野山と田園の画文通信・漫画家【とよだ時】の山中徘徊記
山のふみあと日記
某月某日「足尾・庚申山のコウシンソウ」
「足尾・庚申山のコウシンソウ」
庚申山に生えるコウシンソウ。
日光山塊や足尾山地の固有種で、足尾町のものは1952年(昭和27)、
国の特別天然記念物に指定されています。
見かけによらずタヌキモ科の食虫植物だとか。葉は先が丸く、ヘリ
が少し内側に巻いており、表面に小さな線毛が密生。
それから出る粘液で虫をとらえ栄養にします。
6月から7月ごろ、葉の間から一本の細い花茎を出します。
花茎は高さ3~8センチ。ふつうは2本に分かれ、こまかい線毛が
生えその先に淡紫色の花を咲かせます。
花はスミレのような距のある唇形花。横向きに開きます。
上唇は短く3つに裂けた下唇は長く、真ん中のものは特に大きい。
雄しべは2本。
花の咲いたあと、花茎が長く延びてそりかえり、後ろの岩にふれる
と先端の果実が製け種子を散らします。
垂直の岩壁で生きる知恵ですねえ。
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★おわり
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