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玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

22.7.2 花にくる虫しらべ 1 野外観察

2022-07-02 18:39:21 | イベント
調べた結果は こちら
室内でのまとめは こちら
参加者の感想は こちら 


以下のようなチラシを準備しました。


 当日の朝、8時半に鷹野橋に集まり、うさぎ橋に移動して、9時に挨拶、説明をしました。
 挨拶では主催者「びちち」のリーさんから、趣旨、気をつけること、特に暑さ対策の説明があり、私は玉川上水の価値、今日のテーマである訪花昆虫の意義、記録の仕方などを説明しました。

落ちていたノウゼンカヅラで受粉の説明をする

ついでにジャノヒゲの花が咲いていたので、解説しました。

 それから歩き始めましたが、しばらくすると子供が何かを見つけたらしく、地面を指差しています。近づくとイヌの糞らしいものがありました。でもよく見るとそうではなさそうでした。というのはピンセットを取り出してバラすと甲虫の翅などが入っていたからです。ドッグフードを食べている犬は昆虫などまず食べません。それにそういう犬の糞はベトついていますが、これはパサついていました。私はタヌキの糞分析をしているので、夏になると昆虫が出てくることを知っています。そういうことからこれはタヌキの糞である可能性が大きいと思いました。

糞を調べる

 いずれにしても、興味があったのはその糞にきていた糞虫です。2匹いて、1匹はメスで名前はわかりませんでしたが、もう1匹はこの辺りによくいるコブマルエンマコガネではなく、クロマルエンマコガネでした。

 
コブマルエンマコガネ    クロマルエンマコガネ

 その後である子が樹液に来ている虫を採ってきました。ヨツボシオオキスイという長さ1cmくらいの光虫ですが、後で接写して拡大してみて驚きました。名前の通り、翅に4つホシ(点)があるのですが、ただ色が黄色だけでなく、象嵌(はめ込み)になっていて、黒っぽくザラザラした翅の中に半透明な宝石のような別物が埋め込まれたようになっていました。

ヨツボシオオキスイ

 こういうことをしていると先に進まないので、説明を終えて進むことにしました。ところがまたしばらく進むと、子供たちが集まっています。去年、ナラ枯れが起きたためにコナラの木が伐採されて、その切り株があります。そこに何かあったというので見ると、イヌザクラの種子でした。
「これはサクラのタネで、落ちただけではこんなにかたまっていないから、これは鳥がここで、糞をしたか、口から吐き出したものだよ。こうしてタネを運ぶんだよ」
 その先でまた切り株を囲んでいる子がいました。見るとメスのカブトムシの死骸で、バラバラになっていました。きっとカラスにでも食べられたのだと思います。

切り株にあったカブトムシの死骸

 子供たちは大人以上に自然の中から何かを見つけるのがうまいものですが、この時もそう思いました。「次に何があるかな?」と思ったのか、先を競って走りだす子もいました。例外なく男の子です。

 木陰を歩いたのですがそれでも30度を超えました。よく歩く道なのですが、いつもより長く感じました。

暑い中を歩く

ところどころ樹液の匂いがしました。カナブンを見つけてとろうとしましたが、この時はうまくいきませんでした。

虫を見つけてとろうとする子と見つめる子供たち

ようやく小川水衛所につき、そこで右岸に移って四阿(あずまや)で説明をしました。

四阿(あずまや)で説明

「この先は野草保護観察ゾーンといって明るい場所にはえる野草を戻すために上にある木を伐採したんです。今オカトラノオ という白い花が咲いているので、ここで観察をしてもらいます。花の前で10分間待って、昆虫がきたら時間と虫の名前を記録してください」

そうして家族ごとにオカトラノオ数本分をみてもらうことにしました。


「あっ、きたよ!」


「あそこにもいたよ』

ノカンゾウを見る家族

「よく見てね』

花と昆虫のスケッチ


* 写真の公開は了解を得ています。


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