tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろば館(東京)で 落語「鹿政談」 3月19日(土)開催!(2016 Topic)

2016年02月29日 | お知らせ
東京・日本橋三越前の「奈良まほろば館」で好評開催中の「まほろばソムリエの深イイ奈良講座」(500円・要申込)、3月は大学時代はオチケン(落語研究会)にいたという西川誠さん(安堵町)が、落語「鹿政談」 を語ります!同館のHPによりますと、
※写真は西川誠さんの公民館講座(奈良市内)で、2014.12.13撮影

まほろばソムリエの深イイ奈良講座
平成28年3月19日(土)11:00~12:30
「落語「鹿政談」で知る!江戸期の奈良」
「奈良まほろばソムリエ検定」(通称:奈良検定)の最上級である「奈良まほろばソムリエ」資格取得者を講師に迎え、奈良を楽しく学ぶためのセミナーです。

昨年、惜しまれつつ亡くなった故桂米朝氏は、埋もれていた上方落語を掘り起こし、演じたことで知られています。「鹿政談(しかせいだん)」もその1つで、江戸時代後期の奈良が舞台。当時の奈良名物が語られます。奈良ならではの「古(いにしえ)より春日の神鹿(しんろく)を殺すと死罪」というしきたりのもと、誤って鹿を死なせてしまった真面目な豆腐屋さん。さて名奉行・川路聖謨(かわじ・としあきら)のお裁きは如何…。

1.日  時:平成28年3月19日(土)11:00~(1時間半程度)
2.演  題:「落語「鹿政談」で知る!江戸期の奈良」
3.講  師:西川 誠(にしかわ まこと)氏 NPO法人奈良まほろばソムリエの会 会員
4.会  場:奈良まほろば館2階
5.資料代等:500円(※当日受付にて申し受けます。)
6.定  員:70名(先着順)
7.申込方法:
・ホームページ
 「申込フォーム」からお申し込みください。
・ハガキまたはFAX
 必要事項(講演名・講演日・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢)を明記いただき、奈良まほろば館までお送りください。

問い合わせ先 奈良まほろば館 【開館時間】10:30~19:00
 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-6-2 奈良まほろば館2F
 電話03-3516-3931 / FAX03-3516-3932

※聴講券等の発行はいたしません。定員に達し、お断りする場合のみご連絡いたします。
※キャンセルされる場合は事前にお知らせください。


すでに半数以上の席が埋まっているそうです。ぜひ、お早めにお申し込みください!
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空海が滞在した佐伯院は、八軒町東あたり

2016年02月28日 | 奈良にこだわる
昨日(2/27)、クラブツーリズム奈良旅行センター(近鉄奈良駅ビル5階)の「まほろばソムリエのヤマトロジー講座」(毎月第4土曜日13:00~14:30開催 1,200円)で、「空海の足跡を訪ねる」という講話をさせていただいた。ご参加いただいたFさん(ならランゲージサポート)は、早速ご自身のFacebookに、

今日は、まほろばソムリエのヤマトロジー講座に行ってきました。鉄田さんの弘法大師についての講座、楽しく、情報盛り沢山で、さすがだな~、と思いました。ヤマトロジー講座は、毎月第4土曜日にされているそうで、次回は3月26日、恵心僧都源信についてです。

と紹介して下さった。有り難いことである。講話の中で私はWikipediaを引用し、空海(真魚)は《延暦7年(788年)、平城京に上る。上京後は、中央佐伯氏の佐伯今毛人(さえきのいまえみし)が建てた氏寺の佐伯院に滞在した(真魚は讃岐佐伯氏)》という話を紹介した。そして「佐伯今毛人は身分の高い人でした(正三位)。平城宮跡の西面にある佐伯門(宮城門の跡)に名の残る佐伯氏です。空海が滞在したという佐伯院は、平城京内にありました」とごく簡単に説明した。

最後の質問タイムになって、奈良市北京終町で宿泊施設を経営されるAさんから「近所に佐伯院跡といわれる場所がありますが、正確な所在地は分かっているのですか?」というご質問があり「いえ私は存じませんので、あとで調べてブログで紹介させていただきます」と頼りないお答えをした。

帰宅してから調べてみると、「エンサイクロメディア空海」というサイトに情報が出ていた。どうやら奈良市八軒町東交差点のあたりである。奈良文化財研究所の千田剛道氏のお話から推測したというから、信憑性は高い。抜粋すると、

佐伯院は平城京五条六坊にあった。その佐伯院の旧跡に立ってみたいという思いが募り、その現在地を歩き調べてみた。往時の「五条六坊」とは今のいったいどの辺にあたるのか、参考文献をたよりに住宅地図と照合するのだが、所詮素人考古学では判明しないことがわかった。そこで思い切って奈良文化財研究所に電話をして「五条六坊」の現在地についての資料の提供をお願いした。

応対に出てくださった文化財情報課の千田剛道さんが早速懇切な資料を送ってくださったので、ようやく見当がついた。千田さんによれば、奈良周辺の文化財調査研究には一番詳しい奈良文研でも、佐伯院についての詳しい学術調査は行われていないとのことで、資料や先学の論文を参照して往時を偲ぶほかはない。

図の右側(外京)の区画の中に興福寺や元興寺とともに佐伯院の名前があり、その場所も示されている。外京区画の右端には東大寺も見える。佐伯院から左下(左京の右端)には大安寺が見え、広大な敷地を擁していたことがわかる。

「五の坪」の現在地はどこか。千田さんからいただいた地図を手に実際に同じ道を行ったり来たりして現地を歩いてみたのだが、市街地化して住宅やマンションや駐車場や商店や社屋が立ち並ぶ現況から、佐伯院の旧地を確認することはできなかった。おそらく、現在の奈良市八軒町東の交差点のかどにあるガソリンスタンドから東南の一帯が「五の坪」(佐伯院の旧地)と推定される。すぐ南にJR桜井線の線路が走っている。

この場所だと、空海ゆかりの不空院と大安寺の間になり、なるほどと納得する。私はあまりこの辺りの土地勘がないので、より詳しくはAさんや、このお近くに住むM先輩からの情報を待つことにしたい。Aさん、良いご質問を有難うございました!
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旭堂南青さん、奈良検定2級に90点で合格、おめでとうございます!

2016年02月27日 | 奈良検定
若き講談師・旭堂南青さんが「第10回 奈良まほろばソムリエ検定」の奈良通2級試験に挑戦し(1/10)、見事、90点という高得点で合格されました(合格ラインは70点)、おめでとうございます!昨日にオンエアされた「ゆうドキッ!」(奈良テレビ放送)で公表されました。南青さんには、奈良テレビからの依頼で私が合格のコツを伝授させていただきました。それは
※トップ写真は南青さんのFacebookから拝借

1.私が書いた『ズバリ!奈良検定2級の要点整理』を熟読する。
(本書は、奈良まほろばソムリエの会のHPに掲載されている。)
2.そのあと過去問をできるだけたくさん解き、間違った部分はきちんと暗記する。
(過去問は奈良商工会議所のHPに掲載されている。)


いずれも無料でダウンロードできます。なおテキスト『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)は辞書的にお使いいただき、余裕があれば苦手分野を中心にお読みいただければ鬼に金棒です。

南青さんにはぜひ来年、1級にチャレンジしていただきたいですが、1級は相当の難関です。合格のコツは、

1.公式テキストを何度も繰り返し熟読する。
2.苦手分野(古墳とか社寺とか)を中心に、できるだけ現地に足を運び、記憶に刻む。
3.1級受験者向けの「認定支援セミナー」(奈良商工会議所が毎年秋に開催)に、必ず出席し、その内容を頭にたたき込む。


1級の受験勉強は、できるだけ早くスタートを切ることが大切です。南青さん、1級受験者の皆さん、頑張ってください!
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本日、奈良のテレビ番組が3連発!(2016 Topic)

2016年02月26日 | お知らせ
本日(2/26)、奈良に関するテレビ番組が3本、放送される。いずれも必見なので、ぜひ今からタイマー録画していただきたい(ニュース編成上、変更されることがあるので、ご注意を)。

1.テレビ朝日 「羽鳥慎一モーニングショー」(8:00~9:55)
《「ワンダふるさと/奈良県 編」で、島谷ひとみさんと奈良県民の方々の座談会が、ときのもり「シエル エ ソル」で行われました。どうぞご覧ください。放映予定日 2月26日(金)9:10頃~》(「ときのもり」のFacebook)。なお「ときのもり」とは、奈良県が東京・白金台に開店したレストラン&ショップである。

2.NHK総合(関西地区)「ぐるっと関西おひるまえ」(11:05~12:00)
《伸郎のあいにいきます 60代になった原田伸郎が、関西で暮らす同世代や、先輩世代のがんばっている人に会い、これからの人生のヒントをもらおうというシリーズ企画。今回は、JR奈良駅界わいを散策します。リポーター:原田伸郎》(番組のHP

3.奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(17:58~18:54)
《旭堂南青の無理ナンだい 奈良まほろばソムリエ検定 南青合格なるか?》(番組のHP)。奈良検定2級を受験した若き講談師・旭堂南青。結果をスタジオで生発表する!手ほどきをしたのは私なので、胸がドキッドキッである。

奈良がこれだけマスコミに取り上げられるというのは、誠に有り難い。皆さん、ぜひご覧くださいっ!
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叡尊は、宇治茶の隆盛に貢献!

2016年02月25日 | 奈良にこだわる
西大寺中興の祖・興正菩薩叡尊(えいそん or えいぞん)のことを調べる必要があって先日、お寺にお邪魔した。なお叡尊とは「デジタル版 日本人名大辞典+Plus」によると、

1201-1290 鎌倉時代の僧。建仁(けんにん)元年5月生まれ。律宗。京都醍醐(だいご)寺で出家し真言をまなぶが,戒律の復興をめざして戒如に師事。嘉禎(かてい)2年覚盛(かくじょう)らと東大寺で自誓受戒し,大和(奈良県)西大寺を拠点に各地で授戒。後深草上皇や北条氏らの帰依(きえ)をうける。

殺生を禁じ,橋の修復などをおこない,貧民救済に尽力した。正応(しょうおう)3年8月25日死去。90歳。大和出身。字(あざな)は思円。諡号(しごう)は興正菩薩。名は「えいぞん」ともよむ。著作に「感身学正記」「関東往還記」など。


拝観の受付で、目当ての『興正菩薩御教誡聴聞集/金剛仏子叡尊感身学正記』2,000円を見つけて買い求めた。受付の男性がとても親切で、叡尊のことをいろいろと教えて下さった。その中に「叡尊が宇治茶の栽培を薦め、それが今日の隆盛につながった」というお話があった。興味深く思い、ネットで調べてみると、こんな情報が出ていた。西大寺の大矢長老のお話によると、

「不殺生戒」の実践として、叡尊上人は宇治川の漁師に漁をやめさせ、代わりにお茶の栽培を教えました。これが今の宇治茶隆盛につながっています。

 感身学正記〈1〉西大寺叡尊の自伝 (東洋文庫)
 叡尊
 平凡社

さらに法楽寺(大阪市東住吉区山坂)のHPによると、

京都の宇治がお茶の名産となったのは、鎌倉期の戒律復興の立役者、興正菩薩叡尊によります。叡尊が、宇治川一帯を幕府公認の「殺生禁断の地」と禁漁区としたため、地元の漁師達の生活はたちまち困窮。そこで叡尊律師は、漁業にかわる生活の糧として、地元の漁師たちに茶の栽培を勧めたということに因みます。

もっとも、漁師達からすれば、自主的でなく強制的に稼業を変更させられたのですから、相当に不満があって幕府に抗議すらしたようですが、結局ここが日本でも有数の高級茶葉の産地となっていきます。いずれにしろ、日本におけるお茶の普及と戒律復興を担った人々とは、深い縁があるようです。


宇治には、叡尊が建立したという十三重石塔がある。宇治市観光協会HPの「おすすめスポット」によると、

十三重石塔 国内最大級の石塔
府立宇治公園中の島(塔の島)にある高さ約15mの国内最大級の石塔で、1286年に西大寺の僧叡尊により建立されました。叡尊は朝廷の命により宇治橋の修復を行いましたが、殺生禁断の思想の持ち主で、網代や漁具を埋め、その上にこの石塔を建立し、魚霊の供養と宇治橋の安全を祈りました。


「茶の普及に貢献」ということになれば、西大寺で有名な「大茶盛」とも結びつく。この辺り、もう少し掘り下げて見ることにしたい。皆さん、ご存じでしたか?

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