銀右衛門文庫の経済動向

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10月21日

2013-10-21 | 経済動向
東京市場はドル買いが進みにくい環境であることに加え、米9月雇用統計の発表を前に手控え気味のムードが残りそうだ。一方、海外株式市場の好調な流れは投資家心理を改善させ、売り圧力を和らげる公算が大きい。米S&P500の史上最高値更新やNASDAQの大幅高を背景に、国内でも主力の内需株やITセクターを物色する買いが下支えになろう。 また、欧州連合(EU)が日本の自動車部品の輸入関税を撤廃する案を示したことが報じられた。主力の自動車株は円安一服や足元の売買代金では手掛けづらいが、中型株物色の一環として自動車部品株に大幅高となる銘柄がでてきそうだ。

米債務上限問題などが一巡し、今週は米景気動向や国内の業績面の材料に左右される展開が予想される。3月期決算企業の中間決算発表が本格化する。上期は国内景気の改善や円安定着を背景に当初想定よりも業績は上振れのイメージ。先行きを慎重に見極めるムードも残りそうで、通期業績は据え置きが多くなると予想される。ただ、先週の決算アナウンスに対する株価の反応は比較的ポジティブだった。主力株では、同時に自社株取得枠の設定を発表したヤマダ電機(9831)や伊藤忠テクノソリューションズ(4739)などが下方修正でも買われた。決算発表と同時に株主還元策に言及するケースなどが、引き続き注目ポイントになるとみられる。

日経平均株価の予想レンジは14500円-14600円。

25日線(14407円)上から一段高への可能性は続く一方、5/23高値を起点に9/27高値を通る上値抵抗線や、7月高値、9月高値レベルでもあり上昇も容易ではない。短期的には2つの展開が考えられる。上記の上値抵抗線を上回ることができなければ、もち合い相場が長引く可能性があり、上振れ期待の反面、下振れリスクも同等に残るだろう。一目均衡表では遅行スパンが再び逆転の売りサインを発し、日柄調整が11月頃まで長引くパターンである。早期に上に抜け出せないと、25日線が下げに転じる可能性もある。 一方、足元の反発が、5/23高値を起点に7/19高値を通る上値抵抗線をクリアしたあとに生じる下への揺り戻しのあとの動きであればどうか。そのケースなら既に、5/23高値(15942円)に向けて本格上昇局面入りとなっており、9/27高値を通る上値抵抗線は早々に突破してくる公算が大きい。基調に変化が生じやすいのは、10/24、11/7、14-18となる。

18日のNY株式相場は堅調。ダウ平均は前日比28.00ドル高の15399.65ドルで終了した。グーグルやゼネラル・エレクトリックなど主要企業の第3四半期決算の内容が好感され、ハイテクセクターや資本財セクターを中心に買いが広がった。
 
NASDAQは前日比51.13ポイント高、S&P500は11.35ポイント高で終了。円建てのCME225先物は先週末の大証日中終値と比べ30円高の14620円、ドル建ては75円高の14665円で終えた。