tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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清酒発祥で「日本遺産」を申請します!

2018年12月01日 | 奈良にこだわる
昨日(11/30)、NPO法人奈良まほろばソムリエの会、奈良県菩提もとによる清酒製造研究会、NPO法人奈良の食文化研究会、奈良商工会議所、近鉄百貨店奈良店と、奈良市、生駒市、御所市、吉野町は連携し、「日本酒文化および清酒発祥の地」として2019年1月、日本遺産の認定に向け申請すると発表した。今朝(12/1)の産経新聞によると、

清酒を日本遺産に、「発祥の地」奈良市など
奈良県の奈良市、御所市、生駒市、吉野町の3市1町は30日、日本酒をテーマとするストーリーを構築し、日本遺産への登録を目指すと発表した。「清酒発祥の地」を掲げる奈良市を中心に、日本酒にまつわる歴史と文化を広く発信し、観光誘致や産業の発展につなげたい考えだ。

日本遺産は、文化財の魅力や地域の歴史を盛り込んだストーリーごとに文化庁が認定する制度。地域振興を目的に平成27年度に創設され、今年度までに67件が認定されている。日本酒分野の認定はこれまで例がないが、同じく「清酒発祥の地」を打ち出す兵庫県伊丹市が近隣の4市(神戸市、西宮市、尼崎市、芦屋市)を巻き込み、来年度の認定を目指して準備を進めている。



室町~江戸時代の古文書には、奈良市の正暦寺を清酒発祥の地とする記述が存在。「菩提酛(ぼだいもと)」と呼ばれる酒母(酵母を大量に含むアルコール発酵のもと)が室町時代に同寺で誕生し、これによる酒の仕込みが現在に至る酒造技術の原形になったとされる。菩提酛を使った清酒の醸造は長らく途絶えたが、平成8年に発足した「県菩提酛による清酒製造研究会」が伝統製法を復活させた。

「奈良まほろばソムリエの会」「奈良の食文化研究会」などのNPO法人を含む5団体が協力。奈良市は今後、県内の他市町村にも協力を呼びかける方針だ。申請の受付期間は12月中旬~来年1月下旬。奈良市は連携する自治体や団体と協議を進め、急ピッチでストーリーを練っている。

市の担当者は「奈良には歴史的背景という揺るぎない強みがある。そこをアピールしたい」と意気込む。伊丹市を中心とする阪神間の5市は強力な“ライバル”になりそうだが、「決して争うつもりはない。奈良は歴史、伊丹は清酒文化でそれぞれストーリーがあり、すみ分けができている」と話している。

同日付の奈良新聞にも《奈良・生駒・御所・吉野「日本遺産」認定へ連携 伊丹市も申請「相乗効果を期待」互いにエール》の見出しで記事が載り、そこでは《「奈良まほろばソムリエの会」の鉄田憲男専務理事は「奈良と酒のイメージはまだ薄い。『清酒発祥の地』であることを際立たせ、観光活生につなげたい」と話す》と紹介されている。

私はこれまで当ブログや「明風清音」欄(奈良新聞)で「清酒発祥で日本遺産を申請しよう」と呼びかけてきたが、ここへきて、やっとそれが実現した格好である。現在は申請に向け書類を整えているところだ。

これまでは冒頭に掲げた民間団体と自治体が連携して取り組んできたが、今回の記者発表を受けて「ウチも参加したい」というところが出てきても、もちろん大歓迎だ。現在の清酒の原型となった「菩提酛づくり清酒」はもちろん、県下には美味しい日本酒がたくさんある。これを機に、多くの観光客を引きつけたいと願う。
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