リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
弱さを絆に地域を紡ぎ、コンヴィヴィアルな社会をつくりましょう。

総合診療と地域医療

2006年08月10日 | Weblog
地域べったり、どっぷりの医療をやりたいが、求められる技術を持っていなくてはならない。また役割を果たす覚悟も必要。理解されない覚悟も必要。

さて永遠のテーマ。

家庭医療・総合診療 VS 地域医療・ケア 

これらはどう違うのだろう?

 家庭医療・総合診療・プライマリケアは、医療面接や身体診察、技術から出発し現場で応用しさらに新しい技術に昇華させていく方法論技術論。患者を中心としたアプローチ。専門家の技術をコーディネートする能、科を超えたコモンな疾患や病態、問題への対応、時間が勝負の救急への対応などなど、地域の一般医、家庭医、地域の医者にもとめられる技術パッケージのことでもある。

 地域医療・ケアはニーズから出発し、地域づくりや医学も含めた運動論の話。医療を通じて地域をよくしようという視点から入るシステム論的アプローチが主となる。プライマリヘルスケア、地域リハ、国際保健医療とも共通点の多い領域。多くの場面では、もちろん総合診療などの技術パッケージ、患者を中心に患者の中へ(病態)外へ(家庭、地域)へ広げていく方法論、考え方は立つ。しかし求められている技術は相手、地域によって違うことは忘れてはならない。

結局、技術論か運動論かの違いで依って立つところが違うのだから、どっちかなんていう議論には意味がない。総合診療や家庭医療、プライマリケア、緩和ケア、リハビリテーションの技術を身につけて、使いこなし地域医療(運動)の実践を行っていきたい。

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