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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

万博も開幕し、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

「米、買ったことがない。売るほどある」で、農水相が更迭!

2025年05月21日 | 日々是雑感
以前、「毎日のように米に関するニュースが新聞に載る」と書いたが、超弩級(ちょうどきゅう)の記事が、昨日(2025.5.20付)の新聞に出ていた。全国紙(朝日新聞、毎日新聞)は1面、奈良新聞は最終面(全国ニュース面のトップ)で報じた。YAHOO!ニュース(5/19 共同通信)によると、

江藤農相「コメ買ったことない」国民が苦しむ中、批判必至
自民党の江藤拓農相が佐賀市で18日に行った講演で、価格高騰が続くコメに関し「(私は)買ったことがありません。支援者の方々がたくさんコメを下さるので、まさに売るほどあります。私の家の食品庫には」と発言したことが19日、分かった。

生活負担の増加に国民が苦しむ中、価格の安定化に取り組む担当閣僚の発言として不適切だとの批判を浴びるのは必至だ。自民党佐賀県連の政治資金パーティー「政経セミナー」で述べた。

コメ価格は昨年秋ごろから上昇傾向が本格化した。農林水産省は今年3月になって、政府備蓄米の放出を始めたが「取り組みが遅い」との批判が上がっていた。江藤氏は19日、農水省内で記者団の取材に応じ「売るほどあるというのは言い過ぎた。批判はあると思う。消費者の方々に対する配慮が足りなかった」と釈明した。

「結果を出すことで応えたい」と語り、自らの進退については辞任を否定した。同日の参院予算委員会で江藤氏は、備蓄米の放出に関し「国民の期待する結果が出せておらず、大変重く責任を感じている」と陳謝した。


「売るほどあるのなら、こども食堂やひとり親家庭に、分けてあげれば」という声が上がるのは、当然だろう。

他にも〈「玄米で渡されても精米できないというお話がある」と言及し、全国的に普及するコイン精米機を使って消費者が精米してほしいと訴えた。その際、支援者からもらっているというコメについて「わざとじゃないんだろうけど、いろんなものが混じっている。うちの嫁はコメを広げて、こう黒いやつを、石とか入ってる。そういう(のを取り除く)家庭内精米をした上で、コイン精米機に持っていく」〉という発言があり、農家が「そんな不純物は入っていない」と憤慨しているそうだ。

この人、ある程度、農政のことを分かっていると期待していたが、全く期待外れだった。2/28には〈食糧法には価格の安定は「書いていない」と4回繰り返した〉と報じられた(指摘を受けて訂正した)。そもそも食糧法の正式名称は「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」だ。その条文には20ヵ所近くに「価格の安定」と書かれているそうだから、この人は、全くこの法律のことを知らないということがバレバレだ。

今日(5/21)のNHKニュースには、〈江藤大臣は、21日午前、総理大臣官邸で石破総理大臣と会談しみずからの発言の責任を取りたいとして、辞表を提出し、受理されました〉とあるが、まあ当然のことだろう(「あんぱん」放送中にニュース速報が入ったので、ビックリした)。後任の小泉進次郎さん、前任者の轍(てつ)を踏まないよう、お気をつけください。

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備蓄米、小売業者に「優先枠」(by 共同通信)

2025年05月18日 | 日々是雑感
今も毎日のように、米に関するニュースが新聞に載るので、切り抜きするのに忙しい。昨日(2025.5.17)も、〈備蓄米、スーパーに優先枠 流通促進、短期値下げへ〉という記事が奈良新聞に出ていた(共同通信が配信)。前半部分を「YAHOO!ニュース」(5/16 9:05 配信)から引用すると、

農林水産省は16日、コメ価格高騰を受けて実施している政府備蓄米の放出について、小売業者に迅速に届けるための優先枠を設定すると発表した。5~7月に毎月10万トンの放出を続け、うち6万トンを優先枠に振り向ける。

店頭での販売量を増やし、消費者が値下がりを実感できるようにする狙い。入札の参加条件の緩和も決めた。コメの買い戻し期限を原則1年以内から5年以内に延長し、幅広い業者の参加を促して流通ルートを広げる。

江藤拓農相は同日の閣議後記者会見で「消費者が期待する価格、スピード感で(備蓄米が)出ることを期待している」と述べた。政府はこれまでに3回の入札を実施し、計31万2千トンの放出を進めている。7月までの計30万トンが追加されると放出量は計61万2千トンとなり、年間の国内需要量約670万トンの9%に相当する。

優先枠は、主にスーパー向けに販売するものとして4万トン、地域の米穀店向けに2万トンを設定。放出後、約1カ月で店頭に届ける計画を持つ業者だけが入札に参加できる。


まあ、これは1つの進歩として、歓迎したい。奈良市内をウロウロしていると、ついスーパーなどの米売り場を覗いてしまう。約3,500円(5kg)の備蓄米が出回るようになったが、スーパーでは「品切れ」になっていることが多い。一方でJA系列の直売所では、店内に何ヵ所か米売り場があって、米袋がうずたかく積み上げられている。

「JA全農が9割以上を落札したので、ストックは十分あるだろうが、何だか不公平だな」と思っていたが、この記事を見て、少し安堵した。引き続き、お米の動向に注視したい。

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「米は高くない」 vs 「消費者が評価する水準にない」「1年に2倍は高い」

2025年05月15日 | 日々是雑感
連日、米問題が報じられるので、いろんな問題点が浮かび上がってきた。昨日(2025.5.14)、奈良市内の農産物直売所を訪ねると、備蓄米を詰めた「パールライス」(全農パールライス株式会社)が5kg 3580円(税込み)が、山積みされていた。訪ねたのは16時頃だったのに、「まだこんなに店頭在庫があるのか」と驚いたが、消費者としては有り難いことである。
※トップ写真は、備蓄米。茶碗は、島根県・出西(しゅっさい)窯

備蓄米の1回目と2回目の入札では、JA全農が9割以上を落札していたので(これが問題!)、「やっとここへ来て全農も、出荷する気になったのか」と、少し安堵した。5月14日付の毎日新聞経済面に、〈コメ高くない JA全中会長 「農家、長年苦しんだ」〉というJA全中会長の話(定例記者会見)が紹介され、またYAHOO!ニュース(Sponichi Annex)に、江藤農水相と吉村大阪府知事のコメントが出ていたので、あわせて紹介しておく。

コメ高くない JA全中会長 「農家、長年苦しんだ」
全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は13日の定例記者会見で、現在のコメ価格について「決して高いとは思っていない」と述べた。コメ農家が長年安い販売価格に苦しんできたことや、生産コストの上昇などを理由に挙げた。

一般には高いとされる現在のコメ価格の水準については「望んでいるわけではない」と強調。長引けば消費者のコメ離れが進むとの懸念を示し「消費者も作る側も互いに納得でき、(農家の生産)コストにも見合う適正価格を求めたい」と述べ、一定の値下がりは容認する考えを示した。


大阪・吉村知事 コメ価格、JA全中会長“高いとは思わない”に
「いや、さすがに1年で2倍は高いでしょ」

日本維新の会代表の大阪府・吉村洋文知事(49)が14日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。コメ価格が18週ぶりに値下がりしたことに言及した。

農林水産省は12日、全国のスーパーで4月28日~5月4日に販売されたコメ5キロ当たりの平均価格が4214円だったと発表した。過去最高値だった前週より19円安く、18週ぶりに値下がりに転じた。ただ小幅な下げにとどまっており、前年同期と比べなお2倍の高水準。今後、持続的な値下がりにつながるかどうかが課題となる。

備蓄米の大半は全国農業協同組合連合会(JA全農)が落札し、卸売業者への売り渡しを進めているが、今月8日時点で出荷したのは落札数量の32%(6万3000トン)にとどまっている。一段のコメの値下がりにはさらなる流通拡大が不可欠だ。政府はJA全農に対し、速やかな供給を求めている。

全国農業協同組合中央会(JA全中)の山野徹会長は13日、定例記者会見で「備蓄米の効果が出始めた」との認識を示したうえで、現在の価格について「決して高いとは思っておりません」と話した。一方、江藤拓農相は13日の閣議後記者会見で、コメの店頭価格が18週ぶりに値下がりに転じたことを歓迎した上で「消費者の方々が大いに評価する水準にはない」と述べた。

吉村氏は「コメ決して高くない JA全中会長」と題された記事を引用し「いや、さすがに1年で2倍は高いでしょ。コメ農家さんの収入が上がるのは賛成。同時に、安いコメを購入できる国民の選択も認めるべきだ。国は輸入米を制限してこの選択肢を奪っている。今、コメ政策の構造改革をしないと最後、外国にやられる」とつづった。


備蓄米がなかなか出回らなかったことについては、「農水省―JA全農―農中 の悪だくみ」と陰口をたたかれているが、この際、すべての問題点をあぶり出し、国民的議論に持っていってはどうだろうか。

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備蓄米は、普通においしい!

2025年05月12日 | 日々是雑感
奈良市内でも、やっと備蓄米が出回るようになってきた。先週(2025.5.9)、近くの量販店(大手チェーン)に行くと、写真の「生活応援 お買い得米」(5kg)が税別3,500円(税込み3,780円)で販売されていた。販売者は、京都市の株式会社丸越(まるこし)。



「おいしいかなぁ。もしおいしくなかったら、茶粥にして食べようか」と悲痛な覚悟で、買うことにした。実は茶粥は、古米の方がおいしいのである。早速、いつもの炊飯器で炊いてみた。おお、これは全く問題ない、普通においしい! 味も粘りも、問題なし。

その後(5/11)、ごく近所のスーパーの店頭にも並んだ。「おかずが引き立つこだわり米」(5kg)など2種類が、税別3,580円(税込み3,867円)。これはまだ買っていないが、機会があればチャレンジしてみたい。



今回の米騒動について、池上彰さんは5/10のテレビ番組(「池上彰のニュースそうだったのか!!」テレビ朝日系)で〈「高い値段で買った人が、それを高い値段でいろんなお店に渡すってことになりますと、備蓄米を出したわりに、値段が下がらないってことが起きてしまった」と語った〉。

〈備蓄米の入札参加は、規定から「大手」に限られるとし、池上氏は「農協以外に、もう少し大手のいろんな卸業者が入札に参加できるようにしてもいいんじゃないの、という話はある」とした〉。

備蓄米がなかなか出回らないのは、 「農水省―JA全農―農中の悪だくみでは?」という声もあるが、私も一袋調達できて、少し気が晴れた。引き続き今後の動向に、注視したい。
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なんでやねん!米の小売販売価格、17週連続で上昇

2025年05月09日 | 日々是雑感
米の値段が下がるどころか、今も上昇を続けている。ウチの近所のスーパーでも、「ブレンド米」「複数年産米」と表示された「備蓄米」は見かけるが、すべて5kgで4,000円超(税込み)だった。一度だけ大手量販店で、5kgで3,500円(税別)という米を見つけたが、よく見ると「アメリカ産米」とあったので、買わなかった。

あとで「ははーん、あれはトランプ大統領が『関税700%』(今はずっと低くなっているが)と主張していた輸入米だったのだな」と納得した。国内米価が高騰しているので、高い関税をかけても、この程度の値段で小売販売できるのである。

今年4月以降、米の需給や小売価格を掲載した新聞記事(計3紙)を切り抜いているが、それももう20枚以上になってきた。昨日(2025.5.8 付)の毎日新聞朝刊には(=トップ画像)、

コメ 17週連続上昇 5㌔4233円 備蓄米の流通遅れ
農林水産省は7日、4月21~27日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格(税込み)が4233円だったと発表した。前年同期比で2145円高く、前週比で12円高かった。データの集計を始めた2022年3月以降の最高値を更新し、値上がりは17週連続となった。前回と前々回は前週比で3円増と値上がり幅が縮小傾向にあったが、今回は値上がり幅が再び拡大した。



農水省によると、販売数量が前年同期比で18%増加しており、割安な政府備蓄米を混ぜたとみられるブレンド米の流通は増えている。ただ、銘柄米の値上がりが響き、価格上昇にストップがかからなかった。

備蓄米を巡っては、政府は3月、2回の入札を行い、備蓄米計約21万トンを放出した。しかし4月13日までにスーパーなどの小売業者に届いたのは3018トン(1・4%)にとどまっている。2回の放出分の約94%に当たる約19万9000トンを全国農業協同組合連合会(JA全農)が落札した。

JA全農によると、4月中に卸売業者に落札した数量の約28%に当たる約5万5000トンを出荷したものの、備蓄米の流通が想定より遅れている。そのため農水省は今月2日、JA全農に迅速に供給を進めるよう求めた。

東北大大学院の冬木勝仁教授(農業市場学)は値上がりが続く理由について「備蓄米の流通量がまだ少なく効果が出ていない。銘柄米は今後も市場で下がる見込みがなく、店頭価格の高止まりは続く可能性がある」と分析している。【中津川甫】


このままだと、米が国家備蓄倉庫から、JA全農の倉庫に移動しただけではないのか。農水省はJA全農に供給を迅速に進めるよう求めたそうだが、遅々として進まないようだ。備蓄米が税込み4,000円を切るまでは、ウチでは米は買わないぞっ!

奈良新聞(2025.4.29 付)


奈良新聞(2025.5.6 付)

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