静岡県西部地域(遠州)には、「おすんばあ」という方言があったらしい。私は知らなかったが、家内はよく耳にしたという。常にそう呼ばれていたと云う。
「おすんばあ」とは、澄ました女の子の謂で、「お澄婆」とでも書くのだろうか?「お転婆」の対語としての「おすんばあ」・・・私の思いつきだが、初めて聴く人には納得してもらえそうだ。
恥ずかしがり屋、引っ込み思案、要するに内向的な女の子のことを指す言葉であるようだ。家内は「おすんばあ」そのものだったらしく、あまり嬉しい言葉ではなかったらしい。
前に当ブログ【「おきゃん」すぎる花 - 道々の枝折】で、幼い頃はお転婆が苦手(と言うより嫌い)だったことを書いたが、今この語を知ってみると、もっぱら「おすんばあ」に惹かれていたことが多かったように思う。日本の男性は一般に、「お転婆」より「お澄婆」の方を好くようだ。そういう文化だから仕方がない。
その「元おすんばあ」が、年を経るにしたがって亭主に荒く手厳しくなってきた。子や孫には優しい母・祖母で通っているのだが・・・昔の「おすんばあ」は夢か幻か?
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