初島ダブルハンドの長い週末

うぅぅうぅぅ。中止だったですよ。みんな、やりきれない気持ち。

かな~り気合入っていた初島ダブルハンは残念ながらノーレースでした

金曜日。休みをとって午前中に家のことを片付けて、昼からマリーナへ。
葉山へ到着すると、案の定南西の風が吹き荒れていて、海はぐちゃぐちゃで白うさぎ7520万匹が乱舞。しぇー。想像どおりの状況。これは下架が厳しそうです。

給油したかったけど、うねりもかなり入ってきていて狭いマリーナの中であれこれ取り回しが厳しそうなので、下架後一気にポンツーンにつけて舫い、スプリング等きちんととって落ち着いてからポリタンで入れることにします。
Hさん、itりんに手伝ってもらい、ポンツーンではマリーナのスタッフも総出で捕まえてくれて下架完了。これは女二人じゃかなり厳しかったです。またまた色々な人の手を借りてなんとかなりました。本当にありがたいことです。

いらないものを下ろし、安全備品を最終確認。ジャックライン、ライフスリング、浮環、ヒービングラインをセットし、No.3とNo.4のバテンを入れ、全てのスピンをヤーンしてリパック。テルテールにセイルコートをかけ、メインをセットし、艤装も完了。必要なものは全て手の届くところに配置。とにかく手が4本しかないので、爆走スピンランになったりしたらまったく手が離せなくなるので。

夕方になって風が落ち着いてきました。やるべき事は全てやって、ソワソワしていた心もようやく落ち着いてきました。Mッキーと翌日のコンディションを予想して、作戦会議しながらごはん食べ、10時には就寝。

翌日、朝4:00過ぎにサワヤカなお目覚め。一週間一喜一憂し続けた風予報を最後にチェックします。前日の強風はおさまって、そこそこの順風予報。ホッ。マリーナへ到着すると結構イイ風が吹いています。キュン!と縮こまった心臓で、5:55ドックアウト。

で、出ようとしたところ、フェ号のN本さんが何やら大声で言っています。今電話があり、本部艇にNH旗が揚がっているとの情報!
え?NH?ノーレース?ハーバーバック???わたしもMッキーも状況を飲み込むことができません。もし何かの間違いだったりすると、スタート間に合わなくなるし、とにかく人づてではなく、自分で確かめようということでそのまま出て行くことに。

葉山沖で南西maxで16~18ktくらい。No.3をオンデッキしてきて正解でした。強烈なうねりと波で、バンバン叩かれます。でもノーレースなんてウソでしょう。何か重大な事故でも起こったのか?!などと思っていたら、前からZMYCのボートがやってきて、本当にノーレースを伝えられました。ううぅううぅぅぅ。
2マイル先のスタート海面はスポット的に30ktの風が吹き荒れていたとのこと。なんてこと~。一週間のソワソワと、レースに向かうこの高揚感を一体どうしたらいいんでしょう~。暫く茫然としてしまいます。

これから二人でプチ冒険レースに行こうとしてたのに、朝6:00にヒマになってしまいました。風はすっかり落ちて、さわやかな南の軽風と抜けるような青空が何とも切ないです。やりきれない思いを胸に、みんなで江の島へピクニッククルーズに出かけます。

江の島でもはじけたあと、場所を変えながらはじけ続け、最後は駅前で逗子な方々とも合流。レースやるべきだったのかどうだったのか、結局同じ話題で15時間飲み続ける羽目になりました。でも、まぁ、みんなそれだけ思い入れのあるレースだということです。


ヤケ酒?

うぉー、やっぱりスタートしたかったー!
実際にスタートエリアに全艇が集まって、
その30ktオーバーの風の中ダブルハンドでレースできるか否か、
自分で確かめて判断したかったー!
ギャー!

あー、すっきり。でも言うは易し・・・ですね。承知してますごめんなさい。
自己責任なんて、言うのは簡単だけど、実際事故が起きてしまったら当然それだけでは済まなくなるし、そもそも事故なんて絶対に起こるべきではないに決まってます。色々な意見の人がいる中で、その最終判断をするのもやっぱり人。中止の決定は仕方のない事で、その英断は尊重しなくてはいけません。

いつもみたいな満ち足りた充実感はないけれど、翌日はパーティーに参加しました。
そして、レース談義にもちっとも花なんて咲かないけど、この日のために準備してくれた多くの運営の方々や参加者の皆さんと、残念な気持ちを共有したくてやって来ました。そして、自分なりに何とか気持ちに折り合いをつけました。


パーチーにて。カラオケじゃないですから。スピーチですから。
photo by キワムの写真館


出る人だけが味わうワクワク感、ソワソワ感、誇らしい気持ち。そして今回味わった悔しくて恨めしい気持ち。そういうのみんなひっくるめて、全て、初島ダブルハンドの魅力です。今は、さわやかな気持ち。
来年のパーティーでは、また、無事レースを終えた後の、陽に灼けた満ち足りた笑顔でみんなに会いたいです~。

ZMYCの皆様、どうもありがとうございました。
 
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いよいよ初島ダブルハンド

マストトップからの眺めです。涼しい~。

今年もまた初島ダブルハンドの季節がやってきました。
逗子沖をスタートして、2人で初島を廻って帰ってくる46マイルの相模湾名物プチ冒険レースです。今年も相変わらずの盛況で、20ft台の小型艇から40ft超まで、81艇がエントリー。

色々悩んだ末、わたしは今年もMッキーとジョッシーコンビでエントリーしました。自身8回目、ジョッシーコンビでは4回目のチャレンジです。
なんで悩んだかって…、去年までは28ftだったのです。ぼってりした船型、小さいセイル。鈍足だけど操船しやすく、ジョシ二人のチャレンジには丁度良かったのです。

でも今年はちょっと(だいぶ)様子が違います。サイズの割にセイルエリアも大きく、長いポールにマストヘッドスピン。今まで 「えいや!」 で何とかなっていた事も、今年はジョシ2人で扱うには大変な事がイッパイです。クラスは2つジャンプアップして、激戦区のDクラス。顔ぶれも、百戦錬磨の精鋭の皆さんです。
もー、目が白黒してしまいます。

でもやりますよ~!無難に男女ペアで出れば簡単だけど、わたしはMッキーとジョッシーペアにこだわってしまいました。だいたい、わたしのヨットは、いつも周囲のみんなに助けられて、誰かに依存しながら成り立っているんです。なので、やっぱり少しだけ困難なことへチャレンジするからこそやる意味があるってもんです。


昨年まではちっこいフネでした!! photo by キワムの写真館

もちろん、どんな風が吹いても何が起こっても、絶対に2人で安全に帰ってくるんだ~という覚悟がないといけません。そして、ちゃんとそれを裏付けする信頼関係がないと、とても気安く出るようなレースではありません。いや実際は人それぞれで、気安く出ているチームもいるような気もするけど、少なくともわたしは毎年それなりの覚悟で臨むレースです。

そんなワケで、今年はコソ練もしました。強力な助っ人に透明人間になってもらい、二人deスピン、二人deジャイブなどの「二人deシリーズ」を一通りやって手順を確認。他にもポールの観音開き、ストームジムの取り回し等々。透明人間活躍しすぎで、あんまり練習になっていなかったって噂もありますが。

絶対に、整備不良なんかで迷惑かけてはいけません。絶対に。
そのことだけはいつも肝に銘じてマス。色々手伝ってもらいながら、3週かけて一通りの整備をしました。


てっぺんから整備!

自分のフネのハリヤードのエグジットを見たことないなんてのは情けないので、マストにも登って自分の目で確認して、ついでにシーブ、ボルト等各所点検。メインハリはじめ、傷んだコントロールロープ類も交換。


元々船検は沿海仕様なので備品は問題なく、一部借り物もあるけど、足りないものは全部買い揃えて安全規定はすべてクリアです。


エマージェンシーラダーのセット方法も確認

さぁ。今年はどんな風が吹くのかな。吹き上がればジャイブ、セイルチェンジと全て体力勝負になりますね。しぇー。頑張らねば!!

スタートは6月25日(土)午前7時。
ドキがムネムネしますが、今年はまた基本に立ち返り、完走を目標にがんばりまーす。

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第12回 HMYC会長杯

雨降らなくてラッキーでした!photos by U子りん

日曜日はHMYC会長杯でした。梅雨の晴れ間!とまでは行かなかったけど、週間天気予報でずっと雨マークだったことを思えばラッキーな曇天。風は、、、吹かない予報(-_-)。でもいいんです雨ベタに比べれば。
今日は、豪華メンバーです。元SホークのK山さん、S根さん。そして今年もダブルハンドに一緒に出るMッキをG号からお借りしての総勢8名。

1レース目。南西の風7~8kt程。ちょいシモ有利?何とかスペースを確保してラインに並びます。途中から、完全にフリーになって、どうにでもできる感じ。スピード、タイミングともに良くて、今までの自分のスタートでは3本の指に入るくらいの花丸スタートでした。そして、X旗揚がります。汗汗汗。感覚的には大丈夫なハズ。うちより高かった1艇が戻ったのを確認して、そのまま走ります。

ロケットスタートをすると、その後の加速も良く、頭を出して楽なコースを引けるのがよいです。当たり前だけど。このレースはうまく行きました。フネもよく滑り、スピードも角度も◎。クルーワークもミスなく、コースも外さず、周りの顔ぶれがワンサイズ上の、れーさーれーさーした人たちです。着順11位でフィニッシュ。これはちょっとイイかもです。




2レース目。右から左から交互に入ってくる感じだけど、カミ有利のスタートです。もー、カミ大混雑!早めに場所とりしたつもりだったけど、徐々に突き上げられ、最後の1分くらいは本部艇側で、お皿に並んだシシャモみたいになって4~5艇がカミに立てて耐える・・・そして結局追い出される、というマンガみたいなスタートになってしまいました。
あぁ、とっとと諦めて回ってやり直せばよかった。そのうちスペースができてベアして出られるんじゃないかと最後の最後まで思ってたけど甘かったです。

でもですね、それからうまくシフトを拾って、1カミでは艇団をキャッチアップ。徐々に挽回していき、艇団の中を走っていた2カミレグ。途中でなんかおかしくなります。角度が全く取れなくなり、スピードも1ノット以上ダウン。なんだ、なんだ?本当にちっちゃい人間なので、心が乱れると途端に走れなくなります。変なのは、自分がヘタクソだから?と思ってワラワラしてましたが、Hさんが後ろから頭を突っ込んで、モジャモジャした、プチプチがたくさんついた茶色い忌々しいヤツ!をびろーーんと。引っ張って外してくれました気づくの遅すぎだ~。

なんと、気付けば2カミは後ろに3~4艇しかいなくなってました。それから気を取り直して走ったけど、風も落ちてきて先行には追いつけず、ガッカリな着順17位。がーん。1レース目、上出来で浮かれポンチになってたので、ヨットの神様が「調子こくな!」と。まぁ現実はそう甘くはないってことです。

1レース目は、修正で、24艇中4位!写楽、ブロス、エスプリに続いての4位です。大変良くできました。藻に服した2レース目は20位。ハハハ。スタートはあんなだし、本当は藻だけじゃないけど、藻のせいにしておこう。修正は真ん中ちょい上の11位でした。そしてそして最後のサプライズでなんと、ラッキーナンバーをゲットし、Victorのビデオカメラ「Everio」を貰ったので、ヨシとします。

フネ買い換えてから、全部で7レース舵持ちました。前のフネはデジタル計器はなんもなかったので、頬で風、尾てい骨で波、骨髄でスピード(謎)という感じで走らせてました。良く言えば感性で、悪く言えば、まぁ適当だったわけです。最初のうちは、ターゲットスピードとアングルを外さないように走れと言われても、計器を見ながら走るなんて無理。。。そんなの見てたら集中できない。無理無理ぜったい無理。と思ってました。でも、人間だんだん順応するんですねぇ。最近はようやっと数字見ながら走れるようになってきました。

今日は、軽風だったこともあり、今までで一番スピードとアングルの数字を気にしながら走った感じ。メントリS根さんがジャンボを見てるのがわかるので、良くない時はバレバレで、すぐツッコミ入るし、いい時はベタ褒めされるので、否応なしに集中されられます。自分が感じるフィーリングはもちろん大切だけど、精度の高いセーリングを追及するには、やっぱり正しい情報も大切。その上で色々感じながら走りのツボを探っていくのがキールボートレースの神髄なのかもしれません。今はまだ勉強中だけど、頑張って、早くそういう世界へ行きたいものです。

本日も楽しいレースでした!仲間たち、サイコーです。ありがとうございました。

第12回HMYC会長杯 リザルトはこちら

本日のメンバー:7名
バゥ=Mッキ
マスト=風呂井戸せんせい
ピット=K山さん
ヘッドセール=T田くん、ろって
メイン=S根さん
ヘルム=わたし
タクティクス(口ヨット)=Hさん
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