南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 先週、今週(昨日)とNHK総合で2週連続で放送されたノンフィクションドラマ『あっこと僕らが生きた夏』を観てみた。予告編をみて興味を持ったのだが、はじめはアニメ「もしドラ」の実写版のようなものかと思っていた。
 しかし、その内容は…。あまりにも悲しいドラマだった。

 後編の最後の30分くらい、ずっと泣きながら観てました。
 こんなにも涙が溢れ続け、思わず声を上げて泣いてしまったテレビドラマは、人生で初めてかも知れない…。


 モデルは2007年の甲子園大分代表「楊志館(ようしかん)」高校。で、主人公はその野球部マネージャーの大崎耀子(おおさきあきこ)さん。愛称「あっこ」。
 最近の若手女優の中でもかわいいと思う「川島海荷」があっこの役を務めたが、写真を見ると川島海荷に負けず劣らず、大崎さんもかわいらしい!

 私は昔、大分に住んでいたことがあるので、甲子園の大分代表もいつも気になっているが、「楊志館」と聞いたときは「どこそれ?変な名前の学校!」とか思っていた。
 もっとも私が大分にいた頃は、この高校は「桜丘高校」って名前だったから、まあ、知らなくて当然なんだけどね(笑)。


 ドラマの概略。

 あっこは由志館高校の野球部のマネージャー。仕事をてきぱきとこなし、またその明るい性格から、部員たちから好かれ、また頼られるマネージャーだった。
 ある時、その彼女を上咽頭ガンという不幸が襲う。あっこは甲子園までに退院すると目標を定めて治療に専念し、毎日日記をつけることにする。
 あっこを甲子園に連れて行ってやりたいと、頑張る部員たち。そして、その夏、由志館は甲子園初出場を果たす。しかし、あっこは治療のため、結局甲子園には行くことはできなかった。
 翌年、症状が落ち着いたあっこは、マネージャーに復帰。今年こそあっこを甲子園にと、さらに頑張る部員たち。しかし、甲子園の予選が始まるころガンの転移が見つかる。
 治療を続けたら甲子園に行けないと思ったあっこは治療を拒否。マネージャーを続けることにする。しかし、その年、由志館はまさかの県大会1回戦敗退を喫す。
 秋。病状が悪化し、気管を切開し声が出せないあっこ。震える手で最後に書いた文字は「ありがとう」の5文字だった。



 不運にも、青春の真っ只中に将来を絶たれたあっこ。彼女が残した日記には、17歳の女の子の心の葛藤が克明に書かれていた。
 ドラマの途中途中でその日記が出てくるのだが、文字からその気持ちが痛いほどに伝わってくる。

 彼女と部員、そして監督との絆。絆って本当にすごいですね。
 甲子園に向かうバスのルートを変更してあっこの病院の前を通るとか、喪服姿のあっこの両親と兄を部員+OBがグラウンドで整列して待ちうけるとか。脚色もあるんだろうけれど、いいシーンです。

 あと、周りの生徒が進路の話をしている中、「もうすぐ死ぬのに進路なんて自分には関係ない」と悟っているあっこはどんな気持ちだったんだろう。でも、それでも、投げ出さないで将来像を考えていたあっこは健気だと思う。


 印象に残ったセリフ。
 「時間がもったいないから」
 「病気になって初めて分かったことがたくさんある」
 「わたし幸せだよ」
 「死んだらグラウンドの空にいるから。キモいゆーな」


 野球部だった自分は、練習シーンが自分と重なって懐かしかった。
 ところで、テレビでの大分大会の球場が、どうも新大分球場っぽくないと思ったら、やっぱり違ったんだね(小田原球場だって)。NHKさん、そこはちゃんと大分に拘ってほしかったな。

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