tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

田中利典師の「生まれて初めての面接」(by FMいかる)

2024年07月27日 | 田中利典師曰く
今日の田中利典師曰くは、「生まれて初めての面接」(師のブログ 2016.2.28 付)。前回、師が経歴書を書かれた話を紹介したが、今回はそれを携えて「FMいかる」へ、人生初の面接に行かれたという話である。しばらくは、この話題を追っかけることにしたい。
※トップ写真は「イカル」。「目に見えるいきもの図鑑」のWebサイトから拝借した

なおFMいかるの「いかる」は、京都府綾部市の市鳥「イカル(鵤)」のこと。スズメ目アトリ科の鳥で、黄色くて頑丈な嘴が特徴である。では、ブログ記事の全文を紹介する。

「生まれて初めての面接」
地元綾部のコニュニティラジオ・FMいかるの面接に行ってきました。実は面接っていうこと自体、生まれて初めての経験。いろいろ経験をしておくのも楽しいです。

概ね、良好な面談で、なんとか、番組のコメンテーターの御役を引き受けさせていただけるような感触でした。有給の職員ではなく、ボランティアでのコメンテーター役ながら、面接で落ちたら格好悪いですから、ほっとしています。

週1回程度、お昼に2時間半ほどの出演です。実は15才で綾部を離れて以来、地元のことは全く知らないので、番組を通じて、いろいろ学ばせてもらえればと思っております。

地域限定の番組ですが、サイマルラジオで全国、いや全世界で視聴は可能ですので、本決まりすれば、4月からの放送を予告します。ご期待下さい。

ま、まだ来来週に一度、番組の本番を見に行かせていただくことになっており、そのときの様子で決まることになっています。しばしお待ちを。
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グルメブームの変遷をたどる/奈良新聞「明風清音」(106)

2024年07月26日 | 明風清音(奈良新聞)
奈良新聞「明風清音」欄に月1~2回、寄稿している。先週(2024.7.18)掲載されたのは〈レストランガイド今昔〉、昨今のグルメブームを、『東京いい店はやる店』(新潮新書)を読み解きながら、振り返った。では、以下に全文を紹介する。

レストランガイド今昔
ミシュランガイドを筆頭に、私はよくレストランガイドのお世話になる。フードコラムニストの門上武司さんによると、「洋服は試着できるが、レストランの食事は試食できないからね」。確かに、初めてのお店に行くときは、「失敗しないかな」と心配する。そのリスクを低くしてくれるのが、レストランガイドというわけだ。

柏原光大郎著『東京いい店はやる店』(以下『はやる店』、新潮新書)を読んだ。〈現代日本の外食グルメの歴史を自身の体験と共に記す。70年代から始まるフランス料理の隆盛、バブルと共にやってきた「イタ飯」ブーム、内装とサービスにこだわったエンタメレストラン、グルメメディア事情、フーディーの登場、東京再開発によって活況を呈するイノベーティブレストランまで、「グルメの現代史」を総ざらい!〉(版元の紹介文)。

本書の記述は多岐にわたるが、ここではレストランガイドを手掛かりに、現代日本のグルメ事情を紹介したい。何しろ著者の柏原さんは、『東京いい店うまい店』(以下『うまい店』、文藝春秋社)の元編集者なのだ。

▼『東京いい店うまい店』発刊
レストランガイドの先駆け『東京いい店うまい店』は、1967(昭和42)年から刊行が始まった(2016年まで)。私は1977年に出た改訂新版を持っている。この頃2年間ほど、東京に住んでいたのである。

フレンチレストランなど高級店を中心に約500軒のリストのうち、私が訪ねたのは焼鳥屋など10軒程度だが、今でも記憶に鮮明に残っていて、上京のおりにふらりと訪ねる店もある。

『うまい店』の創刊後には、「すかいらーく」(1970年)、「サイゼリヤ」(73年)が1号店を出店、以後、ファミリーレストランのブームが起こる。

▼料理評論家の登場
落語評論家を自称していた山本益博氏は、1982(昭和57)年『東京味のグランプリ200』(講談社)を刊行する。〈山本さんはこの本で、店の選定基準と味の批評基準を明らかにして200店を選び、独自に格付けするという、当時はまだ誰もやったことがないことを行った〉(『はやる店』)。

山本さんは本書により、「料理評論」という分野の先駆者となった。〈彼の登場で「グルメ業界」の考え方は一気に変ったと言っていいでしょう。いまでも食メディア業界では「益博以前、益博以後」と言われるほどです〉(同書)。

▼「料理の鉄人」放送開始
1983年には漫画「美味しんぼ」が連載開始、88年には雑誌『Hanako』(マガジンハウス)が創刊され、ティラミスやナタデココがブームになる。90年には『dancyu』(プレジデント社)が創刊され、93年からは「料理の鉄人」(フジテレビ系)の放送が始まる(99年まで)。

▼ネットメディアの登場
画期的だったのが、ネットメデイアの登場だ。1996(平成8)年からは「ぐるなび」、2005年からは「食べログ」がスタートする。〈初期のぐるなびは、飲食店に対してネット時代の利便性を説く商売を始めました。簡単に言えば、飲食店向けのホームページ立ち上げサービスです〉(同書)。

その後食べログが登場。〈レビュアーの確保が重要だと考え、当時のインフルエンサーにレビュー投稿を頼みました。(中略)飲食店側に寄り添ったぐるなびと、ユーザー側に立った食べログの争いは、PV数において圧倒的に食べログが勝利し、ぐるなびは楽天グループ株式会社と2018年7月に資本業務提携契約を締結、2023年10月から「楽天ぐるなび」になりました〉。

2007(平成19)年には『ミシュランガイド東京』が刊行、12年にはテレビで「孤独のグルメ」がスタートし、今日のグルメブームを下支えする。食べログ登場から20年足らずでこのグルメブームとは、すごいなあ。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


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田中利典師の「経歴書 2016」

2024年07月25日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「経歴を書いてみました…」(師のブログ 2016.2.17 付)。利典師は地元・京都府綾部市のコニュニティラジオ「FMいかる」がコメンテーター(ボランティア)を募集していることを知り、応募するため、経歴書を書かれた。こうして拝見すると、師がいかに大活躍されてきたかということが、よく分かる。以下、全文を紹介する。
※トップ写真は〈「弘法大師の道」対談 田中利典vs鏑木毅〉のWebサイトから拝借した

経歴を書いてみました…
地元のFM局が週1,2での、コメンテーターを募集しているので、応募してみた。ボランティアみたいなお仕事である。一昨年、一度、ゲストでよんでもらったことがあったし・・・。

実は15才で綾部を出て以来、長く外での生活が続き、地元ではPTAをはじめ、自治会活動やらなにやら、なーんにもやってきていないので、せめて、こういうことで地元での活動を広げられたらと密かに思って、申し込んだ。

そんな次第だから、もちろん落ちるかもしれないけど…。それでなるべく採用してもらえるように自分の過去の実績を調べて、添付した。

○過去のメデア出演履歴
1)主なテレビ出演
 ・サンテレビ「カツヤマサヒコShow・第118回」/2015.130放映
 ・NHKEテレ「こころの時代/花に祈る山に祈る」/2014.4.26放映
 ・三重テレビ「熊野古道〜お伊勢さんからもうひとつの聖地へ」/ 2014.12.19放映
・BSフジ「古寺名刹こころの百景 金峯山寺編」/2013.4放映
…DVDで販売されています(販売 ユーキャン)
・KBS京都「比叡の光」/2007.12.23-30放映  
                      ・・・その他多数
2)主なラジオ出演
 ・NHKラジオ「ラジオ宅急便」/2014.5.2放送
 ・エフエムあまがさき「8時だヨ!神さま仏 さま」/2014.4.2.と4.9放送
 ・MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」2014.4.7放送
 ・ABCラジオ「ちょっといい話」/2012.11.25と12.30放送
・NHKラジオ「宗教の時間」/2012.6.24放送(再放送)
 ・FM京都「UNDER THE TREES」/2012.5?放送
 ・MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」2012.4.6放送
 ・NHKラジオ「宗教の時間」/2010.5放送
 ・NHKラジオ「宗教の時間」/2004.6?放送

○ネット配信
「インタビュー:修験道と現代日本」(UBrainTV Japan)
「弘法大師の道」対談 田中利典vs鏑木毅
 http://www.pref.nara.jp/nanbu/kobodaishi/koubou_01.html
「巡る奈良:祈りの回廊・特別講話<金峯山寺田中利典編>」
「美しき日本・河瀬直美監督作品<吉野山金峯山寺編>」
「ウイキペディア/田中利典」  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%88%A9%E5%85%B8

○主な著述
1)単著
 『体を使って心をおさめる修験道入門』 集英社刊 2014.5
 『吉野薫風抄 : 修験道に想う』 白馬社刊 2005.5
 『修験道っておもしろい!』白馬社刊 2004.10
 『吉野薫風抄 : 修験道に想う』 金峯山時報社刊 1992.10
2)共著
 『奈良大和路の桜』 淡交社刊 2015.3
 『熊野ー神と仏』 原書房刊 2009.9
 『はじめての修験道』 春秋社刊 2004.11

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でも、こんな自慢たらしいことを書いたから、かえって、落ちるかもしれないなあ。
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飛鳥川沿い、風神と雷神「気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡」(明日香村)

2024年07月24日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に、「やまとの神さま」を連載している。先週(2024.7.18)掲載されたのは、〈かつて雷神祭り 雨乞いも/気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡(明日香村)〉、執筆されたのは同会会員で桜井市にお住まいの瀨川泰紀(せがわ・やすのり)さんだった。
※写真は、気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡(北より臨む)

この神社、かつては「延喜式神名帳」に記載された名神大社だったが、現在は廃絶され、田んぼの中の大木のある場所が跡地とされている。では、以下に全文を紹介する。

かつて雷神祭り 雨乞いも/気吹雷響雷吉野大国栖御魂神社跡(明日香村)
気吹雷響雷吉野大国栖御魂(いぶきいかづちなるいかづちよしのおおくずみたま)神社は「延喜式神名帳」に記載された名神大社でしたが、現在廃絶社となっています。

明日香庭球場の西側、田んぼの中の高まりにエノキとセンダンの大樹が寄り添う場所が神社の跡地とされています。近くを飛鳥川が流れており、地元の人の話では、元々は少し上流の雷丘(いかづちのおか)の近くにあったものが、洪水でこの場所に流れ着いたものと伝承されています。

祭神は気吹雷神と響雷神の二神です。「気吹」とは神の吐く息を意味し、風のこと、「響」は雷鳴のことです。つまり「風神雷神」のような神様だと想像します。

ところで明日香村にある神社に何故、吉野、国栖の地名が入っているのでしょうか。かつてこの場所に九頭(くず)明神を祭る社があり、干ばつの時に雨乞いをしていました。国栖は九頭と同様に「クズ」の呼称を持つことから、この神社も龍神など、水との関わりが深い神社だったのでしょう。

また、吉野の国栖と言えば、大海人皇子を助けた逸話で知られる、壬申の乱を想起させます。現在痕跡のない神社跡ですが、近くに雷丘、天香具山。少し南に歩いて西を眺めると畝傍山、二上山が、飛鳥時代と変わらぬ、万葉集にも歌われた美しい姿をとどめます。(奈良まほろばソムリエの会会員 瀨川泰紀)

(住 所)明日香村雷
(祭 神)気吹雷(いぶきいかづち)神、響雷(なるいかづち)神
(交 通)橿原市コミュニティバス(大和八木駅~橿原神宮前駅・土日のみ)、または赤かめ周遊バス(飛鳥駅~橿原神宮前駅東口)で、明日香小山下車。徒歩約5分


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田中利典師の「林南院の節分法要 2016」

2024年07月23日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「祭のあと…そして、誰もいなくなった」(師のブログ 2016.2.8 付)。恒例の林南院さんの節分法要とその前後のお話である。かつてお父さまがご住職だった頃は、250人近くの人がお参りしていたというから、とても大きな法要だったのだ。では、ブログ記事の全文を紹介する。
※写真は節分法要の様子、師のブログから拝借

「祭のあと…そして、誰もいなくなった」
節分の法要を前後して、久しぶりに綾部の田舎寺もしばらくは賑わう日だった。5日には東京に嫁いだ娘や二人のお弟子さんが午後から来てくれて、宿泊。前日の6日は家内の妹をはじめ大挙お手伝いが集まってくれて、夜の食事会は13名。7日当日には更に増えて、法要を終えた打ち上げには21名の人が席に着いてくれた。

大祭当日は、父が住職をしていた往年の頃のような大祭というわけにはいかないながら(多いときはこんな狭い寺に250名近い人が来てくれていた…)、それでもそれなりの人で賑わい、今年も無事節分会法要を行うことが出来た。

そして打ち上げのあとも5名の方が泊まって、今日は朝から片付けをやってくれる。お蔭で昨日たためなかったテントもしまうことができ、境内の清掃も終わって、午後からは一人帰り、二人帰りして、先ほど、最後に娘も夜行バスに乗って、檀那はんの待つ東京へ戻っていった。そう、そして誰もいなくなったのだ。
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