goo blog サービス終了のお知らせ 

ホリデイ現役添乗員日記

近畿日本ツーリスト ホリデイ現役添乗員が新鮮な情報をそのまま皆様にお伝えします

毎日バトルの添乗員ライフ

2011-05-22 04:42:14 | ホリちゃんその他
ホリちゃんです。海外にしょっちゅう行けて羨ましいですね!と良く言われる添乗員ですが、実態は毎日が「戦争」です。バトルあり、刺し違えあり、虚々実々の駆け引きあり、で内情を知ったら「添乗員て、いやらしい仕事だね」という人も出てくるかも?それも、これも、自分のグループのお客様がいちばん可愛くて、同じ条件なら、自分のグループのお客様に少しでも有利になって、喜んでもらいたい、そのための「戦争」であることを理解してほしいのです。何も、好き好んで戦争を挑む人種ではないし、好戦的な人がこの業界に集まってきているわけでもありません。ほとんど全員が、お客様に喜んで頂くことを生きがいにしている優しい人と理解して下さい。

今日は、日々の「戦争」のうち、飛行機の座席をめぐる壮絶なバトルをとりあげます。最近、各航空会社とも、収益性の低い団体エコノミークラスの乗客に冷たくなってきていますそう遠くない昔なら、座席のリクエストを出しておけば、2人カップル×何組、3人組みが1組み、4人参加が1組みといった、グループの実情に合わせた割り当てを前もって考えてくれたり、グループが座る範囲を指定して、添乗員が割り振りを考えたりさせてくれたものでした。でも、そんな「古き良き時代」は終わってしまいました。航空会社は、ファーストクラス、ビジネスクラス、団体割引のかからない個人のエコノミークラスの乗客を「収益源」として大切にする一方、残念ながら団体エコノミークラスの乗客(=旅行会社のツアーのお客様)にあまり配慮しなくなりました航空会社も利益のためですから仕方がないことだと思いますが...

だから、もしツアー会社のパンフレットに「ペアシート確約」とあったら、航空会社にお金を払って「保証」を得ていると考えて下さい。従って、別料金になりますが、始めから座席のことで悩まなくて済むし、その分ツアーに集中できるので、申し込みの選択肢があるツアーでは、積極的に「ペアシート」を申し込むようにして下さい。ハネムーンとかカップルで申し込んでも、今の時代、必ずしも隣同士の席を確約されているという保証はないのです。「ペアシート」は、「隣り合わせ」のことも含めた座席の要望をうるさく言ってくる旅行会社や添乗員に対する航空会社の防衛線であり、差別化なのです。ペアシート代を払った人は、優先し保証しましょうということです。そして、問題はその先にあります。ペアシートの申し込みをしていないお客様は「保証」されていないわけですが、それでも、何とか2人とか3人の人をいっしょに並べようとして、添乗員仲間は涙ぐましい努力をしていますそうです「ペアシート代を払ってない人に対しても何とかしてあげたい、と考えてしまう優しい人が仲間に多いのです。ペアシート確約対象でない人たちに与えられている自己防衛手段が、日本航空などでシステム化されているウェブ・チェックインとか、オンライン・チェックインというものです

このウェブ・チェックインは、フライトの出発72時間前とか、30時間前とか、とりかかれるタイミングに制約があるため、できない人もいるし、添乗員としても、海外で業務中で難しいことも多く、日本にいる人に都合を聞いて頼んだり、逆の立場で、自分が日本にいるときに人の仕事を請け負ったりで、大変な時間と労力を割いていますこの前、私の妻で添乗員のマチルダが、出発直前にフライトが変わった非常事態のときに、顧客全員のウエブ・チェックインをやってあげたことをブログに載せたことがありました。でも、そのマチルダとて、普段は添乗員仲間に帰国便のチェックインを頼んでやってもらったりして、辛くも乗りきっている場面が多いのです。

このブログを担当しているデイちゃんはじめ、デイちゃんの仲間のさんとか、Fさんたちに最近、とても良くお世話になっています。デイちゃんはじめ、皆さんありがとうホリデイは本当に助け合える素晴らしい添乗員さんが大勢います。国際電話代はかかるし、メールは打たなくてはならないし、時差を考慮して、夜中や未明の明け方に起きていたりするんですよ1日中座席マップとにらみ合っていることもあるんです。仲間のグループのお客さんのためならね添乗員だろうと、お客さんだろうとこれだけの時間と労力と費用をかけているわけで、ペアシート代を払っている人は、不公平だと思わないで下さいね。ゆめゆめ、払わなくてもできてしまうのなら今度は払わないですませよう!などと思わないで下さい。そういう人が増えれば増えるほど、ペアでとれる確率はどんどん落ちていきます。

他にも、最近経験したマチルダのバトルのお話しをします。ヨーロッパ国営の某航空会社に乗った時のことです。このときのマチルダもFさんにすごく協力してもらい、大変な時間と労力をかけてウエブ・チェックインを行いました。ペアで参加の人を何とか全員ペアシートにして安心したのもつかの間、搭乗時にトラブルが起きました。航空会社側で何の都合か知りませんが、数組のツアー客のペアシートの搭乗券を他人に渡してしまい、ペアシートをもっていたツアーのお客様には、バラバラの座席の搭乗券を勝手にすり替えて、搭乗時に何の説明もなく渡していたのです。搭乗してみて、そのことを知ったマチルダはプッツンと切れてしまって、客室乗務員に宣戦布告し、空いていた空席を使って、バラバラにされた人の席を隣り合わせに戻したのです。帰りの飛行機の搭乗時というのは、本音でいうと、添乗員として、いちばん安心しホッとしたい、と思うし、帰りの飛行機くらいは、ゆっくりくつろぎたいと思っていて、そのためにそれまでの添乗業務に命をかけるのです。

しかし、多くのホリデイの優秀な添乗員仲間のおかげで、乗りきれた危機が何度もあったことをホリちゃんからもお礼申し上げます。ホリデイツアーの優れた一面は、優れた添乗員です。ちょっと自画自賛してしまいましたが、ホリデイの添乗員は仲が良く協力しあえる自慢の仲間なのです。

ブログランキングに参加しています。応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へにほんブログ村

人気ブログランキングへ