南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 今日は熊本県菊池市でくまもとアートポリス(KAP)のシンポジウムが行われるということで、車を一飛ばしして行ってきた。

 菊池市には現時点でアートポリスの施設はないが、今回、市の下町とも言える隈府(わいふ)地区に、小さな公園(ポケットパーク)を3つ整備することになったそうだ。
 設計者は伊東豊雄KAPコミッショナーから指名された塩塚隆生氏。大分県を中心に活躍している建築家だという。

 まずは基調講演として、東大・堀繁氏の講演があった。タイトルは『まちづくりの魅力と足湯』。
 私はまちづくりの根幹となる部分は「建築物」ではないかとずっと思っていたのだが、堀氏が言うには「道路」らしい。
 具体的に日本・世界各地の賑わっている観光地とそうではない観光地の写真を見せ、「どちらの街に行ってみたいか」という誰にでも分かりやすい比較方法で、確かに…と思わせられた。
 日本の道路は明らかに車優先。歩道があったとしても、道路の中心にあるのは車道であり、主役はやはり車である。しかし、ヨーロッパの観光地は違う。たとえばスペインはバルセロナのサグラダ・ファミリアへ続く道路は、中心に広い歩道があり、車道は両端に追いやられている。広い歩道にはいくつものベンチが置かれ、その街がお客をおもてなししているという。
 うーむ、考えさせられる。しかし、まちづくりは1人の力でできるものじゃない。行政と住民の協働が必須である。

 次に塩塚氏による3つのポケットパークのプレゼンがあった。
 3箇所それぞれに足湯を設けるという、なかなか贅沢なコンセプト。しかし、3つそれぞれの場所が離れすぎているので、よほど広報等でアピールしないと地元住民以外の利用者が見込めないように思われた。
 この辺りは、塩塚氏だけの仕事ではない。県、菊池市、そして住民のよりよい協力体制が求められると思う。

 最後に、伊東豊雄KAPコミッショナーや曽我部昌史KAPアドバイザー、塩塚氏、堀氏、そして地域住民代表2名が壇上に上がり、パネルディスカッションが行われた。

 全体的に時間が足りないと感じられた。それぞれをもう少し長く時間が取れればもっとよいシンポジウムになったような気がした。

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