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浮世絵 葛飾北斎

2010-07-24 | デザイン&アート
原宿にある太田記念美術館で開催されている
「北斎とその時代」の特別展に行ってきました。

特別展は前期(6/1~6/27)と後期(7/1~7/25)にわかれていたそうなのですが
前期の事は知らず
今回訪問した後期は「冨嶽三十六景」を中心とした展示となっていました。




北斎の「冨嶽三十六景」は、彼が72歳の時に発表した作品。
「冨嶽三十六景」は、作品名の通り36枚で終了するはずが、当時あまりに人気で10枚(裏富士)追加で
作成され合計46枚、発表されています。

今回の展示はその10枚の「裏富士」を含めた46枚の「冨嶽三十六景」を見ることができる珍しい特別展でした。



展示してある作品を順番に見ていくと面白いことが、
富士山をテーマにしている浮世絵が少しづつ、人間味豊かな動きを表現したり、
橋や家などの建造物に彼の関心がシフトしているように感じられました。

西洋から影響され、遠近法が取り入れられた建造物の直線の表現のしかたは
建築家?と思わせる浮世絵になっていました。
人、景色、建造物etc・・どんどん繊細になっていく表現にも注目です。

今回の特別展で、常に進化し変化している浮世絵デザイナー”北斎”というイメージになりました。




展示コーナーの脇に北斎の面白い言葉が掲載されていました。
一部を抜粋、「・・・90歳ともなると奥義を極め、100歳に至っては正に神妙の域に達するであろうか。・・・・
100歳を超えて描く一点は一つの命を得たかのように生きたものとなろう。」
その言葉を実践するかのように「冨嶽三十六景」完成後、さらに「富嶽百景」という本を75歳の時に発行しています。 
恐ろしいまでのバイタリティーと向上心の持ち主です。

ここにも「master of the life」となった人物がまたひとり、
作品を通じて出会うことができました。




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