リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
弱さを絆に地域を紡ぎ、コンヴィヴィアルな社会をつくりましょう。

北海道地域医療研究会へ参加

2006年10月22日 | Weblog


北海道地域医療研究会へ参加。
北海道へのこだわりがあって、これだけは卒業前から毎年参加している。

今年度は昨年度ほどの盛り上がりはなかったがなかいい集まりだった。

前沢教授や、越後湯沢で活躍されている村上先生(いよいよドクターズマガジンにも登場)や穂別の一木先生、行木先生をはじめ、お世話になった先生方や同年代の同士にも会うことができて元気をいっぱいもらった。

ずっと北海道へもどるもどるといっていながら、もどれないので少しでも役に立てることはあるかと、今年は事例紹介ということで、初めて、今自分のいる病院の研修の経験や地域医療のシステムを紹介させていただいた。

八ヶ岳の向こう側の諏訪中央病院の鎌田實先生の公演の直後の発表だったので緊張した。

その鎌田先生の話は公演中に音楽を流したり、以前聞いたときより数段、洗練されていた。本日は公演のはしごだそうで、終わるやいなや新潟へ旅立っていかれた。お話できなかったのが残念。

「若造が、大学の教授の授業をちょっと手を加えたくらいの話を地域の人や患者にしても行動変容にはつながらない。こころに響く話をしなくてはダメ。」との話、たしかにそうだよなぁと思った。

 医学的、統計的事実は事実としてそれをどう伝えるかというトレーニングは学部、卒後の教育の中ではほとんどなされていないに等しい。相手によって同じ内容でも伝え方は変えていかなくてはならない。むしろ患者さんからは人生の先輩として教わることのほうがよっぽど多い。アサーティブやコーチングなどやり方はいろいろあるのだろうが、実践の中で、いいとこどりで自分で身につけていくしかなさそうだ。

 鎌田先生、5年前は、年間の講演会は20回以内に制限しているとおっしゃっていたが、いまは医療とこの国の行く末を心配して社会活動と経済活動をかねて精力的に動き回っているのだろう。
さすが学生運動の闘士の生き残りだ。(地域医療はこの手の医師が多い。)
チャリティでCDをつくったり障害者の旅行を企画したり本当にアクティブである。


事例発表で、すごい!と思ったのは寿都(すっつ)の話。。
道立病院から町立の有床診療所への転換へと成功し、今度はハードも新しく計画中とのことだ。

中川先生(年次で一つしか違わない!!)の情熱、実行力もすごいが、地域医療の先進地であった瀬棚にもなんども足を運び、カレスの家庭医療センターにも詣でた裏方の道職員(いまは町職員)もすごい。この出会いがあっての奇跡だろう。
いまも所長の中川医師と毎日話をしてチームで地域診療所の活動を盛り上げている。
カレスアライアンスはスタッフをパッケージで派遣しているが、それをどのように地域に根付かせて展開していくかが問われているのだろう。

寿都(すっつ)は新たなモデルとして注目が集まりそうな予感。エース村上先生もいろいろ考えているようで、ダイナソア佐久もまけちゃおれん。

北海道は底力はあるし、これから面白くなります。

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