銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



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5月16日

2015-05-16 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1203/値下がり548と値上がりが優勢。好調な決算や増配が好感された電通が13.7%高と大幅高となり、6000円台到達で年初来高値を更新した。決算ではアミューズやエイベックス、ダイフクなども非常に強い動きとなった。OLCや明治HD、NTTなど、内需系の一角にも強い買いが入った。一方、ニコンやシャープが決算を受け急落した。SUMCOやソディック、WOWOWなども決算で売られ、きのうストップ安まで売られたイグニスは売りが止まらず13.7%安と大幅下落となった。

来週は企業の決算発表が概ね一段落することから、物色動向には変化が見られそうだ。OLCの久々の強い動きなどをみると、春先に強かった内需系銘柄の巻き戻しの動きが強まる可能性もあると考える。また、きょうは14時台に1000億円規模の自社株買いを行うとの観測が報じられた三菱UFJFGが急速に上昇し、日経平均も引けにかけ上げ幅を広げた。三井住友が決算後に売られるなど今週の銀行株は軟調な動きとなったが、来週は週末に日銀イベントを控えていることもあり、三菱UFJFGの決算などを手がかりに、銀行株が再び動意づく展開にも期待したい。

【来週の見通し】 強い動きを予想する。21日からの日銀金融政策決定会合及び22日の黒田日銀総裁会見への期待が全体市場を下支えし、下げづらい展開が想定される。経済指標では20日の1-3月期GDPが大きな注目点となるが、結果が良ければ景気回復への期待が高まりやすい一方、悪かった場合には日銀追加金融緩和への期待が一段と高まることから、株式市場にはフレンドリーな地合いとなりそうだ。18日発表の3月機械受注にも要注目。決算集中シーズンであった今週に指数が水準を切り上げる動きとなったことで、下値不安は和らぎやすく、ドラギECB総裁発言などを受け、欧州の早期利上げ懸念が一服しそうな点も好感材料。日経平均は25日線がすぐ上に控えており、同水準を上抜け、買いの勢いを強める展開を予想する。

【今週を振り返る】 しっかりの展開となった。海外株高を好感し週初から買いが優勢の展開。その後、欧米市場は債券市場の動揺を受け不安定な動きとなったが、日本株は決算関連銘柄の活況な売買が全体市場を下支えした上に、日経平均は1万9500円どころでは押し目買いの動きが強まったことから、下値を切り上げる動きとなった。25日線が抵抗となり、積極的に上値を追う動きは弱かったものの下値も限定的で、週後半にかけては海外市場の持ち直しをサポートに戻りを強める展開となった。日経平均は週間で約353円の上昇で、2週連続で陽線を形成した。