てくてく日々是雑感

こんにちは。てくてくねっとの たま です。
日々のあれこれをつづります。

『あんにょん・サヨナラ』

2006年04月23日 | 映画
靖国神社をテーマに、日本と韓国の市民団体が共同制作したドキュメンタリー映画
『あんにょん・サヨナラ』を観てきた。
戦争を知らない若い世代が日韓共同で映画作りに取り組んだ、と聞いて
ぜひ観てみたいと思ったのだ。

主人公は、韓国人の李熙子(イ・ヒジャ)さん。
李さんの父親は、日本統治時代の韓国で日本軍に徴用されて中国で戦死。
しかも、何も知らされることなく、靖国神社に祀られていた。
韓国にある李さんの父親の墓には、名前が刻まれていない。
「父の名前を返してほしい」
李さんは靖国神社の合祀取り下げ裁判を起こし、
映画は、その活動を支える神戸在住の日本人、古川雅基さんの視点からも描かれる。

李さんの戦後60年の闘いの中から
いまだ戦争が終わっていないことが随所に感じられる。
日本人の遺族には手厚く待遇された、生死確認、遺骨返還、損害賠償などの戦後補償が、
韓国人には不十分だ。
戦時中は日本国籍として戦争に駆り出されたというのに。

韓国の人たちが何度も日本人への「恨(ハン)」という言葉を口にする。
その言葉のもつ意味は鋭く突き刺さる。

李さんは父の60年目の命日に、戦死した中国を訪ねる。
父が亡くなった病院の跡地で
それまで気丈な姿を見せていた李さんは、なにかがはじけたように号泣する。

靖国に反対する立場だけでなく、右翼団体や靖国参拝を支持する人々の
インタビューなども挿入され
それをどのように受け取るかは、観客にゆだねられている。

靖国神社は何が問題なのか。
小泉首相の靖国参拝に、なぜ韓国や中国の人たちは反対するのか。
ニュースを見て、ふと湧き上がってくる素朴な疑問。
そういう疑問を持つ人にとって、この映画はわかりやすい参考書だ。

韓流ブームの中では見えない、韓国と日本の関係がそこに見えてくる。
若い人たちにぜひ見てほしい映画だと思う。


修学旅行

2006年04月11日 | おでかけ

満開の桜に寒々と雨が降りそぼっています。
今ごろ、奈良も雨だろうなあ。
上の子が修学旅行で奈良・京都に行っているのだ。

私も中学、高校とも、修学旅行は奈良・京都だった。
中学のときはずっと全体行動だったので、あまり思い出もない。
なぜか、他校の生徒と目を合わすな、と注意された記憶がある。

高校のときは班ごとの自由行動で
私の班のメンバーはおとなしい人ばかりだったので
行動計画はほとんど私ひとりの趣味で決めてしまい
当然、行きたいところばかりに行けて、私は大層楽しかった。
行きたいところというのが、
その時なぜか浄瑠璃傾城阿波の鳴門にはまっていて
そのゆかりの場所だとか
「竜馬がゆく」を読んだばかりだったので
護国神社に坂本龍馬の墓参りに行ったりとか
きっとほかのメンバーにはおもしろくも何ともなかっただろうに
よくついてきてくれたなあ、と思う。
この場を借りてお礼を言いたい。ありがとう~。
この修学旅行の班行動で、自分に合った地図を携えて
街を歩くことの楽しさを学んだ気がする。

あと、たまたま九州の学校と同じ旅館になり
なぜか広間で交流会が始まり、
それぞれの学校から歌を披露したのだけど
その時、九州の学校のみなさんが歌った歌がこんな歌だ。

でんでらりゅうが でてくるばってん
でんでらりゅうが でーてごんげん
ごんげらでんげん こられらでんげん
こーん こん

まったく意味がわからないし、これで合っているのか?わからないが
今の今まで覚えているくらいだから、
相当インパクトがあったのである。



豊田勇造ライヴ in 飯田

2006年04月07日 | 近辺

今年も勇造さんの熱い!ライブがやってきますよ~!
歌もいいけど、ギターテクニックが物凄い。
ぜひ、お誘いあわせの上お出かけください~~。


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豊田勇造ライヴ

4月19日(水) PM7:30~

ライブハウス「ふぉの」 (飯田市中央通 0265-52-6459)

チケット 前売  3,000円
     当日  3,500円


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豊田勇造プロフィール

豊田勇造は、関西フォーク創世記から一貫してメッセージソングを歌い続ける
数少ないフォークシンガーのひとり。

関西弁のイントネーションを活かした歌づくりと、
高度なギターテクニックによって独自のスタイルを確立。
日本、インド、ジャマイカ、ニューヨーク、パキスタン、タイ、
旅と出会いが歌を生む。

1949年京都市中京区壬生で生まれる。
兄の影響で小学校5年生よりギターを手にし、ウエスタンバンドで産湯を使う。

高校2年で「ヒロシマ」を自作し、フォークコンテストに入賞。
同志社大学に入学後、「ベトナムに平和を!市民連合」などの
平和運動に関わるかたわら、本格的に音楽活動を始める。

1974年レコードレビュー。
以来、日本各地で演奏するだけでなく、71年復帰前の沖縄を振り出しに
アメリカ、メキシコ、インド、パキスタンなどを旅し、
さまざまな出会いを重ね、独特の音楽世界を作り上げる。

1984年、タイのバンド、カラワンと出会い、アジア世界に踏み込む。
以来、タイを中心としたアジアも活動の場とする。

1993年 「マンゴー シャワー ラブレター」リリース。
米についての論文が毎日農業記録賞優秀賞を受賞。

2002年 6月には、音楽生活30周年記念コンサートを京都の拾得で3夜連続で行う。

2006年 4月19日 飯田でライヴ。56歳の勇造に会いに行こう!



豊田勇造CDアルバム
豊田勇造Official Web Site

2005年飯田ライブ

春休みも終わり

2006年04月04日 | 近辺

下の子が小学校を卒業して、長かった小学校とのお付き合いも
これでおしまい。
上の子から8年、小学校との付き合いだった。

きょうだいの年が離れている家庭などは
通算12年とか15年とか小学校とお付き合いするというし
8年なんて序の口かもしれないけど
それと比べると、中学校の3年間があっという間で
こういう時間感覚から急速に加齢を感じたりしてしまうのだ。

晴れて卒業で、なんだかとても気分が軽くなって
この春休みは久しぶりにはしゃいだ。

沖縄にも行ったし
夜更かしして、朝寝坊して、本を読んだり映画を見たり
こんなにだらだらと好きなことして過ごす時間はほんとに久しぶり。

8年間、そうは見えなくてもそれなりに、がんばってきたんだもんね。
母にもごほうび。

さて、明日は入学式。
また「皿まわし」の日々が始まる。
今年はPTA役員でおっきなイベントを抱えているので
テンションとモチベーションを維持していかなくちゃいけないのが
大変だけど刺激的で楽しみだ。


「パッチギ!」

2006年04月02日 | 映画
『パッチギ!』

物語は、--1968年
京都の高校生と、朝鮮学校の学生たちとの、恋とケンカの日々。

なんだけど、これ、
新選組の時代から約100年後の京都、なんだよね。。

木刀をかついで街を闊歩する青年たち
路地でメンタ切ってにらみ合う集団
この国は世界はどうなるんだと憂える者たち
鴨川の河原での大決闘

血を煮えたぎらせて闘う若者たちが
まるで幕末の浪士たちのように見えてしまうのだ。

60年代という時代背景もある。
日本と近隣諸国が荒れていて、若者の心が大きく動いた時代。
世界が変わっていく予感。体制への反発。
エネルギーがあふれてとまらない。
そんなところが、妙に幕末に似ている。
竜馬のように登場するフォークシンガーもいたしね。
19歳の豊田勇造はあんなふうだったのかも。

そんな風雲の中、
近くにいるのに遠い存在である在日朝鮮人との関わりが描かれる。
朝鮮との関わりを描くことの難しさを、この映画でもやはり痛感した。

まあ、答えなどすぐに出るものではないし。
知らなかったことを素直に認め、自分から歩み寄る。
理解されるより理解することを、とまとめておこう。

暴力シーンが多すぎて、
残念ながら、子どもと一緒に観ることができない映画だった。