旅の終わり

笠岡行きのフェリー待合所

ついに、この日が来てしまいました。4月29日にベイサイドマリーナを出発して12日間の旅が終わりました。本当なら松山まで行ってお世話になった原さんに会ってから帰るつもりでしたが、天候が悪くJohnのデシジョンはステイだったため、後ろ髪を引かれる思いでJohnにお別れし、白石島からフェリーに乗って帰って来ました。旅立つ前、佐世保に着いてブルースとちーちゃんに舫いを取ってもらい、みんなで乾杯するところを何度も思い浮かべたりしたけど、私の冒険航海は残念ながら白石島でピリオドです。


高速フェリーのデッキから瀬戸内海にお別れです。ハーッ。

Johnはガイド役に佐世保在住のクルーを雇い、エイミーのだんな様のオージーセーラー、ポールとともに今朝早く松山へ向かいました。先ほど無事に松山に着いたと連絡がありました。松山から先はガイドクルーと2人だけで佐世保を目指します。順調に行けば3日~4日ほどで着くと思いますが、順調に行かないのが常なので…。とにかく無事佐世保に着いたという連絡を待つしかありません。

大変なこと、楽しいことに色々遭遇しながら12日もかけてここまで冒険旅行をして来たのに、帰るのはフェリーに乗って新幹線に乗ってぴゅーっとたったの4時間です。ヨットはとてもゆっくり進み、とてもゆっくり旅をするので、日常生活の時間軸とは異次元のものですね。わたしのあこがれ家族であるところのスペインのafricaさんも彼女の船旅レポートの中で同じようなことを書かれていました。と言っても彼らのクルージングは、瀬戸内海までチョロチョロ走っただけで大騒ぎしている私の航海とは比べ物にならないくらいすばらしいものですけど(笑)

今日からはまた、電化製品に囲まれて便利で快適で清潔で、水もジャージャー使えて深夜までテレビ見て、暖かくて乾いて揺れない広いベッドで暮らす生活と引き換えに、ぎゅーぎゅーの満員電車に揺られてバタバタと仕事や雑用に追われ目まぐるしく生きてゆかなければなりません…。これが本当に私たちが望んでいる生活なのか、人生考え直したくなります。

ま、しばらくは、眉間にシワ寄ってるかもしれません。会ったときしかめっ面してたら注意してください!シワ増えるのでーっ。
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テ、テレビ出演?

 
Moooo!Barでマルガリータなど飲み、みんなでシアワセオーラをびろびろ出していた所、カメラとマイクを持った若者がやってきました。笠岡放送というローカルケーブルテレビ局から来たそうです。エイミーはその中の「Go!Go!チューズデイ」という番組にかつてレギュラー出演していたそうで、久しぶりに彼女を訪ねて来たようです。
で、私たちがJohnの「ヨットごと佐世保へお引越しツアー隊」として11日かけて横須賀からやって来たことを知ると、取材させてくれと言うのです。(オランドは頼まれる前から喋ってましたが…)アハハ~。はずかしいけどカメラの前でベラベラ喋ってしまいました。放送を自分で見ることは決してないのでみんなかなりの無敵モード(笑)


取材を終えて全員集合写真

その後は夕日を眺めながらビーチバーベキューをし、みんな子供のようにはしゃいで、楽しい白石島の夜は更けて行くのでした。


すっかり「へんてこブラザーズ」になった二人

こんな時間をすごして、社会復帰がどんどん難しくなっていきます。一体どうすればいいのでしょうか。はぅー。
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白石島のこと

真夏のような天気です。みんなで裸足になってビーチへ
 
1350白石新港入港。エイミーが港で手を振って待っていてくれました。船を舫ったらすぐに、軽トラックの荷台に箱乗り?させてもらいエイミーの「Moooo!Bar」があるビーチへ。白石島はとてつもなくいい所でビックリしました。ゆった~りした時間が流れています。


エイミーのMoooo!Bar

白石島在住、ジャパンタイムズのコラムニストでもあるエイミー

10年ほど前、ひょんなことから友人と奄美諸島のカケロマ島というところへ旅行へ行ったことがあります。着いたところは簡素なビーチコテージと真っっっ白な砂浜だけ。夜はフクロウの鳴く静かな入り江で落っこちてきそうな天の川を寝転んで見ました。日本にもこんな所があったんだ!と感激し、それから年に2~3回は足を運んだりして、島の人とはまるで親戚のような付き合いをするようになりました。
白石島は、あの時と同じ感じ。来て良かったです。そして、今後瀬戸内海をクルージングするときはデイラン30マイル位にして、朝早く出て昼過ぎに島へ着いてのーんびりする旅にしたいです。絶対に、そうします~!
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360度、島だらけ

 
備讃瀬戸は本船が多くてビジーでしたが、瀬戸大橋を抜けてしばらくしたら、のーんびりした海になりました。これが、私が頭の中に描いていた瀬戸内海って感じ。360度パノラマで、ひょっこりひょうたん島みたいのが、ぽこぽこあります。


白石島が見えてきました


きれいなビーチもあります。ワクワク。

風無く快晴になり、真夏のようです。Tシャツになって、コロナビールでクーーーッ!
もう東京には帰りたくないよ~!!
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瀬戸大橋くぐって、白石島へ

同行するSeaFox号も小豆島をあとにします

0700小豆島土庄東港を出港し、白石島へ向かっています。白石島は広島から四国に向かって並ぶ6つの島、笠岡諸島のうちのひとつ(だどさん合ってる?)で、ジョンの友達のセイラーでジャーナリストでもあるエイミーが住んでいます。時間は押し迫っているけど、どうしても行かなくては行けない島のような気がして行くことにしました!


瀬戸大橋近づいてきました。

ここ備讃瀬戸は交通量がとっても多いです。狭い水路を本船がすぐ近くギリギリをかすめていくので冷や汗です。普段、相模湾のひろ~い所で乗っていてこういう事に慣れていない私たちはなんとも落ち着かなくてオロオロしっぱなしでした。ここでオロオロしていたら来島なんて絶対越えられませんねぇ。


おお~くぐるぞ瀬戸大橋!でも明石大橋ほどのカンドーではありませんでした(笑)


長~くてフレームに半分もおさまりません…

今日も天気は上々!夕方には白石島に到着予定です。
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小豆島入港

淡路島を越えてすぐに見えてきたのは家島諸島

1911小豆島の土庄東港へ無事入港しました。ポンツーンは空いていませんでしたが、今は使用していない連絡船の岸壁にもやいました。
初めての瀬戸内海はとても穏やかで本当に湖のようでした。ただ、島に近づくにつれフェリーや小型の貨物船などの往来が激しいのでずんずん走れる大海原と違ってよくワッチが必要です。


お昼はビーフステーキサンド

ここは日本だけど、ずっとアメリカ人と自炊生活なので、ここんとこなんだか海外にいるような食生活です。で、ここではオランドが突然「ラーメン食べたい」というので、目と鼻の先にあるラーメン屋さんに入って夕食となりました。地のおいしいものを…という皆さんの期待を裏切ってごめんなさい。でも3時間の睡眠で15時間の航海はさすがにみんな疲れ果てていて、探検する気力がありませんでした。今度来るときは、ゆっくり滞在したいものです。

あとは、M兄貴から紹介してもらった小豆島在住のシーカヤッカー・Naomiさんと娘さんがフネを訪ねて来てくれました!キャビンの中で記念撮影をパチリ。出発前から泊地などの情報を頂きたいへん感謝です。


会えてよかったです~!


明日は、備讃瀬戸を通り瀬戸大橋を抜けて白石島まで40マイルのショートトリップです。
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明石大橋くぐった!

朝もやの友が島付近です

0300起床、0415和歌山マリーナシティーを出港。朝もやの友ヶ島水道を抜けて、1025ついに明石大橋をくぐって瀬戸内海へ。イェイ!




今、姫路沖です。前方にきれいな家島が見えてきました。瀬戸内海は本当にピースフルです。雲が多いけど気温も高くだんだん青空がひろがってきました。小豆島の土庄向けてゴキゲンにまっしぐらです。

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瀬戸内海へ向けて

フネはピカピカに洗い流し瀬戸内海へ向けて準備万端です

午後になっても風はおさまりません。今日は時間がたっぷりあったので、朝から色々なことをしました。雨の中、大掃除!デッキやドジャーはすべて真水できれいに洗い流し、キッチンもトイレも冷蔵庫も床も窓も全部拭いてピカピカにし、水タンクも燃料も満タン、充電もバッチリ、食料の買い足しも済んで、あとはコインランドリーで洗濯を済ませれば瀬戸内海へ向けてReady to goです。

それでもまだ時間があったので、キャビンの中でスープとガーリックトーストのランチをとりながら、DVD「Captain Ron」を鑑賞。シカゴの平凡な家族がひょんなことからヨットでカリブ海を冒険航海するコメディーなのですが、これがまた今の自分たちを見ているようで爆笑!

たぶん明日は未明に起きて、薄暗いうちに出航します。みなさんは、明日から会社ですよ!会社!
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ひどい嵐

 
今、雨風ともに強く嵐です。
昨日は風の音と揺れでよく眠れませんでした。どう考えても出ていけるコンディションではないので、ここ和歌山で低気圧をやり過ごすほかありません。
ステアリングワイヤーはなんとか応急処置が完了しました。ただ、どのくらいもつのかどうか…。色々考えて、鳴戸は通らずに明石海峡を越えることになるかもしれません。

世間では連休最後の日ですねぇ…。私はこのあとも追加のお休みをもらっていますが、浮世離れした生活もそろそろ終わりに近づいていると思うとサビシ~!私の会社ってどうやって行くんだっけ???誰か教えてください~!
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和歌山ステイです・・・

今日は和歌山ステイになりました。ぐっと我慢です…。

マリーナシティーのサービスに修理をお願いしているのですが、どうしてもワイヤー両端のパーツが手配できないとのこと。仕方が無いのでテンポラリーに溶接で作ってもらい、大丈夫そうなら、先に進みたいと考えています。そしてその先、松山でなんとか直せたらと思っています。

ただ、今こちらに向かって低気圧が接近していて今晩から明日は荒れ模様のようです。こればっかりはどうしようもない事なので、ケッコウ開き直っています(^_^)

今晩は黒潮温泉へGo!です。
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3日遅れで和歌山到着

2度目の夕日は静かな海に沈みました

2310やっとやっとやっと和歌山マリーナシティーに到着!ここまで長かった~。マリーナシティーには、5年前テーザーの全日本で来たことがありますが、まさか海から再訪することになるとは思いませんでした。朝6時に串本を出て今日もたくさん走りました。

ドリームオデッセイ号のマストは17mちょっと、橋の高さが潮と波を考えて19mと思ってくれとは保安庁の談だったのですが、ぎりぎりでどうしても気持ち悪いと言うことで(この期に及んでトラブルはたくさんなので)、遠回りして大島の外側を回りました。


本州最南端、潮岬灯台が見えてきました

潮岬に近づくにつれ潮もうねりも強烈になってきて、その上みんな岸ギリギリを狙うので本船も漁船もプレジャーボートも入り乱れてまるで混戦の下マーク回航のよう!フルスロットルで対地1ノットくらいでしたがなんとか通過。その後は嘘みたいに静かになりました。

だめもとでマリーナシティーに再度問合せると、どうやら入れる様子。今日は途中の田辺あたりに入ろうかと思っていましたが、急遽和歌山までプッシュしよう!ということになりました。

快晴、フラット、南西の軽風の中、デッキスピーカーから流れる心地良い音楽聴きながら静かな海を滑るように走ります。これよ、これ、待ってました!これぞクルージング~!
夕日を見送って2度目のナイトに突入しましたが、寒い中ひたすら耐えた3日前の熊野灘と違って、今日は月明かりの中、熱いコーヒーを飲みながらの静かなナイトセーリングでした。

明日朝一でワイヤーの交換ができるといいのですが。
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Cruising is PATIENCE

朝陽の中、串本を出航

海の上からです。これから潮岬を越えるところです。
快晴ですが、潮があたっていてうねりも大きくなってきました。
修理を早く済ませたいので何としても今日、和歌山マリーナシティーに入れたいのですが、何と予約一杯で入れないというのです。あと5日しかないのでこのままでは旅は和歌山で終わってしまいます。なんともフラストレーションが溜まります。

そしたら、長年長距離航海をしてきたJackが言いました。「Cruising is PATIENCE」 クルージングは我慢。うー。本当にそのとおりです…。時間に追われて忙しく生きてる都会モンはダメですね。

29日に出発してから一週間が経ちました。フネの上でも小さな社会ができて、家族のように役割分担しながら生活してます。シリアスな場面と悪ふざけして笑っていい場面も暗黙の了解でルールのようになりました。

佐世保行きは殆ど不可能になりましたが瀬戸内海までは何とかたどり着きたいです…なんて、またそういうこと言ってしまう私はやっぱりダメダメじゃーん!
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勝浦通過して串本到着!

 

前途多難だけど、みんな元気!

フラットで風も良く順調に進んだので、勝浦は通過して串本まで来ました。「えまちゃん」(前記事参照)はバックが重くて大変だけど、それ以外は特に問題なく働いてくれました。出入港の時だけ使用してあとはオーパイ君で来ました。天気もよく気持ちのよいセーリングでした。


お昼はジョン考案、オランド作「スパイシースパムおにぎり」

和歌山マリーナシティーのサービスでワイヤーの交換ができそうです。一安心!していたら串本に到着後、今度はトイレの電動ポンプが壊れました!で、今ジョンとビールで修理中です~。旅はもしかしてもしかして松山までかなーという感じになってきましたが、全て楽しいおもひでになるでしょう!すでに、4人はサイコーのチームになってます!イヒヒ!
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今から出港

エマージェンシーラダーの「えまちゃん」頼りにしてるよぉぉお

40マイル先の勝浦まで、エマージェンシーラダーとオートパイロットとあとはセイリングで行きます。ドリームオデッセイの5人目のクルー、オーパイ君はジャイロが付いているので大きなうねりの中でも全然蛇行しないし、燃費もよく、とても優秀です。…たぶん一番働き者のクルーです…。ははは。


切れたステアリングワイヤーです。

この先どうなるかわかりませんが、旅を楽しむことにします~。
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旅にトラブルはつきもの?

キャビンに倒れこんで3時間ほどした朝7時ごろ、Jackから連絡がありました。昨日御前崎を出てからはぐれてしまい無線も通じないし、電話は圏外だしちょっと心配していましたが、かつてサンフランシスコから太平洋を渡って日本へやってきたこともあるold saltなので、大丈夫だろうとは思っていました。
話を聞くと、機帆走中にタックした際ペラにジブシートを絡めてしまい、あの大嵐の中をセーリングで朝までしのいで、今尾鷲の湾口にいるとのこと。急いで着替えて曳航に向かいました。


トラブルは色々続くもので、港に帰る途中、今度はドリームオデッセイのステアリングワイヤーが切れてしまいました。オートパイロットは効きますがマニュアルでは操縦不能です~。はーっ。方々に電話したり手を尽くしましたが、休日ということもあり何も進捗なし。
一方、Jackの方はビール先生がダイビングサービスでウェットとタンクとギアを借りてきて潜ってなんとか巻きついたロープを取ることができました。

もう一つ。出航の日からOrlandoの左の親指の小さなキズが化膿してきました。今朝までにどんどん悪くなり、ついに指がパンパンに腫れ上がってしまいました。感染症だと怖いので、当番医を調べてタクシーで病院へ。外国人なので保健証がないこと、ヨットで旅しているのでチョット不潔になってしまうこと、などを話しましたが、ほんの少しの切開でうまく処置してくれて、消毒薬と3日分の抗生物質を処方してくれました。そして、お金はいいというのです。その代わり、日本のために働いてね、と。とても親切にしていただきました。Orlandoも帰ったらお礼を改めてするとのこと。


尾鷲はとてもよいところです。景色もきれいだし、静かだし、地元の人もみんな親切です。旅先でこのようなことがあると本当にうれしいですね。色々トラブルがあり意気消沈ですが(佐世保行きも怪しいかも…)良いこともあったということで。

ステアリングが壊れているので、出入港をJackに手伝ってもらい、とりあえず勝浦です。直らないと鳴門は越えられないし。ワイヤーをオーダーしておいて、和歌山で直せればと思っています。

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