朱蒙(チュモン)が見た日本古代史(仮題)

「朱蒙」「風の国」「善徳女王」・・・韓国発歴史ドラマを題材に日本史を見つめ直す

「善徳女王」 第39話

2010年07月30日 | 善徳女王
衝撃的である。
ドラマを見てこれほどショックを受けることは珍しい。
トンマン王女、自ら刀を振り下ろすことになろうとは。

今回のストーリーにはトンマンとミシルの微妙な関係、そしてのその変容が描かれていたように思う。
ミシルの影響を排すことのできないトンマン。
そしてトンマンの影響を受け始めたミシル。

このドラマは、北風と太陽のエピソードのような、単純な善悪対比には決して収束していかないようである。

そもそもミシルはトンマンにとっては宿敵でありチョンミョンの仇(かたき)でもある。
だが、やはりミシルは只者ではない。政治家としての彼女の能力・手腕は超一級である。多くの人が彼女に従い、彼女を敬うだけの理由がちゃんとあるのだ。
だからトンマンはミシルに敵対するだけでなく、ミシルをうまく利用しようとする。ミシルの言葉にキチンと耳を傾けようとする。だから影響を受けないわけがないのだ。

チヌン大帝の時代以降シルラが停滞しているのは、ミシルが恐怖で人々を抑えこんできたからだ、それはミシルが国の主(あるじ)ではないからだ、と喝破したトンマン。

しかし、約束を破って逃げ出した村民のところへ向かう輿の中で、トンマンは指を震わせ何かにおびえていたようだった。

悪しき前例を作ってはいけない、というミシルの言葉が耳に残っていたトンマンは、とうとう刀を振り下ろし村長を切り殺してしまう。
その姿は、ドラマの初期、宮殿から逃げ出したソファを見逃した門番を切り殺したミシルの姿にそっくりだったわけである。

いったい、このドラマは今後どういうストーリーに向かうのだろう。

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