みやしたの気まぐれblog

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11月3連休 北東北巡礼 その8「津波の現実を目の当たりにする北リアス」

2012-12-15 23:53:02 | 乗り鉄
平日はどうも忙しくて(実際は今日の土曜も仕事だったけど)、なかなかブログ記事を書く時間もありません。まあ師走ですしね。

11月3連休に行ってきた東北旅行シリーズ、前回は久慈駅から野田玉川駅までの風景をご紹介しました。陸中野田ー野田玉川は、元々海がほとんど見えない区間だったにもかかわらず、海岸沿いにあった林や民家が根こそぎ無くなり、海が見える状態になっていました。
今回は野田玉川から、田野畑までをご紹介します。

野田玉川駅を出た列車は、終点の田野畑へ向けて進みます。野田玉川から南側の田老駅までは、トンネルと海際の橋を通ることが多い、海岸寄りの区間となります。この区間は東日本大震災時に津波被害を特に酷く受けた所で有り、現在も田野畑ー島越ー小本の2区間は営業再開できていません。島越では最大級の津波となった27.1mもの津波が押し寄せ、橋の上にあったホーム、橋の下にあった駅舎もろとも全壊しました。今回は久慈側から乗車しておりますので、終点は田野畑。田野畑からは岩手県北交通のバスで移動します。

野田玉川駅を出ると、このような海が見える場所が増えてくる

高さ33mの安家川橋梁では震災前と同様に停車サービスが行われる

安家川橋梁は三陸鉄道北リアス線でも随一の高さを誇り、非常に景色の良い場所です。
この場所の、震災前の2011年1月と、今回の2012年11月の風景を見比べてください。

震災前の2011年1月の港側の風景

震災前の2011年1月の風景の別角度をもう1枚

2012年11月。河口の辺りは元々建物はあまり無い場所だったが、河口の護岸工事状態に変化がある。港近くの建物は建て替わった

震災前の2011年1月の風景。中央にあるのは鮭の養魚場。橋も家もちゃんとある

反対側の山側の風景。鮭の養魚場の姿が明確に違う。おそらく津波で破損し、作り直したのだろう。橋は崩れ去っていて存在しない。いくつか民家もなくなっている

安家川橋梁の前方を見る

渡り終わる前に港の辺りを見ると、修繕は終わっているようだ

安家川橋梁を渡り、トンネルを通ると堀内駅です。この駅は、駅の前が港になっています

堀内駅に停車してもう1枚。このあたりはだいぶ直っているようだ

堀内駅の駅名標

堀内駅を過ぎて、トンネルをくぐると大沢橋梁を渡ります。三陸鉄道では有名な撮影地ですが、今回は撮られる側です。車内からの風景を、震災前と震災後で見比べてみましょう。

震災前の2011年1月の風景


震災後の2012年11月の風景。港周辺の建物が変わっている。立て直されたと言うことだ

白井海岸駅を通り過ぎ、普代駅に近づくと建設中の普代バイパスの姿が見えてきます。震災復興で手一杯なんでしょう。震災前の2011年1月に比べても、あまり工事が進行していませんでした。

白井海岸駅の駅名標

普代駅に近づくと山側を走り、建設中の普代バイパスの姿が見えてくる

震災前の2011年1月に撮影した物

ほぼ同じ場所の2012年11月

造成が進んではいる

前よりは少し出来たなと言う感じ

2011年1月時点

普代駅を過ぎて、列車はトンネルを何度か抜けて、終点の田野畑へ到着します。この普代駅から田野畑駅までの区間はほとんど山の中なので、海は全然見えません。

普代駅の駅名標

建設中の道路が見える以外は、山ばかり

だいぶ乗客が減ってきて、クロスシートのボックスもすんなり撮影できた

車内の運賃表

田野畑駅が見えてきた

田野畑駅へ到着

階段を下りて上ったんだけど、別に降りなくて良いと後で知った。駅舎横で撮影

田野畑駅の駅舎


ここからはバスに乗り換えで、乗り換え時間は10分。
代行バスではなく、代替バスなので、運賃は三陸鉄道と別です。運賃をメモし忘れたんですが、確か300円くらいだったと思います。
この田野畑駅で、私にとって非常に衝撃的な風景が目に入ってきます。私の知っている、覚えている風景が消えていました。それも恐ろしいほど明確に。

岩手県北バスの代替バス

バスの中から、三陸鉄道36-100形を模した平井賀川の水門が見える。だが、何か違う

2011年1月、三陸鉄道36-100形の車内から、私の見た風景はこれだ。川沿いに多くの民家があった

バスが走り出すと、一旦海側へ向かう

なんだ、この何もない河川敷は・・・・

水門以外何もない。私の知っている風景じゃない

少し水門の建物も歪んでいる

三陸鉄道車内にあったパンフレットの写真。震災時、こんな状態だったのだ

ここから先、バスは山側を走るので、27.1mの津波で崩れた島越駅の姿を見ることは出来ません。見ない方が、正直ショックは少ないんでしょうけど、時間を取って見に行けていれば良かったんですが、そこまで余裕がありませんでした。バスは予定通り小本駅に到着。ここで1時間ほどの列車発車待ちになりました。

バスは山側を走る

小本駅前に到着

せめて、かつての島越駅の姿を掲載しておきましょう

島越駅のホームで

美しい駅舎だった島越駅。喫茶店も営業していたが、橋上のホームを含め、全て壊れた

津波の威力は写真で何度も見ていましたが、自分の目で知っている風景がなくなっているのを見ると、強くその威力を実感します。
次回でシリーズも最後です。
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