てくてく日々是雑感

こんにちは。てくてくねっとの たま です。
日々のあれこれをつづります。

のだめカンタービレ

2010年11月04日 | 映画
クラシック好きのおばあ様のお付き合いで映画館へ行ったのは7月。
おばあ様はドラマから映画までずっと観ていたものの、私は初めて。
ストーリーもわからず、いきなり「最終楽章・後編」観てしまった。

経過がわからん~読まねば~、と
コミック全24巻を6時間で読破したのが、8月。

音楽聴かねばわからん~、とDVDを借り始めたのが、9月。

というわけで、朝からモーツァルトを聴いている
2010年秋であります。


「やぎの冒険」

2010年08月14日 | 映画


実はいま、とーっても気になってる映画があるんです。

「やぎの冒険」といいまして、沖縄を舞台に、やぎを食べる人たちのお話なんですが

この映画の監督、なんと 中学生! 14歳!なんです!


この映画をプロデュースしている井手裕一さんのツイートで、
「監督は中学生」と知った時は、最初、冗談かと思いました(失礼!)。

でも、監督のブログをみてびっくり。
ほんとに14歳?って思うくらい、文章も写真も、センスあるんですよ。
学校に通って宿題なんかしたり、友だちと遊びに行ったりふつうの中学生しながら
映画の編集したり脚本書いたり撮影したり、
なんかもう、私から見たら宇宙人みたいな14歳です。

この子をまわりで支えている大人たちが、やっぱりすごいんだろうなあ、と思います。
大人~子どもという距離を超えて、映画製作という共同作業ができるなんて。
それも、子どもを「頭(トップ)」に据えて、ですよ。
子役とか、見習いとかいう立場ではなく。
いったいどういう現場だったんだろう、とすごく興味があります。


「日本映画史上最年少監督作品」というだけでも大きな話題ですが
この映画、沖縄で活躍するプロの役者、芸人が出演、
スタッフ、資金も含め、すべてにおいて純度100%の沖縄映画。

コラボグッズが充実しているところが、また驚きなのですが
すべて県産品で揃えているあたり、こだわりがあります。

こんなことができてしまう沖縄の底力にも感じ入ってしまいます。

そして、主題歌を歌うのは Cocco。
監督とCoccoの対談動画があるんですが、これが楽しい!ですよ~。

最近、公式サイトもできて、ようやく動画で予告編も見ることができました。
予想以上にいい感じで、だんだん見たい思いが募ってくるなあ。

9月18日から沖縄縦断ロードショーということで、内地では東京で11月。
実際に見る機会がつくれるかどうかは、とっても微妙~なんですが、

実は南信州は、やぎの産地。
全国でも珍しいやぎのせり市も開催されている地域なのですが
育てられたやぎの大半はなんと、沖縄向けに出荷されているのだとか!
沖縄の皆さんは、実は南信州で育ったやぎを食べていたんですね~。

わが子のように大事にやぎを育てている生産者のみなさんと一緒に
この映画、見てみたいものですね~。




『劔岳 点の記』

2009年08月24日 | 映画

山好きのしうさんに誘われて『劔岳 点の記』を観に行ってきた。
上映館では夫婦どちらかが50歳以上なら夫婦で2,000円という「夫婦50割引」があり、
二人で行った方がお得なのだ。
私は前知識まったくなく、映画館の看板で「浅野忠信と香川照之が出るんだ~」と初めて知った次第。
映画は明治40年、陸軍陸地測量隊が軍の威信にかけて未踏の劔岳に挑むという話。
最初は明治の着物や調度など風俗描写に目が奪われ、
そういえば明治村にある露伴蝸牛庵でロケがあり、原作者のご親族が出演されているという話を
雑誌で読んだことがあったなあと思い出した。
登山が始まると、迫力のある山の映像が次々と繰り出された。
そそり立つ岩山、厳しい自然、吹雪かれながら点のように歩く人。
背筋がぞくっとするような映像だ。
一切CGが使われていないという撮影はどんなに過酷だったかと思う。
それにも増して、現代のような軽量で性能のいい登山用品も無い時代に、
危険にさらされながら未登峰の地に挑む男たちがいたということに、驚嘆を覚える。

トレーニングをして来年は劔岳に登りたいと、しうさんは言うけれど
この映画を観た後じゃ、怖くて行かせられない。
今は、登山道も整えられてるから大丈夫と言うけど。
そういえば、数年前、沖縄のエコショップを訪れた時、そこのご主人(女性)が、劔岳に登ると言っていた。
その後登山記がアップされていたっけ。リンクしておこう。

『おくりびと』

2009年02月24日 | 映画
先月『おくりびと』を観に行った時は、観客は私としうさんの二人だけ。
私たちだけのために、暖房を入れ映写機を回してもらうなんて申し訳ない
(おまけにシニア料金で格安!)と思いつつ
あたりはばからず、思い切り泣くことができたのでした。

滝田洋二郎監督は『熱帯楽園倶楽部』を観て以来、なにげに注目していました。
風間杜夫のタイ人化けっぷりが見事なこの映画は、
ことあるごとに語り草にするほど、私もしうさんも大好きな作品。
滝田監督のプロフィールの中では小さな扱いなんだけどね、この映画。
『僕らはみんな生きている』と合わせて、東南アジアシリーズ、
もっと作って欲しかったんだけど、あれは脚本の一色さんの仕事だったのかな。

その後、新選組にハマっていた頃『壬生義士伝』を観て
クレジットで滝田監督と知り、ちょっと意外に思ったものの
世の中のはじっこあたりを描く味のある作品を作る人だなあ、
ツボも心得てるし、わかりやすいし、と印象に残ったのでした。
大作、話題作をボンボン出していたわけではなかったと思うんだけど
こういう監督の映画がアカデミー賞を獲るんだねえ。



『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 』

2008年08月02日 | 映画
子どもが見たいと借りてきたDVD。ウッチーに似ているイッチーが出ているというので、つい見始めた。登場人物は高校生が4人、それに関わる大人は担任教師と寮母さんだけ。子ども向けの映画だなあ、と思ったけど、意外とおもしろかった。構成がしっかりしているので、見るに耐える作品になったとも言える。
テーマはひと言で言えば「喪失感の克服」。だらだらの日常と、隣り合わせの死が、シュールな展開、コミカルタッチで描かれる。
バイク事故で亡くなった親友と一緒に死の淵をのぞきこんだ陽介は、やはり死の淵に立つ絵里の見ているものが見えてしまう。絵里の中でチェーンソー男が増殖するように、陽介の中でも亡くなった友がどんどんヒーローになっていく。ふたりの「ネガティブ」がエッジに至った時、ハッピーチェンジする、みたいな話か?
一回見ただけでは気づかないような寓意が含まれていそうな感じがする。
ラストに示唆するようにチェーンソー男はまた現れるかもしれないけど、それはまた別の物語になるんだろう。
イッチーのへたれ芝居はわりと好きだ。浅利陽介のみっちり等身大の演技が全体をひきしめてとてもよかった。


『夕凪の街 桜の国』を観た

2008年05月28日 | 映画
広島原爆を扱った漫画として話題になった原作を映画化したもの。
私はこの漫画にものすごく思い入れがあった。(ココココ参照)
なので、映画化されると聞いたとき、きっと観たらがっかりするだろうなあ、と思った。
監督は駄作『出口のない海』を撮った佐々部清だし、
主演のひとり田中麗奈のきつい顔は原作のほんわかした絵柄とイメージが違うし、
漫画の中にいくつも隠されたメタファーは表現し切れないだろうし。
だから、上映からずいぶん時間がたって、DVDレンタルが安くなるまで、観る気がしなかった。
でも、観てみたら、よかった。
ちょっと違った解釈で、漫画ではわかりにくかった場面を印象深く表現していて、なるほど、と思った。
広島弁や水戸弁も効果的だった。こういうものこそ、文字で見るのと実際に声で聞くのとでは違うものだ。
漫画だから表現できるものもあれば、映画だから響くものもあるのだな。
旭くんが京ちゃんにプロポーズする場面、原作とはちょっと違っていたけど、
でも、このエピソードを私は大好きなんだよなあ、と再確認した。
映画を観たあとも、あとからあとから思いが込み上げてきて困った。


「ファーストフード・ネイション」

2008年03月15日 | 映画
 
 「ファーストフード・ネイション」という映画を観ました。
 ルポルタージュ「ファストフードが世界を食いつくす」(草思社刊)を元に
 映画化された ファーストフード業界の実態を暴く物語です。

 「食の安全性」のみならず「格差社会」「環境問題」などへの
 問題提起になっています。

 映画では、ハンバーガーチェーン店の本社幹部、
 牛の生産現場、精肉工場と、そこで働くメキシコからの密入国者、
 店舗で働く学生、それぞれに焦点をあてて問題をあぶりだしています。

 中でも精肉工場の労働環境は悲惨です。
 命がけで国境を越えて仕事を求めてやってきた密入国者たちの
 弱みにつけいるような劣悪な境遇。
 1時間に60頭分の処理をするというライン稼動の早さのため
 従業員の作業が追いつかない。
 動物の血や糞便が肉に混入することなど日常茶飯事。
 ケガも多く、それに対する補償もない。
 
 あまりのひどさに、どこまでフィクションなの?現実なの?と
 逆に疑いたくなるほど。

 牛が牛肉になっていく過程はあまりに残酷で機械的で
 命をいただくことの神聖さが全然感じられなくて
 ただ、重さだけがずっしりと石を飲み込んだように残る。

 何も変わらず、救いのない映画の結末に
 巨大産業に押しつぶされる無力を感じつつ
 やはりこれも、知らなければならない事実、
 伝えなければならない現実、だと思う。



『六ヶ所村ラプソディー』映画試写会に行ってきました

2007年12月10日 | 映画
1月12日に飯田で上映予定の映画『六ヶ所村ラプソディー』の試写会を観に行った。

この映画の舞台になる青森県六ヶ所村には日本各地の原発から出る放射性廃棄物を処理するための再処理工場が建設されている。
今現在はウラン試験というテスト段階にあるが、2007年には本格的に稼働する予定があるという。
映画は、再処理工場を取り巻く人々の暮らしを、反対派賛成派同じように取材した2年間の記録だ。
公式サイトはこちら

タイヤを冬タイヤに付け替えていたら出発の時間に遅れてしまい、会場に着いたときにはもう映画は始まっていて、漁師のおじさんが海域調査に反対抗議している場面からだった。
漁業を生業として海から糧を得ている漁民、核燃の中で働く労働者、核燃との共存共栄に今後を賭ける街の業者、土と共に生きる農業者・・・
それぞれの立場、生き様と、核燃との関わりを淡々と描く。
核燃との関係を、ある農夫がこんなふうに語っていた。
「ここに土地がある、そこに家を建て、家庭を築いて幸せに暮らそうとしているその敷地内に地雷があるのと同じ。もしかしたら、地雷を踏まずにずっと幸せに暮らすことができるかもしれない。でも、もしかしたら地雷を踏んでしまうかもしれない。いつも地雷があることを頭の片隅、心の片隅にずっと思いながら暮らさなくちゃいけない・・・」
イギリス・セラフィールド再処理工場反対グループの女性は「被害が出なければ気づかない」と語る。
この映画には病人は出てこないし人も死なない。何も起こっていない。
稲田が広がり、海は波高く、チューリップは風に揺れる。
でも息が詰まる。重いものを飲み込んでしまったような息苦しさ。
それは、核燃の建設を許してしまった自分のあり方を照らし返されるからだ。
「中立という立場はない。何も言わず何もしないことは、賛成しているのと同じ」
何も知らない、知ろうとしないことも同じだ、と思う。
まず、知らなければいけない。そのためにこの映画がある。


この映画の上映会はてくてくスタッフのたろうくんやその仲間たちが熱心にすすめている。
少し前なら、私たちが主催していたような企画だが、もうどんどん後進に道を譲っている。いろんな人が関わったほうがいいし、経験になるし勉強になるはず。
まあ、種はまいたよね。手伝えることは手伝いつつ、彼らの動きを見守っていきたいと思う。

ということで、宣伝。

『六ヶ所村ラプソディー 上映会』
1月12日(土) 長野県飯田市松尾公民館にて
開演 1回目  午後2時~
    2回目  午後6時30分~
前売り  1000円
当日   1200円
高校生以下 500円
託児あり 300円(1名につき)
連絡は てくてく 宮崎まで


「ピンポン」ブーム再来

2007年08月28日 | 映画
今までに何十回も原作の漫画を読んで
DVDも何十回も繰り返し観ている「ピンポン」
この作品のためにどんだけ時間を費やしていることか。
もうすでに知り尽くしているはずなのに
昨夜、久しぶりに観て、それも後半を観ただけなのに
やっぱり泣かされた。
名作だわ、「ピンポン」。
今も頭の中にSUPER CARの音楽がぐるぐるまわっている。
それもまた、けっこうイイ感じ。