FX寺子屋 by 葛勝老師

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中国中央銀行・預金準備率0.5%の引き下げ、オセアニア通貨に与える影響について。

2012-05-14 06:00:00 | 日記
<中国中央銀行・預金準備率の引き下げ>中国中央テレビから
中国人民銀行(中央銀行)は12日、市中銀行から強制的に預かる資金の比率を示す預金準備率を18日から0.5%引き下げると発表しました。 昨年12月、今年2月に続き、現在の景気減速局面で3度目の引き下げとなります。

中国経済は輸出や生産の鈍化が鮮明となっている状況下での追加の金融緩和で景気を下支えとなります。

中国政府はインフレ抑制を引き続き重視しつつも、最高指導部が交代する共産党大会を控え、経済政策運営の軸足を景気の下支えに移しています。 同準備率を下げると、銀行は貸し出しに回す資金の余地が広がります。

今年1~4月平均の消費者物価指数(CPI)の伸びは前年同期比3.7%と、政府の抑制目標である4%前後の範囲に収まっています。 一方、1~3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は8.1%に沈み、5四半期連続で減速。 足元では生産の低迷も顕著となっています。

輸出の伸びの鈍化に加え、公共インフラ投資の反動減などが響いており、中国経済の先行き不安がくすぶるなか、資金供給量を増やして景気減速の底打ちをめざし、安定的な成長軌道に乗せる狙いがあります。 今回の引き下げにより、同準備率は大手金融機関の標準で20%、中小金融機関は16.5%となります。

前回の預金準備率引き下げは、2月18日に行われました。 今回は0.5%と大きく引き下げ、筆者の年初の予想(0.25% 4回引き下げ)の試算では、後1回の0.25%の引き下げが行われると想定しています。 問題は政策金利の引き下げが行われるかどうかがポイントとなってきそうです。 

現在、中国経済の実情はなだらかに下向きトレンドになってきており、今回の銀行準備率の引き下げはカンフル剤にはなりそうです。 この引き下げがオセアニア通貨にどのような効果として現れるのかが見物です。 AUD/NZD共に1~1.5円程度は反転しそうな雰囲気ですが、ギリシャ問題が控えているだけに短命に終わりそうです。