南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 昨日、国会中継を見ていて初めて泣いてしまった…。

 国会中継なんて、いつもくだらない足の引っ張り合いや野次、怒号、居眠りくらいしかイメージがない。しかし、昨日の中継は違った。
 昨年12月に亡くなった民主党の山本孝史参院議員の哀悼演説を、自民党の尾辻秀久参院議員が行ったのだが、その内容が涙なくして聞けないものだった。

 山本議員のことは、正直、ガン患者でありながら議員を続けていた人くらいの認識しかなかった。
 しかし、追悼演説を聞いていると、自らががん患者であることを公表し、病を押してガンにより亡くなる方を1人でも減らそうという強い意志で、がん対策基本法を成立させるなどの活躍され、その後も呼吸器をつけながら登庁していたが、志半ばで昨年12月22日に58歳で亡くなられたのだという。

 尾辻議員は、山本議員とは、時には論争相手として、時には同じ問題を解決するための仲間として、党派を超えて親交があったらしく、慣例(対立政党が行う)に倣って哀悼演説を行った。


 尾辻議員は山本議員の功績を1つ1つ、その人柄や政治活動に傾ける情熱なども交えて演説をしていった。中でも「もっとも手ごわい政策論争の相手だった」「社会保障の良心だった」などと語った点は、山本議員の人となりが顕著に表され、感動を覚えてしまった。
 終盤、尾辻議員が「先生、外は雪です。ずいぶん痩せてらっしゃいましたから寒くはありませんか?」と問いかける演説には、思わず目頭が熱くなってしまった。


 尾辻議員、そして山本議員のような国会議員がいるなんて…、まだ日本の国会も捨てたものじゃない! 正直、そう思ってしまった。
 それにしても、身を削り病を押してまでして、多くの救える命を救うために議員立法に身を捧げ、そして自らはこの世を去る…。ああ、なんという人生。常人にはできない立派な心構えだ。
 山本議員のような方がこんなに早く召されてしまうなんて…。残念だ。このような方に、もっと長くこの日本国の舵取りをして欲しかった…。

 今いるほとんどの国会議員はあさっての方向を見ていて、国民を蔑ろにし過ぎだ。こんな政治屋が長生きして、ますます議員の椅子にふんぞり返って私腹を肥やすんだよな。
 なんか世の中間違ってるよ。


 山本議員のご冥福をお祈りいたします。



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