作りかけの頃から明けても暮れてもCMだらけ、やっと公開したときにはみな「え、まだ公開してなかったんか」。
なんでも“過ぎたるは及ばざるが如し”ってことでしょうね。
『エスパイ』『さよならジュピター』『首都消失』など小松左京作品はけっこう映像化されてますが、すべってるのが多いように思います。当時も今もスケールの問題で日本では映像化できないんでしょうね。
今のアニメならどれもスンゲーいいのができそうですけど。
マルチメディ展開の魁でしたからね。
今ちょっと調べてみたら、意外に小松左京原作の映像化作品って少ないんですね。
やっぱりSFが多いんで、予算的に難しかったりするのかなぁ。
>『さよならジュピター』
これは日本の特撮の限界を感じちゃいましたね。
おもちゃにしか見えない宇宙船。
売りが三浦友和の無重力セックス。
…最低でした。
>『エスパイ』と『首都消失』
この2本も観てるんだけど、ほとんど記憶に残ってないです。
いずれ観直したいな。
私は劇場で映画を観てから、原作を読みました。当時の草刈正雄さんの放つオーラ凄いですよね(笑)ハンサムを超えた俳優としてのオーラというんでしょうか、今作と「汚れた英雄」も”如何にも角川”という作品でしたが、それにしても草刈さんの演技は見応えがありました。
ところで、原作読破されたでしょうか?
感動のシーンが数々あるんですが、(ともや様の仰っておられる場面覚えてます)なかでも心に残っているのは、出発前の夜に主人公が「ママ」たちの中でも年配の女性の肩をもんであげる場面が(ラストに繋がっていくのも含めて)ああいう状況になっても「動物」じゃなくて「人間」でいられるんだと、小松さんの描かれる男性の男気に感動しました。
まだ原作はちょうど真ん中辺りです。
原因もわからぬままバッタバッタ人が死にまくってます。
怖い、怖い~。
こちらでこんなに懐かしい物に出会うとは・・・
段々、思い出して気ました。
小松左京さんの本が好きで、殆んど読んでいます。
この頃は日本のミステリー・SF作家は彼くらいしか知らず、夢中で読んでました(笑)
映画もあの草刈正雄のぼろぼろの姿が陽炎のように映されるシーンにオリビア・ハッセーとのシーン。
もう一度観たくなりました!
けど、DVD持ってないし、レンタルもないみたい・・・残念。
ともやはこの作品ずっとDVD化されてないと思ってて、レンタル屋さんに行ったらDVDになっててビックリしました。
なんで、zukkaさんも探してみるとレンタルあるかも…ですよ♪
そして、今日やっと原作読み終わりました。
こちらもめっちゃ面白かった~♪
小松左京さんは、こんなに面白い原作がいっぱいあるのに映像化作品が少ないっていうのが意外ですね。
映画版では外国人キャストの中のエドワード・ジェイムズ・オルモス(TVマイアミバイスのキャステロ主任、最近ではギャラクティカの艦長)がまず一番に思い出されます。
今の大作邦画って、なんで「念」がこもってないんでしょうね?落語の「目黒のさんま」みたいですよね。
原作はこの間読みおえましたが、「肩をもませてください」の場面は良かったです♪
こうして映画と原作を両方堪能してみると、それぞれコンセプトが違うんですが、どちらも良かったです。
最近は原作を読んでから映画を観ると、原作の面白さを越えられないっていうのが多いんですが、これは映画なりの面白さをキチンと表現できている作品でしたね。
こういう映画をまた作っていってほしいけど、今の邦画のシステムじゃ無理なのかなぁ。