てくてく日々是雑感

こんにちは。てくてくねっとの たま です。
日々のあれこれをつづります。

来年

2008年12月30日 | きもの
暖かいし着やすいので、ついウールに手が伸びる。

夜、きものを着たまま外食に行ったら、店員さんにきもの姿をほめていただく。
ふだん、きものをほめてもらうことがほとんどないので、うれしい。

きものを着ているというだけで正装っぽいイメージがあるし
自分で着ているというと「すごいですね~」と言われてしまうが
古着だし、ウールだし、半巾だし…と思うと恐縮して
「いやいや、簡単な着付けですから」などと言い訳してしまう。

でも ほめ上手な店員さんだったので、気分よかったっす。

やっぱりお太鼓できるようにならないと。
帯付きの季節を自信もって着れるようになりたいです。
来年の課題は、お太鼓とうそつきだ。



収納

2008年12月27日 | きもの
今日は、子持ち縞の紬と、つつじ色のウール半巾帯。
同じように着付けているつもりなのに、毎日仕上がりが違う。
とにかく今は、練習の毎日。

きものを着始めて、はたと困った。わが家には和室がない。
脱いだ着物はハンガーに掛けて風を通すように、と本には書かれているが、
きものを掛けておく場所がない。
鴨居があれば、棒でも渡して掛けておけるのに。
床から天上まで平らな壁の洋室は、きものにとっては不便だ。
仕方ないので、ハンガーラックを買ってきた。
高さがぎりぎりで裾が床に付きそうだけど、しょうがない。
クローゼットの中の洋服ケースを入れ替えて
右半分に洋服、左半分にきものを収納できるように整理したが
すでに衣装ケースひとつ分はみ出している。
まだ冬物しか持ってないのに。名古屋帯だって持ってないのに。
これから春、夏と季節ごとに増えるだろうし、帯だって必要になるのに…。
どこに納めたらいいんじゃろう…。

きもの周りには、裁縫箱とアイロンを常備。
長い間、使われることがなかったアイロンが、ここにきて活躍している。
とはいえ、まだアイロン台がないけど。
使い道に困っていた和風の小物入れを、裁縫箱とし利用。
適材適所とは、このことだなあ…と感心するほど、ぴったりだ。

こんなふうに、クローゼット周りがきもの仕様になり、道具が整えられていくと、
ちょっとわくわくする。
なんだか少しずつ、何かが変っていくような気がする。


ナナオ

2008年12月25日 | 近辺
ナナオが亡くなった。

夕方から、ナナオが晩年すごしていた大鹿の友人宅でお別れの会があるという。
飯田は雨だ。山の上は雪かもしれない。
帰り道が積もると心配なので
顔が見れたらすぐに帰ってこよう、と6時過ぎに職場を出る。


ナナオがいたのは、友人宅のはなれの居宅。
和室に横たわるナナオ。
隣の部屋では、遠方から駆けつけた「家族」たちが50人以上、
すでに宴たけなわ、太鼓、歌、踊り。
大騒ぎに囲まれて、ナナオは静かに浄らかだった。
自分が死んだことにも気づかずに
どこかでこの騒ぎを眺めているのか、それとも一緒にどんちゃんやっているのか。

85歳。大往生。
お別れ会は「乾杯」で始まったという。
幸せな旅立ち。

さようならを言う気がしない。
ナナオの魂は、今もそこに。



【ナナオサカキ プロフィール】
見えない地球家族の長老。アンドロメダからゴンドワナへ地球を股にかけ、
宇宙を放浪するコスモポリタン、真性の地球詩人。
鹿児島出身、身長170センチ、体重60キロ、時速6キロ──



クリスマス

2008年12月24日 | きもの
氷が張っている。霜も降りて気温は低いけど
冬とは思えないような日差しの強さ。

足袋ソックス2枚重ねに下駄で、歩いて通勤。
下駄履きで足先が冷えないか心配だったけど、今のところまだ大丈夫。
靴を履いていたときに足先が冷えたのは、
靴の中で汗をかいて、それが冷えていたんじゃないかなあ、と思う。

うすら寒いので、青地に流水柄の地織りのウールのきもの、えんじ色無地のウール半巾帯、
丸紐の帯締め、トンボ玉の帯留め。なんとトンボ玉は朝顔の絵が描いてある。
季節感なんてあったもんじゃない。
クリスマスだけど、まったく関係ない組み合わせである。

今日も笹島さんの本を見ながら、ていねいに着付け。
きもののサイズが比較的合っているということもあるかもしれないけど
ほとんど鏡を見ないで着付けたのに、
おはしょりがすっきりして衽線がぴったり合って、びっくり。
布目が合うってこういうことなのか…と思う。
しかも着崩れしない。なんかすごく上達したような気分になる。



お召し

2008年12月23日 | きもの
天気がいいのでお召し。
重いけど、ウールや木綿に比べれば、やわらかくて断然着やすい。
帯は化繊で、織り出し柄と麻の葉模様のリバーシブル。
すべる生地なのでどうせ帯締めをするなら、と「やの字」に挑戦。
お太鼓部分に裏が出るので、リバーシブルの柄がうまく使えて、
なかなか楽しいんだけど、ちゃんと出来ているのか不安だ。

先日、呉服店でお正月用にと思って買った柄足袋の履き心地を試す。
コハゼはないけど、足袋の形に縫ってあるので、形はいい。
下駄との相性は、いまいち、すべってしまうなあ。


木綿

2008年12月22日 | きもの
雨が降りそうな天気なので、黒地に赤い絣の綿の袷にする。
矢柄の半衿。鶯色のウール半巾帯。帯締め。紺絣の羽織。

昨日買った笹島さんの本を見ながら、
長襦袢、きものを着付けてみる。
シワとり、空気抜きをていねいにやれば、なるほど、着心地もしっくり。

しかし、この綿のきもの。
身幅が短いのか、歩いているとすぐ下前がはだけてしまう。
足を前に振り出しちゃダメで、ひざから下が前に出ないように
うしろに蹴り出す感じで歩かないといけない。かなり所作が制限される。
このきもの、丈も裄も短いし、すべらないし、着にくいことこの上ないが、
絣模様が気に入っているのよ。八掛の珊瑚色もすきなのよ。
お直しするべきなんだろうか。
しかし、綿だぜ?お金をかけるほどのものだろうか?
やっぱり、自分で直せるようにならないといかんのか?

半巾帯で貝の口を締める時
最初に「て」を2つ折りにして胴に広げるのだが
その「2つ折り」から「広げる」の部分が、よくわからない。
今は、自然に広がるままにしているのだが
結んだときに、はみ出すわ、もたつくわ。
いろいろ調べてみたら、2つ折りから広げる時に三角の山を作る
やり方があったので、今日はコレをやってみる。
確かにすっきりするが、ぎゅっと締めることができなくて、
なんだかゆるゆるしている。まだ練習が必要だな。


呉服店デビュー

2008年12月21日 | きもの
日曜は、きものお休み日。

ぽっかり時間が空いたので、初めて呉服店に行ってみた。
郊外の大型店に入っているきもの屋さん。
大型店にはたまに行くけれど、そこに呉服店があるなんて、
きものを着始めるまでは、気づきもしなかった。
必要でなければ目に入らないものなのだなあ。
ちょうど歳末セールなどやっているのでは?と思い、のぞいてみた。
手持ちの少ない帯締めや帯揚げなど、小物を眺めていたが
私が店にいるしばらくの間にも、何人もお客さんが見えていて
飯田でもけっこうきものを着る人がいるみたいだ、と
ちょっとわくわくした。

初めての呉服店は、客としても興味深かったが
小売業としても、接客や商品の見せ方、売り方など
呉服業ならではのノウハウがあるのも垣間見れて、
なかなか勉強になった。
たまにはこんなふうに、異業種の世界を知ることも大事。

店員さんにきもののコーディネートの話など聞いた。
きものの産地の話を聞きながら、
きものも風水のように、産地によってその人に合う、合わない、と
いうようなことがあるものだろうか、とふと思った。
家を建てるときは方位など気をつけるが、きものはどうだろう。
南で織った布を身につけるのと、北で染めた布を身につけるのとでは
素材や色柄の違いだけでなく、何か違う影響があるのだろうか。
きものは季節ごとの変化、月々に感じる「気」に敏感。
季節によって素材や着方に決まりがあることなども、
何か意味があるのでは?
なんてことを考え出すと何も着れなくなっちゃうんだけど。

帰りに本屋で 笹島寿美著『長襦袢の着こなし入門』購入。
ああ、長襦袢の世界も深い。
「とりあえず」で求めた私の長襦袢のサイズ違いは、いまや悩みの種。
うう、ジャストサイズの襦袢がほしい…。

夜はクラブワールド杯決勝を見ながら半衿縫い。
何回も針で指を刺しちまった。
テレビから目が離せないんだから、当たり前だ。


きもので運転

2008年12月20日 | きもの
今朝は車で出勤なので軽装備。
きものは赤地に縞のウール。単衣なので、襦袢は絹の袷。
蓮根柄の手ぬぐい半衿。鶯色に紫紺のラインが1本入ったウールの半巾帯。
ピンクの帯締め。黒地に紺絣の羽織。足袋ソックス重ねばき。下駄。

ウールの半巾帯は伸びやすく、車の運転をしていると
シートにこすれるし、振動が加わり、結び目がゆるんでくる。
なので、貝の口だけど帯締め必須。

ちなみに車には靴を常備していて、運転時は下駄を履き替える。
乗り降りがひんぱんな時はいちいち面倒だけど、仕方ない。
マニュアル車なので両足を動かすから、裾は乱れるし…。
運転は、きものを着ている時に、できればやりたくないことのうちの一つ。
ちびだから、そもそも車の運転は苦手。洋服でもできればやりたくないんだけどね。
考えてみれば、きものを日常着としていた時代には、
女性が車を運転することなんてなかった。きものにとってみれば、想定外の行動だ。
ちょっとした買い物に行くにも車の運転が必要な田舎暮らしで、
きもの人口が少ないのは仕方ないのかもしれないな~、と思う。
車の運転で、きものが便利だ~と思うのは、
鍵を帯の間にちょこっと挟んでおけることかな。
バッグの中をまさぐらなくても済むのだ。


冬のこしらえ

2008年12月19日 | きもの
群ようこさんの『きもの365日 』(集英社文庫)を読んだ。
よほどのことがない限り、1年365日をきもので過ごすという試みとその記録。
こんな本を読むと、うずうずと書きたくなってしまう。
毎日きものを着て、いろいろな発見や気づきがあることを
記録しておきたい気持ちが前々からあったところなのだ。

で、本日のきものは、生臙脂、枯色、黒、子持ち縞模様織の紬袷。紫の半衿。
墨色の綸子の半巾帯。ピンクの帯締め。水色地に変り縞模様の羽織。
足袋ソックスを2枚重ねばき。下駄。
通勤の25分を歩くのだが、今朝は霧が煙って、畑は霜で真っ白。この冬一番の冷え込み。
腕にオーガニックコットンのレッグウォーマー
雨は降っていないけど霧で空気がしっとりしているので、小豆色の小格子の雨コート、
ネパールのウールマフラーを巻いて歩く。

雨コートは華月(かづき)の荒木さんに見つくろってもらったもの。
試着してみたら、ちびの私に着丈がぴったり。背の高い荒木さんは悔しがる。
本日のこしらえで一番高価なものは、綸子の帯 3,000円也。
帯留めが映える帯が欲しくて、荒木さんにとっておいてもらったのだが
重いしすべるしシワになるし、なかなか難物。

きものを着始めて2ヶ月、試行錯誤の結果、
今のところ落ち着いた冬の支度について、一応記録しておく。
来年の冬には、忘れていそうなので。

下着は、正絹シルクインナー(これが一番高かったか)の七分丈アンダーパンツ。
足回りはやっぱりシルクがすべりがよくて暖かい。
ブラは着けないで、正絹シルクインナー半袖スリマーを肌に着る。
腰のうしろに4つ折りにしたタオルを1枚あてて、きものスリップのひもで押さえる。
長襦袢は伊達締め1本。コーリンベルトなど試したけど、結局伊達締めに落ち着く。
きもの。
腰ひも。タオルのおかげで腰骨で思い切り締められる。
伊達締め。
帯板なしで、半巾帯。
デスク仕事で椅子の背が当たるため、もっぱら貝の口。
今の時期は羽織があるので、どんな着付け、結び方でも隠せるけれど
帯付きの季節になるまでは、もう少し帯も着付けもきれいにできるようになりたいものだ。

家に帰ったら、雨コートの下前の裾がほつれて、ぱっくり割れていた。
自分で縫うのも勉強だと思ったけれど
おばあちゃんに見せたら、嬉々として縫ってくださった。おかげ様。


日々のこと

2008年12月18日 | 近辺
毎日たくさんのメールをいただき、お返事を書いています。

ネットショップの経営では、メールのやりとりにものすごく労力をさきます。
ビジネス書などでは、テンプレートを用意して
できるだけ負担を軽減するようすすめているものもありますし
実際、ある程度システム化していかないと、過労でへばってしまうほど
神経を使います。

お電話でのお問合せもたくさんいただきます。

メールも電話も、顔が見えない、商品がわからない状態でのやりとりなので
できるだけわかりやすく、丁寧に、と心がけますが
それでもたまに、「ああ、伝わらなかった…」と気が沈むこともあります。
たいがい、自分の思い込みだったり、言葉足らずだったりするせいなので
力不足に落ち込みます。

そんなこともあるから、
「いいメールが書けた!」と思う時や
「わかっていただけた!」と感じられるやりとりができた時は
心底、よかったなあ、と思います。


エコロジー&オーガニックショップ てくてくねっと