広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:OZ

2005年04月10日 | 観劇レビュー
日時・会場:
 2005. 4. 6 18:30 アステールプラザ大ホール
作・演出:
 樹なつみ・倉田 淳
出演:
 笠原浩夫・山本芳樹・及川 健・
 高根研一・姜暢雄・曽世海児ほか
感想:
 観客は女性ばっかり・・・。ほとんど男性はいない。なんてこったい。どうも浮いているように感じる。いや、実際浮いているけど。スタジオライフのファンでも原作ファンでもない、ただの芝居好きはこの中に何人いるのだろうか。いつもとの大きな一番の違いは客層のタイプ。たぶん日頃の舞台ではたぶん会えない人たちだろう。開演前及び休憩中、聞き耳を立てていると、独特の言葉遣いと内容でした。どんなのかはご想像にお任せします。さて、ストーリーの根幹はやはり少女漫画でした。乙女チックといいますか、独特な展開でちょっとついていけないところがありましたが、場面展開の際かなり削られたエピソードが多々あるのでしょう。エピソードをすてテンポを作っている感じ。実際には原作を知りませんが。スピード感はあり、話自体は理解しやすかったです。でも、世界観がわかりませんでした。原作がいつごろ描かれたのかしりませんが、90年代的SFもどきって感じでした。そのため、話には入りやすく芝居というアート性よりエンターテイメント性が高くおもしろかったです。また、前後半の雰囲気の切り替えがなかなかいい感じで話が盛り上がったのではないでしょうか。また、舞台装置や自体は大変シンプルなものでしたが、ライトや配置によって様々な場面を演出し、好印象でした。脚本と演出はこったことはしていないのですが、オーソドックスなもので安心して見られたのではないでしょうか。でもよく考えられているなぁなんて感心しました。スタジオライフが多くの少女漫画を原作付きで公演し評価を得ているのはそのへんに理由があるのではないでしょうか。さて、役者ですが、男性ばかりです。登場人物も多く女性がでてきますが、そのすべてを男性が演じています。でも、今回は席の関係で遠目での鑑賞でしたが、立ち姿や歩き方はなかなか女性の雰囲気を感じられおもしろかったです。凛として胸を強調した「背筋を伸ばした姿勢」は女性にとってはどうかわかりませんが、男性から見るとなんとも女性的な立ち振る舞いに見えましまた。また、歩き方も歩幅を小さくし、後足で蹴り出して進むのはなく、足を前に出すことで進む歩き方は女性独特な雰囲気を感じました。それにしても、最初のアンドロイドか何か知りませんが、ワイヤーアクションでピーターパンみたいに飛んだのは驚きました。あれだけで「つかみはオッケー」です。最初だけで後は飛びませんでしたが。次に役者ですが、誰がだれかわかりません。客演や映画で見たことのある人は何人かいましたが。劇団員全員男性ですから、女性を演じるにしてもその柔らかさと細さはさすがにありません。体格や骨格はやっぱり男性でした。でも、ひとつ心残りだったのは主人公のタッパででしょうか。もう少し背の高い感じの方が良かったと思います。何せ主人公ですから。演じ方については原作を知りませんし、エンターテイメント性重視した芝居では全員良かったと思います。服装も戦闘服とレザースーツが多く近未来設定ということでそんなものでしょう。でも、やはり気になったのはピンクびワンピースと赤いレザースーツです。もちろん男性が女装しているのですが、クラクラしました。なんだかよくわからないレビューですが、正直良かったのか悪かったのかよくわかりません。「ありなし」で言えば「あり」で「なしなし」で言えば「なし」という感じ。おもしろかったけど、芝居としておもしろかったのかと問われれば疑問だろう。あぁ、こういう見せ物もあるんだなぁ、たまには見てもおもしろいなぁと思える物でした。最後に千秋楽だったから、カーテンコールも熱いものでした。たぶん劇団長だろうと思われるおやっさんがノリノリでした。“また、くるぞ~”なんて叫んでました。そして、「写真をご自由にお取りください」には驚いた。みんな写メールをフラッシュ焚いてバンバン撮ってましたから。また、花を投げての観客プレゼント。これは、某劇団の「かねてつのちくわ」で馴れているから良かったのですが、自分ところに飛んできてゲットしてしまうとは・・・。
まぁ、みなさんもスタジオライフの公演が次回ありましたら、行ってみてください。結構いろんな意味でおもしろいかも。ちなみに行くとしたら男性は1階席一番後ろの端っこあたりか、2階席をおすすめします。