銀右衛門文庫の経済動向

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9月11日

2015-09-11 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり497/値下がり1329と売りが優勢。きのうとは一転全面安の展開。なかでも原油価格下落を受け、国際帝石や石油資源開発など鉱業株が弱い動きとなった。また、キッコーマンや明治HD、カルビーなど食品株にも大きく売られるものが目立った。証券会社の投資判断引き下げが嫌気されたスズキや、1Q決算が伸び悩んだ菊池製作所が大幅安、月次軟調のAPカンパニーが年初来安値を更新した。一方、買いは豪雨による災害の甚大化を受け、建設、土木関連が強い動きとなった。ほか、介護事業の売却観測が報じられたワタミや、東証1部への市場変更を発表したガンホーなどが大幅上昇となった。全体的には手詰まり感が強く、直近上場のべステラが買いを集めストップ高。テラスカイやジグソーなど、今年上場の銘柄にも急伸する動きが見られた。

日経平均はきのう9日に1343円上昇したと思ったら、きょうは470円の下落。その前の8日が433円安で、強弱感が日替わりでコロコロ変わる。主力どころでも1日で5%以上動くことも珍しくない。大きな動きは投資チャンスでもあるが、指数主導で全面高か全面安ばかりが続くのは個別要因が脇に置かれるため、歓迎できる動きではない。東証1部売買代金の低水準(2.5兆円台)が投資家の参入しづらさを如実に物語っている。人民元切り下げで市場のムードが一変した8月11日を基点とすると、指数主導の乱高下はそろそろ1カ月となる。あすはSQ通過で落ち着く動きを期待したいが、来週FOMCではそれも望み薄か。薄商いのなか、指数の荒い動きは続くと予想する。きのうの大幅高を見ると、そろそろ売りも極まった感はあるが、FOMC通過までは売りの手が緩まらない可能性はあり、海外市場の動向によっては下振れも懸念される。特に後場14時以降は動きが出やすく要注意。ただし、来週前半に日銀金融政策決定会合および黒田日銀総裁会見が控えていることを鑑みると、深押しがあれば買いを推奨したい。

トレーダーズウエブより