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東野圭吾「マスカレード・ホテル」

2016-02-21 18:51:13 | 読む
東野圭吾「マスカレード・ホテル」集英社文庫

おもしろかった!
帯に「新たなヒロイン&ヒーロー誕生」とあり、新シリーズスタートとなってるので、
これがシリーズになるってことなのかな。

東京の高級シティホテルが連続殺人の次の舞台になるだろうということがわかる。
犯人の残した暗号から、だいたいの日にちと場所だけが特定できたのだ。
しかし、犯人も狙われている相手もわからない。
そこで警察がホテルに潜入捜査することになって物語が始まるの。
フロントやベルボーイに扮して、業務をこなしながら警備にあたる警官たち。
フロントの係になった新田警部補、
彼を「ホテルマンとしておかしく見えないように」指導する優秀なフロントの山岸尚美。
最初、なかなかうまくいかないガタガタコンビがだんだんいい感じになっていくのと、
次第に的が絞られていく緊張感が平行して上がっていく。

ホテルに来るさまざまな怪しい客、ホテルマンたちの応対ぶり。
新田警部補はホテルにいて動けないので、
彼のかわりに外で動ける刑事として登場する「所轄の冴えないオッサン」刑事もいい役割。

東野圭吾の長編は、私の読んだのは「白夜行」とか「容疑者Xの献身」にしても、
重いものが多かったけど、これは軽やかな雰囲気で、楽しめました。

マスカレード・ホテルという題名は、
潜入捜査している警官がホテルマンの仮面をかぶっているという意味もあるし、
ホテルという場自体が、そこにやってくる客もまた日常と違う仮面をつけているようなものだという意味もある。
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