「医療制度は市場経済の競争原理で推し量ってはいけない」というのがオヤジ天使の意見だ。<o:p></o:p>
市場経済の競争原理とは要するに「より儲けを上げられる企業が生き残る、そこから企業は儲かることしかしなくなること」だからだ。<o:p></o:p>
確かにそれにより経営のうまい病院のサービスは多くの患者(それにしても「患者」って「お客様」なのだろうか?)にとってよくなるだろう。<o:p></o:p>
でも医療が利益の見込める分野しか扱わなくなったら、患者数の少ない病気の研究や薬の開発が進まなくなるのではないかと危惧している。<o:p></o:p>
また精神医療のユーザーであるオヤジ天使は自分が主治医から金儲けの手段と見做されることに我慢ができなくなると思う。<o:p></o:p>
オヤジ天使の主治医は良心的な人なので、彼だってそんなことはしたくないだろうと思うが。<o:p></o:p>
薬物療法は脳という物質に効果があるからといって、人間は単なるモノではないのである。<o:p></o:p>
知性と感情と意志で成り立っている心があるのだ。<o:p></o:p>
頭だけで生きているわけではないのだ。<o:p></o:p>
利害関係や損得勘定といった経済合理性だけで行動すると思ったら大間違いなのである。<o:p></o:p>
「人を知らねばこそ、人を恐れる。人を避ける者はやがて人を見損なう。」
「目標に近づく程、困難は増大する。」