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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

『岳物語』『岳物語(続)』 椎名誠

2008年07月11日 | エッセイ


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夏休みが近付いてきましたね。私立の中にはすでにテスト休みに入ったところがあるでしょう。ということで、生徒諸君に休みの間にぜひ読んでもらいたいような本をなるべく取り上げてみましょう。

今回は椎名誠氏の私小説と呼ばれる 『岳物語』 とその続編です。“岳” は椎名氏の長男の名前で、そのものズバリ、椎名氏が息子とのエピソードなどを紹介しながら、その親の思いを綴ったエッセーです。

かなり前に出版されたものですが、いまだにいろいろなところの推薦図書にも挙げられていますし、中学入試にも出されますね。


中学生くらいになると、「親が、うざい!」 などと、日々思いながら生活している人もきっとたくさんいるでしょうが、そういう人にも読んでもらいたい一冊。逆に親御さんが読んでも、参考になる点が多々ありそうです。

椎名氏自身の生い立ちにも触れているのですが、今の時代の感覚からすれば、激動の幼年・少年時代を過ごされたようです。


椎名親子は本気でプロレスごっこをしたり、釣りの勝負をしたり、子どもとしてというより、表面的には一人の男として扱っている印象です。

仕事がら、長期間に渡って自宅をあける椎名氏ですが、その旅から帰った父を、息子は年齢とともに違う迎え方をします。その様子で父は子の成長を感じ、「私は静かにうれしかった」 と語ります。

教育論というような大上段に構えたものではなく、親が読めば、忘れかけた子ども時代の感性を思い出すでしょうし、生徒諸君が読めば、親が何を考えているのか、わかるかもしれない。そんな一冊でしょうか。


ここで描かれている岳君。すっかり成長して、ボクサー、かつ写真家だそうです。やっぱりサラリーマンにはならないんですね(笑)。



P.S.椎名氏の著作は随分前の “あやしい探検隊” のシリーズもおもしろいですね。



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岳物語 (集英社文庫)
椎名 誠
集英社

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あやしい探検隊焚火発見伝 (小学館文庫)
椎名 誠,林 政明
小学館

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