ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

ビヨンド

2010年09月09日 | 映画(は行)
(原題:L'ALDILA)
【1981年・イタリア】試写会で鑑賞(★★★☆☆)


"イタリアン・スプラッターの帝王""流血のマエストロ"の異名を取るルチオ・フルチ監督が、「サンゲリア」「地獄の門」に続いて発表したマカロニ・ホラー映画。

1927年。ルイジアナ州にあるセブン・ドアーズ・ホテルの36号室に滞在していた画家シュワイク(アントニー・セイント=ジョン)は、村人たちの襲撃を受け、凄惨なリンチの末に処刑されてしまう。
それから54年後。長年閉鎖されていたセブン・ドアーズ・ホテルを遺産として相続したライザ(カトリオーナ・マッコール)は、このホテルを営業再開させようと改修工事を進めるが、塗装工の転落事故や地下室で腐乱死体が発見されたりと、奇妙な出来事が立て続けに起こる。そこへ犬を連れた盲目の女性が現れ、ライザにホテルを去るよう警告するが…。




1979年に公開された「サンゲリア」は観ていましたが、それ以外のルチオ・フルチ監督作品は未見でした。
(それまで書物などでその作品の存在自体は知ってましたけどね)
30年前の伝説のホラー映画。
こういう機会が無いとなかなか観られないですからね。



いや~、噂に違わぬ怪作。
それにしても時代を感じました。
こういう映画がアリだったという時代。
あの当時は目で語る演出が流行っていたということで、とにかくアップが多い。
一応大まかなストーリーはあるものの、シーンとシーンのつなぎが噛み合ない構成。
不条理なホラーとして狙っているのかもしれませんが、好きな残酷シーンを好きなように撮って、後からストーリーになるように繋げたって感じもします。

硫酸によって顔を溶かされていく。
タランチュラに生きながら食われていく。
生き返ったゾンビに目をえぐられる。
犬に咽を噛み切られる。
数々ある残酷シーンだけど、これでもかこれでもかってくらい、その場面を見せ続ける演出。
さすがは"流血のマエストロ"。

ただ今こうして観るとまったく怖くないのだな、不条理すぎて(笑)。
しかし、後世のホラー映画で観た演出がいくつかあり、『あ~、ここからみんな受け継がれていったんだな』と感慨深い想いを抱きました。

いや~、最低な映画であり、フルチの最高傑作と称されるのも何となく分かるなぁ。

ちなみにクトゥルフ神話作品に登場する「エイボンの書」が出てくるシーンは、ニヤリポイント♪

監督・脚本はルチオ・フルチ。


ビヨンド -デジタル・リマスター版- [DVD]

エスピーオー

このアイテムの詳細を見る


「ルチオ・フルチのホラー映画音楽集」 他 [Import] (Horror & Thrillers)

BEAT RECORDS

このアイテムの詳細を見る


イタリアン・ホラーの密かな愉しみ―血ぬられたハッタリの美学
西村 安弘,矢澤 利弘,殿井 君人,伊東 美和,中原 昌也,馬場 敏裕
フィルムアート社

このアイテムの詳細を見る


■ルチオ・フルチ監督作品と言えば!

サンゲリア パーフェクト・コレクション [DVD]

キングレコード

このアイテムの詳細を見る


地獄の門 -デジタル・リマスター版- [DVD]

エスピーオー

このアイテムの詳細を見る


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いやいやw (さいさい@百鬼)
2010-09-10 03:55:45
だめだろう、この作品は。
いや、作品なのか、本当に(爆)
最低映画を無理矢理傑作扱いするにも、
限度ってものがあると・・・(大爆)

返信する
映画としては (ともや)
2010-09-11 16:44:14
こんにちは、さいさい@百鬼さん♪
映画としては最低ですよww
ただ人体破壊にあそこで粘着的に執着する姿勢は、さすがマスター・オブ・ゴア。
マニアから傑作扱いされるのも分かりますわん。
だから機会があったら「地獄の門」も観てみようと思います(笑)。
返信する

コメントを投稿