自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

元気になる賞与ー2:賞与の性格

2010年06月15日 | 人事・労務全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、元気になる賞与ー2:賞与の性格、です

賞与の性格とは何だろうか?

賞与は、「ボーナス一括払い」とか「ボーナス併用払い」などのように、日本においては、
夏と冬に支給される独自の文化といっていい。

賞与の起源は明確ではないが、その昔、盆・暮れに丁稚などが里に帰るための汽車賃や駄賃などとして、
臨時出費に対する生活費補助の意味で支給されたのが起源とされ、後に社員に対する配分や
功労褒賞などの意味が付け加えられていったようである。

賞与は、
労働基準法上の賃金(労基法第11条)に該当する。
賃金でも「臨時に支払われる賃金」として賞与は扱われる。
臨時に支払う賃金、賞与については、労基法施行規則第8条の中で
「一か月を超える期間にわたる事由によって算定される奨励加給金又は能率手当」と定義されている。

通達で賞与とは、「定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、
その支給額が予め確定されていないものをいうこと。定期に支給され、かつその支給額が確定しているものは、
名称の如何にかかわらず、これを賞与とはみなさないこと」(昭和22・9・13発基第17号)とされている。

つまり、賞与は業績によって支給額が変わることや、あるいはまったく支給されないこともありえる、
というのが賞与の法律上の性格といえる。

以上が、法律的な賞与の性格であるが、皆さん会社ではどう性格付けしているのだろうか?賞与の性格によって、
支給の算定項目等にも様々に違いが出てくることになり、労使の理解の仕方により、
労働者は働く意欲を低下させることにもなりねない。


ある人は「日本社会の文化」と答える人もいるだろう。また、生活給の補給的なもの。
あるいは、利益の配分給とか、労働意欲の刺激給などと捉えている人もいるだろう。


会社が何らかの「賞与」を支給する場合、賞与に対する「性格=意義」がとても大事になる。
毎月支払われる「給与」は、労力に対する対価としての性格だ。このことについて異論を挟む余地は多くない。


このように賞与についても、社会通念としての性格なのか、業績給なのかを明確にしておくことが必要であり、
それを社員に周知しておくことが大事だ。


整備業の場合の賞与の性格とし、月例給与の補給的性格と、業績給としての性格の二面を持ったものといえる。
近年は、どちらかというと「補給的な性格」にウエイトを置いている会社が多いのではないだろうか。


売上や利益確保が以前よりも厳しくなってきた経営環境の中での賞与の性格は、業績給を基準にして、
個人の能力(利益貢献度やCS貢献度)に応じて配分する基準とすべきだ。


つまり、利益配分+意欲刺激=賞与、これが性格=意義だ。

明日は、賞与の原資について考えたい。


株式会社ティオ
お問い合わせ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする