三浦眞理子さんの第2回目の講話がありました。
今回の題は「絞りあれこれ」です。
会場にあらわれた三浦眞理子さんの今日の装いは・・・
秋田黄八丈、うねおりの着物姿でした!
これまで30数年間染織をなさってこられたという
三浦眞理子さん
今回は、有松絞りを勉強に行ったときに出会った
榊原あさ子先生のお話をしてくださいました。
榊原あさ子先生は、
日本の絞りの伝統的な技を
50年余りにわたって研究してきた第一人者で
有松・鳴海絞りの伝統的技法、約50種を用具による技法別に収録した
「日本伝統絞りの技」の著者です。
その先生、当時はなんと76歳で、これから大学に入学して
勉強しようとしているところだったそうです。
素晴らしい人との大きな出会いが
人の生き方にどのくらい大きな影響を与えるかを
熱っぽく語ってくださいました。
榊原先生のように
76歳になっても、何歳になっても、
人間はやりたいことができる!
やりたいことがふつふつと吹き出てくる!
そう語る三浦眞理子さんの言葉がとても印象的でした。
絞りの糸を切るときにははさみは使わない。
ぷちんと引っ張って切る!
軽くなめると針の穴に通しやすい!
そうなんですって・・・よ
この指ぬきは絞りに欠かすことができないとのこと、
中には何が入っていると思いますか?
10円玉と厚紙が入っているんですって・・・
今回は、有松・鳴海絞りの素晴らしさをたくさん伝えてくださいました。
日の出絞り
すじ絞り
かのこ絞り
絞りの世界もなかなか奥深いですね。
縮めたストローの袋のようにしたり、綿を入れて糸で絞ったり、
たくさんの技法にびっくり・・・
こんな絞りも見せてくださいました。
日本を知るには、世界の流れを知ることが大切と語る三浦先生
この絞りはいったいどこの国の絞りでしょう?
と、問いかけられました。
この絞りは中国の絞りだそうです。
絞りの最大の特徴は、布に凹凸ができることです。
イッセイミヤケのPLEATS PLEASEのシリーズは、
実はこの凹凸の美しさを応用して作られたもののようです。
初めて見るイッセイミヤケの作品です。
若い方々は、モデルになってルンルンと・・・
イッセイミヤケをはじめ
数々の最新ファッションに絞りの技術が応用されているんですね。
薄い生地のプリーツが絞りなんて、
目からうろこの私です
絞りは
染料に漬ける前、生地に糸を巻きつけて
染料の着色を防ぎ、絵柄を出す染色技法です。
気が遠くなりそうな、緻密な作業で行われているのでしょうね。
当市の伝統のふくさ絞りこそ
素晴らしい文化遺産であると褒めてくださる三浦先生
他の産地のものを追いかけるのではなく
地元の良さを生かして絞りや染めを継承していく
このことが大切ですとエールをおくってくださいました
最後に、お茶のふくさのデザインを考えてみること・・・
かわいいイチゴのデザインを描いた方に
イチゴの実と萼をしっかり描いた絞りにして、
葉っぱはない方がよいとアドバイスされました。
三浦先生のおじいちゃんの羽織の裏地の絞りだそうです。
古きものに、モダンな感じがする素敵な作品が多いですね~
そう言えば、癒しの庭にこの秋、不思議なバラがありましたよ
プリンセス・ヒサコのバラに白い絞りを発見しました
三浦先生、バラまで絞り模様ですかね~(笑)
またね・・・