goo blog サービス終了のお知らせ 

万葉うたいびと風香®’s ブログ

万葉うたいびと風香®のブログです。

大伯皇女と大津皇子

2007年06月13日 | 心に留まった万葉一首
昨年の万葉音楽祭に見事落選したのが 兄弟の歌だった。

これをきっかけに更に万葉歌へはまっていったように思う。
くやしさをバネに アレンジを加え 曲もずいぶん進化した(つもり)なので
歌詞のみ ご披露します。

講釈言わせて頂きながら紹介させてくださいませ・・・


持統天皇の策略にあい 死んでしまった弟(大津皇子)を
姉である大伯皇女が 二上山を眺めながら思いをはせているシーンから
歌が始まります。

◆うつそみの 人なる我や明日よりは
 二上山を 弟世(いろせ)と吾が見む
 
当時 二上山に沈む夕日を見て 人々は黄泉(よみ)の国があると
考えていました。
きっと 大伯も黄泉の国にいる大津を思ってうたった歌でしょうね。

そして過去にさかのぼり 大津がいよいよ死を目前として詠んだ歌です。

◆百伝ふ 磐余の池に鳴く鴨を
 今日のみ見てや 雲隠りなむ
 
 母の元へありがとう

母(太田皇女)は持統天皇のお姉さんでしたが 大伯と大津が幼い頃病気で亡くなっています。
お互い天武天皇の妻となり 持統天皇が実子である草壁皇子に皇位継承したかったため 姉の子、大津の存在がうとましかったということだったのでしょう。
ちなみに大津皇子は 懐風藻にも死直前に詠んだ句を残しています。

そんな環境で育った大伯皇女と大津皇子の兄弟愛は並大抵のものではなかったと思います。
更に大伯皇女は あの世へ旅立った大津を思い万葉集に更に歌を残しています。

◆磯の上に 生ふる馬酔木を手折らめど
 見すべき君が ありといはなくに

 百伝ふ 磐余の池に 泣く鴨を
 どんな思いで 見てたのでしょう
 会いたい もう一度 母の元で
 二上山の 向こうに見える
 黄泉の国で 
 いつまでも いつまでも 永遠に

◆のところを全部通して歌います。
とこおとめの勝手な現代語訳も入っています。

思いを込めて言葉にするってむずかしいですね。
まだまだ勉強不足です。

  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。